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アルトコイン急騰でビットコインドミナンスが60%台から急反落、2017年相場を彷彿|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインは上下に揺さぶる激しい値動き、ドミナンスも急低下

●BTC価格の乱高下に警戒感

●ライトニングネットワークもビットコインの価格上昇を後押しか

●バイナンスコインが最高値更新最高値更新

金融市場と仮想通貨

16日の東京株式市場は、下げ幅一時200円超になるなど反落。戻り売りに押され、21,062円で取引を終えている。

米トランプ大統領が、中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)へ部品輸出に制限を加える旨を発表したことで、再び貿易摩擦激化への懸念が広がった。さらなる報復で状況が悪化するのか、中国側の出方が警戒されている。

株式市場とビットコイン市場の関連性については、以下のCoinPost記事で詳しく解説している。

米株投資でリーマンショック以来最大のリスクヘッジ率、ビットコイン需要急拡大の背景に注目
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ビットコインテクニカル分析

ビットコインは、数分間に数万幅上下に乱高下することも増え始めており、ハイレバレッジでの取引は極めて危険な状態にある。

昨日、三尊形成しにいくようにして急落したが、サポートライン(黄)で反発(①)。その後、底割れがないことを確認するようにして徐々に反騰した後、明け方にかけて主要アルトコインの高騰に引っ張られるようにして力強い上昇を見せた(②)。

しかし、14日の最高値更新には至らず、ライン割れで約5万円幅急落(③)。ここでもサポートライン(黄)が一時機能したが、その後割り込むと、さらなる急落→急反発するなど激しいボラを見せた。相場を先導しやすいイーサリアムやライトコインの値動きと合わせて確認しておきたい。

要因の一つとしては、ビットコインの急騰が一服したことで、主要アルト換金売りからビットコインに資金移動が始まる「アルトドレイン」が落ち着き、BTCを利確した利益がアルトコインに流れる資金の逆流現象が始まり出したこともある。

CMCのBTCドミナンスにも表れており、14日の急騰で60%台に到達するも、コンセンサス期待もあり天井を付けピークアウト。2日間で-4%となる56%まで下がっている。

出典:coinmarketcap

このような主要アルトの循環物色は、2017年の上昇トレンドでも観測(下図)されており、アルトコインの時価総額がこの後も高騰し続けるかは不明だが、現時点ではトレースするような挙動も見せている。

出典:coinmarketcap

仮想通貨市場の全体時価総額は28兆円(約2540億ドル)まで急回復し、2018年8月以来の高水準に達している。4月1日から計算すると市場規模が10兆円強拡大した。詳しくは、以下の記事で解説している。

仮想通貨市場の資金流入が『ビットコインからアルトコインへ』注目ポイントと高騰の裏側

仮想通貨市場の資金流入が『ビットコインからアルトコインへ』 注目ポイントと高騰の裏側
仮想通貨市場の高騰を受け、マネーフローベースで複数の変化が起きている。今回は、今起きているアルトコインへの資金流入などから注目ポイントとデータから見る資金の動きを解説。

仮想通貨BNBは最高値更新

世界最大手仮想通貨取引所バイナンスの独自プラットフォームトークンBNBは、昨日よりATHを更新しており、一時27.58ドル(約3,018円)との高値をつけていた。

出典:CoinMarketCap

BNBの高騰の背景には、昨夜(15日)に取引所Binanceがハッキング後入出金・取引サービスを再開したことにあると考えられる。

昨日、予定されていた再開を前に、BNBは継続的上昇を見せていた。実際再開されたのちはさらなる上昇を続け、本日ではその新たなATHに到達した。

バイナンスは今月7日、総額7,000BTC(当時約45億円)が流出したため、BNB相場もその打撃を受け一時大幅に値下げしていたが、ハッキング後にはCZ氏Binance側の迅速かつ丁寧な対応でユーザーに一定の安心感をもたらした。

昨日の高値は4月のATHだった25.51ドル(約2,860円)を超えており、相場は上がり続けていた。

ライトニングネットワークもビットコインの価格上昇を後押しか

ビットコインの価格高騰はライトニングネットワークによる働きが原因の一つではないかという考えも新たに登場した。Path Trading PartnersのチーフマーケットストラテジストであるBob Iaccino氏は米メディアCNBCの番組の中で以下のような発言を行った。

(仮想通貨から手を引いた投資家が再び集まってきているのではないかという問いに対して)私は先物やエクイティが専門なので誰が買っているのかについてはっきりとは分からないが、あり得ることだと思う。自分としてはライトニングネットワークと呼ばれるソフトウェアの働きが価格の上昇に関係していると考えている。

続けて同氏は、

Visaが一秒に65,000件の取引を行えるのに対し、以前のビットコインはおよそ7件だった。それがいまはライトニングネットワークにより、小さな取引をブロックチェーンネットワークの外で行うことができ、ビットコインを通貨としてより利便性の高いものにしている。

ライトニングネットワークとは、ビットコインのスケーラビリティ問題などを解決するために開発されているソリューションの一つである。マイクロペイメントをオフチェーンで実行することにより、ユーザーは高速(ミリ秒〜数秒)かつ安価な取引が可能になるとされている。

実際のところ、ライトニングネットワークの働きが価格にどのような影響を与えているのかは未知数だが、ライトニングネットワークを始めとするビットコインをより便利で実用的なものにしようとする取り組みが、ビットコインの本質的な価値の向上に繋がっていることに疑念の余地はないだろう。

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