はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン市場第3波の利確売り、新高値前の調整局面か=クリプトクアント分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「3度目の大規模利確売り」

仮想通貨オンチェーン分析企業クリプトクアントが発表した週次レポートによると、ビットコイン(BTC)は現在の強気市場で3度目の大規模利確売りを経験した。7月下旬の実現利益は60-80億ドルに達し、2024年3月と2024年12月-2025年2月の利確局面に匹敵する水準となっている。

クリプトクアントによると、新規クジラ投資家(過去155日以内にビットコインを取得した大口)が今回の売り圧力の主導役となった。ビットコインが7月中旬に12万ドルを超える新高値に到達する際、これらの投資家が積極的な利確売りを実行したことが明らかになった。

短期保有者のSOPR(使用アウトプット利益率=ビットコインの売却価格(実現価値)を購入価格で割った比率)は先週1.05を上回り、直近取得したコインが5%の利益で売却されていることが示された。一方、長期保有者のSOPRは約4倍の利益実現を示し、特に7月下旬の休眠クジラによる8万ビットコイン売却が今回の利確局面を特徴づける重要なイベントとなったと分析。

関連:クジラの大量送金で1700万円台へ下落、米政策レポート30日公開に注目|bitbankアナリスト寄稿

また、利確売りはビットコインに留まらず、イーサリアム(ETH)上のUSDT、USDC、WBTCの大口保有者も利益確定を実行した。これらの投資家は7月下旬に日次最大4,000万ドルの利益を実現し、2024年3月と2025年1月の局面に匹敵する規模だった。

取引所への大口流入も第3波利確を裏付けている。大口保有者から取引所へのビットコイン移転は先週1日で7万ビットコインに急増し、過去の利確局面のピークと一致した。アルトコインの取引所流入も主要取引所で増加し、広範なリスクオフ行動が示されている。

クリプトクアントは利確売り後のビットコインとイーサリアムは次の上昇前に調整期間に入る可能性が高いと指摘。この冷却期間は過去のサイクルと一致しており、強力な利益実現後は数カ月間の横ばいまたは調整相場が続くパターンが見られる。

他の分析でも同じような状況が見られている。QCPキャピタルは30日の分析で、ビットコインが12万ドル水準の維持・突破に苦戦していると指摘した。11万6,000ドル付近での買い圧力は継続するものの上値抵抗は堅く、イーサリアムも4,000ドル手前で勢いを失っている。機関投資家の継続的資金流入により中期的な新高値更新の可能性は高いが、好材料に対する価格反応の鈍さは短期疲弊感を示唆するとした。

実現価格(Realized price)とは

市場参加者がビットコインを購入した際のオンチェーン平均取得価格であり、ビットコイン保有者が実際に支払った価格(取得コスト)の平均を表す。現在の市場価格(Market Price)と比較することで、市場参加者全体が利益(Market Price > Realized Price)または損失(Market Price < Realized Price)の状態にあるかを判断できる。また、歴史的に、市場価格が実現価格を下回る時期は市場の底を示すことが多く、逆に大きく上回る場合は過熱が示唆される。

関連:ビットコイン継続的上昇が停滞か、短期過熱から一旦冷却期へ=専門家分析

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:35
英中銀、「システム上重要な」ステーブルコイン規制案で意見募集 保有上限を設定
イングランド銀行は、ポンド建てシステム上重要なステーブルコインの規制案を公表。個人に2万ポンド(約390万円)、企業に1000万ポンド(約19億5000万円)の一時的な保有上限を設定し、銀行預金の急速な流出リスクを管理する。
13:10
今後の仮想通貨市場、レバレッジ崩壊後の回復見込みは?=コインベース分析
コインベースが10月清算イベント後の仮想通貨市場について最新の分析を発表。レバレッジが解消され今後数か月はゆるやかに上昇すると予想している。
11:05
金持ち父さん著者キヨサキ、ビットコイン・金・銀の価格予想を公開 「売らずに買い続ける」
『金持ち父さん貧乏父さん』著者のロバート・キヨサキ氏が2026年のビットコイン価格を25万ドルと予想した。金や銀にも強気の見通しを示し、米国の債務拡大を理由に実物資産への投資を推奨。
10:35
ランブル、テザー支援でノーザンデータ買収へ AI・HPC事業を強化
動画プラットフォームRumbleが、ステーブルコイン大手テザーの支援を受けてAI企業ノーザンデータを買収する。欧州最大級のGPU事業獲得でクラウド事業を強化する。
09:45
仮想通貨取引所ジェミニ、IPO後初の決算発表 予想超える売上増も損失拡大
ウィンクルボス兄弟創業のジェミニが株式上場後初の四半期決算を発表し、1株当たり6.67ドルの損失を計上した。売上高は5,060万ドルで前年比2倍に増加したが、上場関連費用が重荷となった。
09:15
KDDI、Pontaをステーブルコインに替えられるサービス提供へ
KDDIは年内にも、共通ポイントPontaをステーブルコインに替えて決済や送金に利用できるようにすることがわかった。ブロックチェーン上の金融サービスでも活用できるようにする。
08:05
ブロック社のスクエア、400万店舗でビットコイン決済開始
ジャック・ドーシー率いるブロック社が、スクエアで全世界400万店舗のビットコイン決済を可能にした。Square Bitcoinは2027年まで手数料無料で、ライトニングネットワークによる即時決済を提供。
07:40
米上院農業委員会が仮想通貨規制法案の草案公開、CFTCに新たな権限付与へ
米上院農業委員会が仮想通貨規制法案の草案を公開し、CFTCにデジタル・コモディティの規制権限を付与する内容を明らかにした。多くの部分が両党間の交渉中で未解決となっている。
07:02
仮想通貨投資商品、先週は約1800億円の資金が純流出
CoinSharesは、ETFなどの仮想通貨投資商品全体への先週における資金フローは約1,800億円の純流出だったと報告。ビットコインとイーサリアムの商品が流出を主導した。
06:40
コインベース、トークン販売プラットフォーム開始、第1弾は仮想通貨モナド(Monad)
コインベースが個人投資家向けトークンセール・プラットフォームを立ち上げた。米国の個人投資家が2018年以降初めて公開トークンセールに参加でき、第1弾としてモナドのセールを11月17日から実施する。
06:15
Bakkt決算、黒字転換で売上高27%増 事業再編が完了段階に
堀田丸正の筆頭株主Bakkt(バックト)が第3四半期に売上高4億220万ドル、調整後EBITDA2,870万ドルを達成し黒字転換した。ロイヤルティ事業を売却し、機関投資家向け仮想通貨インフラ企業やAIサービスへの転換を進めている。
05:55
米財務省、仮想通貨ETFのステーキング報酬分配を正式承認
米財務省とIRSが仮想通貨ETPによるステーキングと報酬分配を承認する新ガイダンスを発表した。イーサリアムやソラナ、ADAなど主要資産が対象で規制された枠組み内で投資家に報酬を提供できるようになる。
05:33
トム・リー率いるビットマイン、イーサリアム保有量が総供給量の2.9%に
ビットマインが仮想通貨イーサリアム保有量350万ETHに達し、供給量の2.9%を保有。
11/10 月曜日
18:30
ステーブルコイン「USDC」の買い方と特徴|SBI VCトレードでの購入方法を解説
USDCをSBI VCトレードで買う手順を画像つきで解説。販売所スプレッド約0.35%、売買・出庫手数料無料、ETH出庫・海外送金・DeFi運用まで完全ガイド。国内唯一のUSDC取扱い最新情報【2025年】。
18:00
ステーブルコインの正式認可を背景に、通貨の新時代をテーマとした金融カンファレンス「MoneyX(マネーエックス)」開催決定
MoneyX 2026年2月27日開催、日本円建ステーブルコインの社会実装を議論する次世代金融カンファレンスが発表された。WebX実行委員会主催、JPYC・Progmat・SBI・CoinPost企画運営。参加無料、オフライン限定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧