はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「香港の仮想通貨現物ETFへの流入額は年間最大5億ドルまで」アナリスト指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

香港のETF市場

ブルームバーグのETFシニアアナリストEric Balchunas氏は15日、香港で承認された暗号資産(仮想通貨)ビットコインイーサリアムの現物ETFに流入する金額は年間合計で、多くて5億米ドル(約770億円)ぐらいだろうとの見方を示した。

一部では最大250億米ドル(約3.8兆円)の需要を引き出す可能性があるとの見方が上がっていたが、Balchunas氏はこの流入額は大きすぎると指摘。そして、中国の投資家は、少なくとも正式には香港のこれらのETFを買うことはできないとも説明している。

250億ドルの試算とは、中国本土の適格投資家が香港に上場している株式にアクセスするための「サウスバウンド・ストックコネクト・プログラム」が設定した年間最大5,000億人民元(5,400億香港ドル=700億ドル)という取引が可能になる金額上限から算出されたビットコインETFへの最大の投資可能額だ。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略で、日本語訳は「上場投資信託」。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

関連香港当局、ビットコインとイーサリアムの「現物ETF」を上場承認

香港では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFが15日にも承認されるとの情報が事前に広まっており、実際に昨日承認された。ビットコインに加えて米国ではまだ承認されていないイーサリアムの現物ETFも承認されたことや、アジアで初めて仮想通貨の現物ETFが承認されたことで注目を集めている。

関連イーサリアムの現物ETF承認確率50%以下 JPモルガン分析

Balchunas氏は上記の流入額の見方について、香港のETFの市場規模は500億米ドル(約7.7兆円)と相対的に小さいことを指摘。また、今回承認された中には、米ブラックロックのような大きな発行企業が含まれていないとも述べている。

関連2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF

ほかにも、香港では相対的に流動性が低くなったり、スプレッドが広くなったり、現物価格と差ができたり、手数料が米国に比べて高くなったりする可能性があることも指摘した。

これらの点については、ブルームバーグの仮想通貨やETFの専門家James Seyffart氏も同様の見方を示している。Seyffart氏は、米国のETF市場は9兆米ドル(約1,380兆円)規模で非常に大きいと指摘。また、中国本土のETFの市場規模は3,250億米ドル(約50兆円)だとした。

なお、日本から米国のビットコインETFに投資することはできないが、香港ではプロ投資家のみが海外の仮想通貨ETFに投資できる模様だ。

関連: 初歩から学ぶビットコインETF特集:投資のメリット・デメリット、米国株の買い方まで解説

仮想通貨にはポジティブ

一方でBalchunas氏は、香港における現物ETF承認はビットコインやイーサリアムにとってはポジティブであると強調。より多くの投資手段が提供されることは良いことであると述べている。そして、今回はあくまで、米国市場との差を説明しただけだとした。

また、上述した流動性やスプレッド、大手企業の参入などの課題も長期的には解決されるだろうと主張。その上で、短期・中期的には適度に期待すべきだと呼びかけた。

Balchunas氏は、香港でビットコインとイーサリアムの現物ETFの取引が実際に開始されるのは来週であるとの情報があると述べている。

さらに、香港はビットコイン・イーサリアムETFを提供するアジア初の都市となっており、日本やシンガポール、韓国などの規制当局が今後判断する上で重要な事例となったという意見もみられている。

関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/17 水曜日
18:00
日本でステーブルコイン普及のハードルと可能性は?|WebX2025トークセッション
WebX2025で日本円建てステーブルコインの普及をめぐるパネルセッションが開催された。専門家がステーブルコインの課題やユースケース創出をめぐって徹底議論した。
17:43
メタプラネット、「Bitcoin.jp」ドメインを取得 「ビットコインジャパン」も設立
メタプラネットは「Bitcoin.jp」を戦略的に取得し、新会社を設立。国内ビットコイン事業の拡大と収益基盤強化を目指す。
15:15
ビットコイン・スタンダード著者、アルゼンチン・ミレイ政権の経済政策を「ポンジスキーム」と指摘
ビットコイン・スタンダード著者のサファディーン・アモス氏が、アルゼンチンのミレイ政権の経済政策を「国家規模のポンジスキーム」と痛烈に批判。キャリートレードによる金融システムの崩壊リスクと、自由主義政策の矛盾を解説した。
13:30
11年間休眠のビットコインクジラが1000BTC移動、170億円相当
11年以上休眠していたビットコインクジラが17日朝、1000BTCを4つの新しいアドレスに移動したことがオンチェーンデータで判明した。
11:40
コインベース、銀行の「預金流出」懸念を否定 ステーブルコイン規制めぐり反論
米仮想通貨取引所大手コインベースが銀行業界のステーブルコイン規制変更要求に対し、預金流出は根拠のない神話だとする反論文書を発表した。
10:45
米ビットコイン法案承認に向けた円卓会議、セイラー会長らが出席
米連邦議会でビットコイン法案の円卓会議が開催され、ストラテジーのマイケル・セイラー氏らが出席。この法案では米政府が合計で仮想通貨ビットコインを100万BTC購入することなどが提案されている。
10:02
米国と英国、仮想通貨市場などで連携強化を協議=報道
ベッセント米財務長官、リーブス英財務相が仮想通貨分野での連携強化を協議した。リップル社なども出席した会合で、英米テックブリッジ関連で話し合いが行われた。
09:40
バイナンス、米司法省との監視官解除交渉が進行中=報道 
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスが43億ドルの和解合意で課された外部監視官の要件が解除される可能性について米司法省と協議していることが報じられた。BNBが上昇。
08:40
サークル、ハイパーリキッド上でUSDC展開へ HYPE投資も実施
大手ステーブルコイン発行企業のサークルがデリバティブ取引DEX最大手のハイパーリキッドでUSDCのネイティブサポートを開始すると発表した。
08:10
米SECの仮想通貨ETFの新たな上場基準、10月にも適用開始か
Bitwiseの最高投資責任者は、米SECの仮想通貨ETF上場の汎用的なルールが10月にも適用される可能性があると分析。それによって多くの仮想通貨ETFが誕生する可能性があると述べた。
07:55
イーサリアム、DAT企業からの恩恵で優位性維持か スタンダードチャータード分析
スタンダードチャータード銀行のジェフリー・ケンドリック氏が、デジタル資産トレジャリー企業の台頭においてイーサリアムがビットコインやソラナより有利になると分析した背景と、mNAV低下による業界への影響について解説。
07:00
NYSE上場のクリーンコア、1億ドージコインを追加取得し総保有量6億DOGEを突破
NYSE American上場企業のクリーンコアソリューションズが16日に1億枚のドージコインを追加取得し、公式ドージコイン・トレジャリーの総保有量が6億枚を超えたと発表した。
06:25
米国でXRPとドージコインETFが今週上場予定か、専門家の見解は
米国でXRPとドージコインのETFが今週木曜日に上場予定と報じられた。1940年投資会社法を活用した新しい仕組みで、ケイマン諸島子会社を通じた投資構造を採用。
05:55
トム・リー予測、FRB利下げでビットコインとイーサリアムが3ヶ月以内に大幅上昇か
ETHトレジャリー企業ビットマインの会長でもあるトム・リー氏がCNBCで、FRBの利下げによりビットコインとイーサリアムが今後3ヶ月で大幅な上昇を見せる可能性があると予測した背景と根拠を詳しく解説。
05:30
グーグル、AI決済でステーブルコイン対応
グーグルが16日に発表した新しいAI決済プロトコルは、ステーブルコイン対応を含む機能でAIエージェント間の自動決済を可能にする。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧