CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン(BTC)のハッシュレート続伸の背景 マイナーの収益性と今後の注目点

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインハッシュレートが大台に
ビットコインのマイニングハッシュレートが過去最高値を再び更新。ハッシュレート値は80ET/sと大台に達した。続伸する背景と、今後の注目点をまとめた。

ビットコインハッシュレート過去最高値更新続く

ビットコイン(BTC)のマイニングハッシュレートが過去最高値を再び更新した。9日のハッシュレート値は80ET/sに達し、2019年の最低水準である36ET/sから2倍以上にハッシュレートが増加している。

現在のビットコイン価格12000ドルと同じ価格帯にあった2017年1月5日からはすでに8倍近くハッシュレートが高い水準まで増加している。

ハッシュレートの増加は、ビットコインネットワークのセキュリティが高まっていることを示しており、現在のマイニングプール分布から、各プールの分散化で、ネットワークにおける耐改ざん性の強化にも繋がっている。

比較チャート:ビットコイン価格(上)、ビットコインハッシュレート(中)、収益(下)

上記の比較チャートで確認すると、ビットコインのハッシュレートは概ね右肩上がりに推移してきたものの、2018年末の価格下落と相関(一部ハッシュ下落先行)する形で、ハッシュレート値が下落に転じた。当時は、ビットコインの採算ラインを割ったことで中小規模のマイナーが撤退したことがその主要因とみられ、当時マイナーが保有していたビットコインの売却を警戒する動きが売り圧力として作用した。

マイニング収益チャート(ブロック報酬と手数料の合計金額)を見ると、ビットコイン価格と比例して伸びているものの、2017年時より大きく下回っている。ハッシュレートが増加しつつも、マイナーの収益性は大きく下落している可能性を示唆している。

どちらにしても、中小規模のマイナーが参入できる領域ではなくなったのは間違いない。中国系を始め、大手マイニングプールの均衡は1年間保たれていることもその理由にある。

最近では、ビットコインをマイニングに対応するマイニングプールとして、Blockstream社がカナダやジョージア(国)を中心に大型マイニングセンターを新たに建設した。同マイニングプールは、10%ほどのシェアを獲得できる見込みとしており、中国マイナーのシェア率に影響が出る可能性も出てきている。利用企業にはフィデリティなど著名企業の名前が複数あがっている。

関連:米フィデリティがビットコインマイニング事業に本格参入か

ビットコインマイナーの収益性

ビットコインマイニングに利用されるハッシュはSHA-256とRIPEMD-160となりビットコインキャッシュなどと同様のアルゴリズムを採用している。現状、SHA-256のマイニング通貨を比較した場合、ビットコインハッシュレートのみ上昇基調を継続しており、収益性こそ低下している可能性はあるものの、高値を更新することで伸びる報酬額のほか、ビットコインの一辺倒な上昇相場の状況が、マイナーの選択通貨にも影響を与えている可能性がある。

マイニングの今後の注目ポイントとしては、半減期を終えたあとにハッシュレートがどの水準まで下落する可能性があるか、また中国の放水期を終える10月あたりから再びハッシュレートの下落フェーズが訪れるか、の二点となるだろう。

2020年の次回半減期を迎えるビットコインは、3回目の半減期でブロック報酬が6.25BTCに変更される。2回目から3回目にかけてハッシュレートが大幅に続伸した(市場参加者の増加)ほか、収益性が薄利化するなかで、半減期後のハッシュ動向には市場からの注目度も高い。そういった意味でも今回のライトコインの今後の動向はチェックしておきたい半減期後のポイントとなるだろう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/21 火曜日
14:40
アルトコイン不振で取り沙汰される3つの理由について、大手VC「Dragonfly Capital」がデータ検証
仮想通貨投資企業Dragonfly CapitalのパートナーであるHaseeb Qureshi氏は、アルトコインが不振な理由について検証する記事を発表。最もよく知られている三つの理論について、データを使って反証した。
14:24
Binance Japan、MASKとCYBERの取扱いを発表
Binance Japan(バイナンスジャパン)は2024年5月22日から暗号資産(仮想通貨)現物取引でマスクネットワーク(MASK)とサイバーコネクト(CYBER)の取扱いを開始する。新たな銘柄追加で合計52銘柄に。
12:24
現物ETFの承認期待でイーサリアムが急騰、ビットコインは7万ドルの大台を回復
暗号資産(仮想通貨)市場では、専門家によるイーサリアム現物ETFのSEC承認確率が急上昇したことでETHが前日比20%高まで急騰。ビットコインは過去最高値に迫る7万ドルの大台を回復した。
11:30
イーサ財団ドレイク氏、Eigenの顧問就任で数億円の報酬受け取りを開示
イーサリアム財団の研究者ジャスティン・ドレイク氏は、Eigen財団のアドバイザーに就任し多額のトークンを報酬として受け取ることを開示した。
10:20
Gala Games、300億円相当のGALAトークンが不正鋳造 価格急落
Web3ゲームGala Gamesで何者かが2億ドル以上に相当する「GALA」トークンを不正に鋳造し売却した。管理者アドレスが悪用されたとみられる。
09:30
Sei、EVM互換へアップグレードの投票開始
仮想通貨イーサリアムとの互換性を持たせるため、L1ブロックチェーンのSeiがアップグレード実施のための投票を開始。投票後の計画も明らかになっている。
08:14
グレースケールに新CEO、ソネンシャイン氏が退任
ソネンシャイン氏がCEOだったグレースケールは過去の10年間、仮想通貨ビットコイン投資信託だけでなく、イーサリアムやソラナなどさまざまなアルトコイン投資商品も打ち出し、伝統金融に代替的な資産クラスを提供してきた。
07:45
バイナンス、中小プロジェクトの支援を発表
30年までに24兆円相当のトークンがアンロックを予定することなどを記載したレポートを発表した後、バイナンスは、優秀な仮想通貨プロジェクトに対し上場プログラムに応募するよう呼びかけた。
07:00
STEPN、ソラナスマホ保有者にコラボスニーカーを配布
STEPNはソラナスマホのGenesis Tokenの保有者に、特別なソウルバウンドトークン「STEPN x Saga Badge」も配布した。
06:20
最終判断期限迫るイーサリアム現物ETF、予想外の進展で承認観測強まる
仮想通貨イーサリアムの現物ETF上場申請に関して、SECから主要な提出書類を更新するよう突然求められていることが報じられた。イーサリアムの価格がニュースを受け高騰した。
05/20 月曜日
17:07
コインチェック、ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表
コインチェックは20日、「Coincheck IEO」において、暗号資産(仮想通貨)ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表した。本IEOは国内における6例目で、上場企業100%子会社による初のIEO。
16:39
仮想通貨企業の資金調達、2024年第1四半期に急増=レポート
大手投資データプロバイダー「PitchBook」は、2024年第1四半期の仮想通貨市場レポートを発表。ビットコインETFの承認を背景にスタートアップ企業が518件の取引で総額3,741億円の資金調達に成功したことが明らかになった。
14:03
米国の経済制裁対象国ベネズエラ、仮想通貨マイニングファームへの電力供給停止へ
ベネズエラ政府は、電力需要への影響を避けるため国内すべての仮想通貨マイニングファームを電力システムから切り離すと発表した。
11:46
ビットコインの週末相場は高止まり、オンチェーンデータは「利確フェーズ」の終焉を示唆
FRBの利下げ期待を背景にNYダウが史上初の4万ドルに達するなど米国株指数が好調に推移する中、オンチェーンアナリストはSOPR指標を分析。2ヶ月間の利確フェーズが終わりつつあることを指摘した。
11:19
仮想通貨ウォレットのファントム、米国のApple Storeユーティリティランキング3位に浮上
ソラナ基盤の代表的な仮想通貨ウォレットとして普及した「Phantom Wallet (ファントムウォレット)」(現在はマルチチェーン対応)が、米Apple Storeのユーティリティ・アプリで3位にランクインした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/05/21 16:30 ~ 19:30
東京 SHIBUYA QWS (渋谷キューズ)
2024/05/23 14:30 ~ 15:30
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧