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利用禁止の米国ユーザー、国際版ポリマーケット取引高の約3割占める可能性=レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 米国ユーザーのオフショア取引高、年間110〜340億ドル規模
  • 規制された予測市場、2024〜25年で866%増とオフショアを上回る成長

オフショア予測市場での活動を初の定量化

予測市場の分析で知られるCrane&Zeng Consulting(以下、Crane&Zeng)は、米国在住ユーザーによる海外(オフショア)予測市場プラットフォームの利用実態に関する最新レポートを発表した。米商品先物取引委員会(CFTC)など規制当局による制限措置にもかかわらず、多くの米国ユーザーがこれらの規制を回避し、現在もオフショア市場で巨額の取引を行っている実態が明らかになった。

レポートによると、2025年5月から2026年4月までの12カ月間に、米国居住者による複数のオフショア予測市場(ポリマーケット、Opinion、Predict、Limitless、Myriad)での取引高は110億〜340億ドル(約1.7兆〜5.4兆円)に上るとみられる。Crane&Zengは、米規制市場を含む世界の予測市場取引高を約1,590億ドル(約25兆円規模)と推計する中、このうち7~21%がオフショア市場における米国ユーザーの取引と分析している。

中でもオフショア市場での取引高が最大のポリマーケット(556億ドル)では、約106億~267億ドル(1.6〜4.2兆円)が米国ユーザーの取引だとみられ、全体の約30%が米国からの利用だった可能性がある。

ポリマーケットは2022年、CFTCとの和解により、米国ユーザーへのサービス提供を停止した。現在、国際版ポリマーケットは米国向けに地域制限を導入しているが、以前からVPNなどを利用したアクセスが広く行われていると指摘されていた。今回のレポートは、これまで把握が難しかったその規模を初めて数値で示したものだ。

急成長する予測市場

予測市場は、政治や経済からスポーツ、エンターテインメントまで、あらゆるイベントの結果について、ユーザーがイエスかノーの二者択一の予測(賭け)を行う仕組みを提供している。同市場は過去2年間で急速に拡大しており、カルシとポリマーケットが市場を牽引している。

米国版ポリマーケット(Polymarket US)は、CFTC規制下で2025年末に再ローンチされ、国際版とは完全に分離して運営されている。

レポートによると、米国の規制予測市場は、2024年から2025年にかけて、オフショア市場を上回るペースで成長した。オフショア予測市場の規模が約179%増加したのに対し、規制予測市場規模は866%増加。その後もこの傾向は継続しており、過去12ヶ月間でカルシの月間取引量は約22倍、ポリマーケットは約7倍に拡大した。

また、この12ヶ月間の市場構成比は、オフショア予測市場が54%(853億5,000万ドル)、規制予測市場が約46%(740億ドル)となっている。

アナリストの間では、業界の急成長が今後も続くとの見方が強い。米資産運用大手バーンスタインは4月、予測市場の取引量が2030年までに約1兆ドル(160兆円)に達し、年平均成長率が80%になると予測した。業界収益も、2025年の4億ドルから2030年には108億ドルに拡大すると見込まれている。

こうした見通しを踏まえ、米国内の規制市場に対する制約がさらに強化された場合、米当局の監督が及ばないオフショア市場への需要が高まり、その成長を後押しする可能性があるとレポートは指摘している。

関連記事:ワールドカップ開幕で予測市場に30億ドル超の需要増、バーンスタイン予測

投資調査会社バーンスタインは、2026年FIFAワールドカップが予測市場の取引高を30億ドル超押し上げ、賭け金総額で最大100億ドルの増加をもたらすと予測。

CFTCの対応

このレポートは、米商品先物取引委員会(CFTC)が予測市場に関する新たな規制の枠組みを検討する中で公表された。

CFTCは10日、テロや暗殺、違法行為に関連するイベント契約について、体系的に審査・制限するための規則改正案を公表した。改正案では、対象となる契約を90日間かけて個別に精査する手続きの導入に加え、「違法行為」などの法律用語の定義を明確化することが盛り込まれている。

一方で、スポーツ関連のイベント契約については、規制下での提供を認める方向性を示した。そのうえで、テロ行為や暗殺など公共の利益に反する契約については具体例を示し、違法な賭けとの線引きを明確にしている。

CFTCのマイケル・セリグ委員長は「規制当局はイノベーションを阻害することなく、規制市場の健全性を守らなければならない」と語り、促進と保護の両立を訴えた。

関連記事:米CFTC、急成長する予測市場の新規制案を公表 スポーツ賭けは容認

米CFTCが10日、予測市場向けの規制改正案を公表した。スポーツ関連の賭けは原則容認とし、テロや暗殺に関連するイベント契約は公共の利益に反するとして制限対象とする枠組みを提示。

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