マクロ経済と金融市場
24日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比66ドル(0.2%)高、ナスダック指数は35ポイント(0.29%)安で取引を終えた。
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仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.22%安の27,411ドルに。
31,000ドル台まで上昇した先日までの強気ムードとは一転し、軟調な推移が続く。
28日に米個人消費支出(PCE)物価指数、5月3日2時半(日本時間)から米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表およびパウエル議長会見を控え、暗号資産市場でも様子見基調が強まっている。
昨今では米規制当局が暗号資産取引所への圧力を一段と引き上げているほか、懸念材料としてデジタルウォレットからの原因不明の資金流出が持ち上がった。長年休眠状態だったウォレットからの資金移動も確認されており、足元では売り圧力を警戒する向きもある。
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中・長期目線では楽観的なシナリオも根強い。スタンダードチャータード銀行の研究者は、ビットコイン価格は2024年末までに1BTC=10万ドルに達する可能性があると予測した。過去最高値は22年10月に記録した6万ドル。
主な理由としては、銀行セクターを取り巻く世界的な信用(金融)不安、FRB(米連邦準備制度)の利上げサイクルの終了(リスク性資産の安定化)、仮想通貨マイニングの収益性改善を挙げた。
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ビットコインは2024年5月頃に4年に1度の「半減期」を控える。
次の半減期では、マイナーの採掘報酬が6.25BTCから3.125BTCまで半減し、供給量の減少に伴い通貨としての希少性がより高まる。過去の相場サイクルでは半減期の前後に強気相場へ移行する傾向にあった。
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オンチェーンデータは良好な推移を示す。データ分析企業Glassnodeが発表したデータによると、ビットコインネットワークは23日、過去3番目に高い43万回のトランザクションを記録した。19年5月の45万回に次ぐ水準だ。
ネットワークアクティビティの急増は、ビットコインネットワークを決済レイヤーとしての利用する需要の堅調推移を示唆している。
アルトコイン市場
イーサリアム(ETH)の上海(Shapella)アップグレード後、先週は新規預け入れ額が571,950ETHと大幅増となった。週間流入量としては過去最大の10億ドル以上に相当する。
アップグレードによって2年半越しにステーク報酬の引き出しが可能となり、再投資が主だと見られる。
大手分析会社IntoTheBlockは、Shapella後の状況を考察。「機関投資家向けのステーキングサービスプロバイダーとアジア圏の暗号資産(仮想通貨)取引所のステーキングシェアが想像以上に増加している」と指摘した。
Following the Ethereum Shapella upgrade, the share of deposits by staking providers has changed significantly. Most notably, we see an unexpected staking share increase for institutional staking providers and Asian CEXs.#ETH #Staking pic.twitter.com/RI5OU5qzZ4
— IntoTheBlock (@intotheblock) April 21, 2023
香港を拠点とする仮想通貨取引所HuobiはステークされたETH全体の0.6%だったが、Shapella後に5.4%までシェアを急拡大。OKXも0.69%から3.71%まで拡大した。
機関投資家向けにもサービスを提供するステーキングプロバイダーとしては、Staked.usやStakefishが上位を占める。
一方、米SEC(証券取引委員会)から証券法違反の執行措置や警告書を受け、サービス中止に追い込まれたクラーケンやコインベースのステーキングシェアは激減した。
米国が暗号資産(仮想通貨)業界への規制を強め、サービス停止の強制執行措置など国内から締め出そうとする動きが活性化するなか、中国が特別行政自治区と位置付ける香港では、2023年度予算案、Web3エコシステム開発に68億円計上するなど対照的な動きを見せている。
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