分散型AI計算・推論インフラの現在地
概要
2025年から2026年への移行期にあたり、0G Compute Network / 0G Serving は分散型AIインフラの取り組みを改めて整理し、提供内容を再提示した。
同プロジェクトは、大規模AI活用における計算資源(GPU)とモデル提供を、ブロックチェーンによって信頼不要で接続するマーケットプレイス型インフラを目指している。
なぜ今なのか?(AI活用における構造的課題)
2025年から2026年へと移行するこのタイミングで、私たちは一つのシンプルな思想を改めて提示します。
AIを大規模に活用するために、高価なクラウド、複雑なセットアップ、あるいは巨額のハードウェア投資は必須ではない、という考え方です。
2025年は、いわば「重力に逆らった一年」でした。その幕を閉じるにあたり、私たちはコミュニティと共に築いてきた成果に誇りを持っています。
基本構成と用語整理
- Compute:モデルを動かすための計算リソース
- Serving:モデルを安定したサービスとして提供すること
- Inference:学習済みモデルを用いて出力を生成する処理
- Fine-tuning:特定の用途に向けて、独自データでモデルを再学習させること
マーケットプレイスモデル
0G Compute Network / 0G Serving は、従量課金型のマーケットプレイスをこのスタック全体に提供します。開発者とGPUプロバイダーを直接つなぎ、プロバイダーは自身のGPUリソースを収益化できます。
公式ドキュメント上では、プロバイダーがユーザーデータを保持しないことが明示されています。
トラストモデル(信頼の仕組み)
最大の違いは、ブロックチェーンによって強制される信頼モデルです。
- 資金はエスクローにより、成果物が提供されるまでロック
- すべてのやり取りは署名付きで実行
- TEE(Trusted Execution Environment)対応サービスでは、
実行結果が正しく生成されたことを証明・署名可能
これにより、価格設定や実行結果は単一のプロバイダーへの信頼に依存しません。
アカウントおよび決済フロー
- メインアカウントに事前入金
- 利用するプロバイダーごとにサブアカウントへ資金移動
- リクエスト送信
- 成果物の提供後にのみ決済が実行
ルールは信頼ではなく、プロトコルによって自動的に強制されます。
利用方法(Ways to Use It)
- Web UI:素早い検証やテスト用途
- CLI:自動化・スクリプト運用向け
- SDK:本番アプリケーションへの統合
Inference では以下をサポートしています。
- チャット
- テキスト → 画像生成
- 音声 → テキスト変換
自前でGPUを運用することなく、AI機能をアプリケーションに組み込めます。
Fine-tuning の現状
Fine-tuning は現在 testnet 上で提供中です。mainnet 対応は今後のリリースで予定されています。
流れは以下の通りです。
- データセットを 0G Storage にアップロード
- タスクを作成
- プロバイダーがセキュアな環境で学習を実行
- 結果は暗号化された形で納品
- 復号キーはコントラクト上に公開
Aristotle Mainnet 対応モデル
現在、Aristotle mainnet では以下の Inference モデルが利用可能です。
- DeepSeek V3.1 – チャットボット
- DeepSeek Chat V3 – チャットボット
- Qwen2.5-VL-72B – チャットボット
- GPT-OSS-120B – チャットボット
- GPT-OSS-20B – チャットボット
- Whisper Large V3 – 音声認識(Speech-to-Text)
- Flux Turbo – 画像生成(Text-to-Image)
Bring Your Own Model(独自モデルの持ち込みにも対応)
開発者は、自身のモデルを プロバイダーサービスとして実行することで、Inference に対応させることができます。
- エンドポイントの運用は開発者側
- 0G は発見性、支払い、決済を担当
- 利用者は同一の UI / CLI / SDK フローで呼び出し可能
用語集(Glossary)
- Main account:入金用のメインアカウント
- Sub-account:プロバイダーごとの利用残高
- Acknowledge:初回利用前に必要な一度きりのオンチェーン確認
- Escrow:成果物提供まで資金を保管
- TEE:正しく実行されたことを証明可能なセキュアハードウェア
- Settlement:成果物提供後に行われるオンチェーン決済
今後の展望
2026年に向け、0G Compute Network / 0G Serving は以下の利用シナリオを提示している。
- Aristotle mainnet で Inference を今すぐ利用
- Testnet で Fine-tuning を検証
- 0G のプロバイダーとして参加
ドキュメントはこちら:
https://docs.0g.ai
※ 詳細解説は X Article(初回リプライ内リンク)にて公開中。
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