CoinPostで今最も読まれています

米SEC仮想通貨部門トップ「ステーブルコインは有価証券に該当する可能性がある」と指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECの仮想通貨トップ、ステープルコインに言及
米SECに所属する仮想通貨専門部門の最高責任者は、大型カンファレンスに登壇し、仮想通貨ステーブルコインの法的ステータスについて、あるタイプのステーブルコインは「証券法に抵触する可能性がある」と言及した。

SECの仮想通貨トップ、ステープルコインに言及

米SECに属する仮想通貨専門部門の最高責任者であるValerie Szczepanik氏は先週、米テキサス州にて開催された大型カンファレンス「SXSW」に登壇した際、仮想通貨ステーブルコインの法的ステータスについて、あるタイプのステーブルコインが「証券法に抵触する可能性がある」と言及した。

Szczepanik氏はまずステーブルコインを以下のように3種類に分類する。

  1. 不動産やゴールドのような資産に紐付けされるもの
  2. 法定通貨にペッグするもの
  3. アルゴリズムによって価格が固定されるもの

Szczepanik氏が懸念するものは、その3番目のステーブルコインにあたり、以下のように言及した。

これまで、他のデジタル・アセットの発行・償還や、流通量などで価格が一定の幅に固定されるステーブルコインを見てきた。

このようなステーブルコインを買った投資家が、他の誰かが利益や、価格の変動幅を保証することを期待することによって、証券法に抵触する可能性はある。

米国における有価証券であるかどうかを定める検証、いわゆる「Howey Test」では、「第三者の行いによる利益の生み出し」の有無によって、証券法にかかる投資契約のステータスが決められる。要するに、Szczepanik氏が指摘しているステーブルコインは「投資契約」になる可能性があると考えられる。

なお、Szczepanik氏は、仮想通貨の「分類」に関するSECの立場を明示した。

仮想通貨の分類は様々で、ユーティリティトークンやステーブルコイン、消費コインなどあるが、SECとしてはその性質、経済的現実を見ている。

どのようなトランザクションが発生するかを審査し、法的分類を行う。

仮想通貨界隈でも信頼される米弁護士Jake Chernisky氏は先日、SECかCFTCはいずれ、Szczepanik氏が言うようなステーブルコインのみならず、法定通貨のステーブルコインも管轄に置く可能性があると指摘した

実際、今後SECがどのようにステーブルコインを規制するか注目されるだろう。

Szczepanik氏、規制にも言及

「SXSW」に参加したSzczepanik氏は、ステーブルコインの話題だけでなく、仮想通貨業界の規制に関しても、その意向を示した。

イノベーションを推進するため、仮想通貨市場の発展には柔軟な規制を必要としながらも、企業とSECの協力関係を築く重要性を強調している。

なお、現在包括的な規制こそないものの、熟慮した上での柔軟な規制判断は、いずれ業界における「黄金基準」が生み出されるとしている。

「米SEC、今後の業界に春は来る」に関して

米SEC仮想通貨部門責任者 今後の業界に春は来る|規制当局との協力体制が鍵
米SECの仮想通貨専門部門の責任者Szczepanik氏は、テキサスのオースティンにて開催されたカンファレンスに登壇し、仮想通貨・ブロックチェーンの規制をテーマに議論を行った。
▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

米上場企業、SECに仮想通貨取引所の設立を申請|米初の事例に
米国上場企業Riot Blockchain社はSECに対して、仮想通貨取引所などの申請を行なっている。連邦レベルの正式申請は初の事例となる。
米規制当局SEC、仮想通貨などに関する一般カンファレンスを主催開催へ
米国証券取引委員会(SEC)は16日、同委員会の職員をメインスピーカーとする「分散型台帳技術(DLT)および仮想通貨」に関するパブリックフォーラム(カンファレンス)を主催することをプレスリリースにて伝えた。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/09 木曜日
18:49
TOKEN2049で注目を集めたCoinW、セキュリティと透明性へのコミットメント
豪雨の中、8000人以上が参加したTOKEN2049で、CoinWが安全性と透明性をテーマにブランド力を際立たせた。有識者パネル等を通してプロモーション展開に注力し、世界をリードする暗号資産(仮想通貨)取引所としての地位を固める。
18:45
Astar zkEVM「Yoki Origins」NFTミントが150万枚突破、ユーザー基盤は月間100%増
Astar Networkが提供するイーサリアムレイヤー2「Astar zkEVM Powered by Polygon」のローンチに合わせた「Yoki Origins」キャンペーンでNFTミントが150万枚を突破。ユーザー基盤も月間で100%増加し、5月31日のフィナーレに向け盛り上がりを見せている。
15:00
米下院、SECによる仮想通貨保管のガイドライン覆す決議案を可決
米国連邦議会下院は、議会審査法に基づき、証券取引委員会が発行した仮想通貨の保管に関する会計公報121号(SAB121)を覆す決議案を可決した。ホワイトハウスはこの決議案に拒否権を行使すると警告した。
14:00
米ロビンフッド1Q決算報告 仮想通貨収益倍増
大手取引アプリ米ロビンフッドは2024年第1四半期(1~3月)の決算報告を発表。仮想通貨収益が前年同期比で倍増していた。
13:20
DeFimansが中高生向けにWeb3講座を開催 筑波大学附属駒場で
株式会社DeFimansが筑波大学附属駒場中・高等学校で中学1年生から高校2年生を対象にWeb3講座を開催。ブロックチェーンとAIの活用案を考えるワークショップなど次世代育成に注力。
12:00
米トランプ前大統領、NFT購入者と夕食へ 仮想通貨に肯定発言も
米トランプ前大統領は独自NFTの特典として購入者らと夕食をとって過ごす。トランプ氏は仮想通貨に対してさらに肯定的な発言をしたところだ。
11:10
トランプ前大統領が異例発言、仮想通貨業界を味方に
今回の発言を受け業界の一部からトランプ氏を次期大統領として支持する声が増えているが、政治家として支持者を得るためのリップサービスにすぎないとの懸念も見られている。
10:20
金融庁、デジタル証券(ST)の規制緩和へ
日本の金融庁はデジタル証券(ST)を普及させるため規制を緩和することがわかった。早ければ8月にも内閣府令を改正する計画である。
10:00
Polyhedra、ゼロ知識証明の生成スピードで業界標準を刷新
Polyhedra Networkが新たに発表したZK証明プルーバー「Expander」は、業界標準を超えるゼロ知識証明の生成スピードを実現し、セキュリティと効率を大幅に向上する。
07:45
コインチェック、ナスダック上場申請で進展
De-SPACで仮想通貨取引所コインチェックのナスダック上場を目指すTHCPは、SECに申請書類を提出したことを発表。その後にコインチェックは、登録書類を公開することを発表した。
07:20
zkSync基盤のSophon、ノード販売で93億円調達
ノード販売とは、Sophonチェーンのノードを運用するためのNFT(ERC-721規格)ライセンスの販売で、早期段階でプロジェクトの仮想通貨トークンを割引価格で入手させるいわゆるトークンセールの一種だ。
06:45
Core Scientific黒字転換、1Qに270億円相当のビットコインを採掘
米ナスダック上場の仮想通貨ビットコインマイニング企業コア・サイエンティフィック社は、2024年第1四半期に2,825 BTCを自己採掘した。しかし半減期による影響はまだ反映されていない。
05:40
マスターカード、トークン化RWAの決済試験でJPモルガンやシティと提携
現在の課題として、投資適格債のような証券と、商業銀行のお金のような資産は、それぞれ別のシステムで機能している。RSNを利用すれば、単一のプラットフォーム上でトークン化資産の決済手続きを行うことができる。
05/08 水曜日
20:31
日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」、先着順の読者限定割引コードを配布開始
国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画・運営するWeb3カンファレンス「WebX2024」。先着順の読者限定割引コードを配布開始しました。
15:06
EVM互換のZKロールアップとして関心を集める「Zircuit(ザーキット)」とは
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム財団からL2研究助成金を獲得し、大手VCのPantera Capitalなどから出資を受ける「Zircuit(ザーキット)」について解説。ステーキングプロトコルは約2ヶ月で30億ドル以上を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア