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米著名起業家のファンド、仮想通貨売却で約2,300億円の利益 8年間保有 昨年3月末まで大半を利確

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仮想通貨の大半を売却

米著名投資家Peter Thiel氏らが共同創設した米ベンチャーキャピタルの「Founders Fund」は、ポートフォリオにある暗号資産(仮想通貨)の大半を、2022年3月末までに売却したことがわかった。同社に近い複数の情報筋の話をまとめて「Financial Times(FT)」が19日に報じた。

Founders Fundが初めてビットコイン(BTC)に投資したのが2014年の初期。その後、約8年を経て全仮想通貨の大半を売却し、現在は重大なエクスポージャーはないという。同社は仮想通貨の売却で、約2,300億円(18億ドル)の利益を上げた。

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エクスポージャーとは

投資家や機関の保有する金融資産のうち、価格変動リスクやカウンターパーティリスク等に直接さらされている金額や残高、比率のこと。

▶️仮想通貨用語集

CoinGeckoの現在のデータによると、ビットコインの価格は2021年11月に700万円を超えて最高値を更新した後に下落。その後は、2022年1月に399万円台から上昇に転じたが、3月下旬に584万円台に値を上げると、再び下落した。

出典:CoinGecko

Founders Fundは2014年以降、多くの資金を仮想通貨投資に費やしたという。その投資の3分の2に相当する資金が、ビットコインの購入に充てられていたと複数の情報筋が述べた。

3月末までに仮想通貨の大半を売却したことは、情報筋の1人が明かした。テラ騒動が始まったのは昨年5月のため、その前に売り抜けていたことになる。ロシアのウクライナ侵攻が始まったのが2022年2月、米中央銀行が政策金利を上げ始めたのは2022年3月だ。

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FTは、Thiel氏が2022年4月に開催された仮想通貨のカンファレンスで、ビットコインの未来に楽観的であると語っていたと指摘。同年4月のビットコインの価格は500万円台で推移していたが、Thiel氏は当時「ビットコイン価格は100倍になる可能性がある」と話していたという。

なお、現在Thiel氏はFounders Fundのパートナーという立場。上述した価格予想がどのくらいの期間で達成されると考えているのか、3月に仮想通貨を売却した後の投資戦略をどう考えているのかはFTには記載されていない。

Founders Fundとは

FTらの情報によると、Founders Fundの資産運用額は約1.4兆円(110億ドル)。公式ウェブサイトでは、科学や工学などの困難な問題に取り組む人々へ投資していると説明している。

同社のポートフォリオには現在、SpaceXやフェイスブック、AirbnbやStripeらに加え、仮想通貨企業Paxosも含まれている。

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昨年9月にはFounders Fundが、ビットコインのレンディング・ステーキングプロトコル「Block Green」のシードラウンドを主導したことが明らかになっていた。

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