CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム高騰、年間取引量「1兆ドル」を超える見通し

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)

23日の暗号資産(仮想通貨)市場。

ビットコイン(BTC)価格は、前日比+0.48%の135.2万円(12,395ドル)と高値圏を推移している。

来月3日に大統領選を控える米国株式市場では、官製相場における投資バブルで膨らんだ資金を引き上げる動きも散見される。ドル相場が堅調に推移する中、逆相関するゴールド(金)市場も1オンス=1800ドル台に転落するなど低調だ。

大手FX企業OANDAのシニアマーケットアナリストは、「失業申請数の低下が景気刺激策の後退を予感させた」との見解を示した。トランプ大統領が先日、新型コロナ救済策の延期を示唆した後、ドルインデックスが反発している。

欧米圏での新型コロナパンデミックに伴う今年3月の「コロナショック」では、ダウの大暴落に連動して、安全資産とされたゴールド(金)やビットコインなどのリスク資産全般が急落(②)。現金化需要から米ドル回帰が進んだ。

BTCチャートとダウチャート比較

しかし、直近相場では株式市場との相関性が薄れつつあり、ビットコインなど仮想通貨市場が独立するデカップリングが見られる。相関性後退がどこまで進むかを含め、大統領選前後の相場でその「真価」が問われることになりそうだ。

関連:ビットコイン高騰、株式市場とのデカップリングに注目集まる

イーサリアムが躍進

22日から23日にかけて、イーサリアムが高騰。前日比5.46%高の43,500円(415ドル)を付けた。

ETH/USD 4時間足

ETH価格はDeFiブームの過熱感解消から一時36%以上の調整を挟み、約50日かけて高値に戻りつつある。直近のBTCのドミナンス推移などからアルトドレインが加速するかのようにも思われたが、根強いDeFi需要や大型アップデートへの期待を背景に、ETHも再び年初来高値を伺う格好となっている。

2020年以降、目覚ましい成長を遂げたイーサリアムエコシステム。DeFiブームが起きた今年夏以降の相場で、長らく低迷・滞在していた地下ステージ(①)を脱することに成功した。

ETH/USD 日足

関連:DeFi相場高騰の火付け役、イールドファーミングでは何が起こったのか|特徴と熱狂の理由を解説

暗号資産(仮想通貨)のリサーチ企業であるMessariのデータによれば、DeFi(分散型金融)と組み合わせたステーブルコインは2020年第3四半期、イーサリアムのトランザクション量(出来高)をビットコインの2倍以上に押し上げた。19年にはビットコインの出来高はイーサリアムの2倍を超えていたが、完全に逆転した。

出典:Messari

Messariのアナリストである「Ryan Watkins(@RyanWatkins_)」が解説する。

DeFiを代表するDEX(分散型取引所)であるユニスワップ(Uniswap)とカーブ(Curve)における、9月度の出来高は200億ドル(2兆円)以上に及んだ。DEXのシェアは、中央集権型取引所を含む、すべての取引所の出来高の内、13.6%を占めるにまで成長している。

金利や流動性比率計算などの側面から、DeFi市場で多用されるステーブルコインの中でも群を抜いて多いのは、ERC-20規格のTether(USDT)だ。現在160億ドル以上が流通する。

黎明期には、ビットコインブロックチェーン上に構築された旧来の「Omni」プラットフォームで発行されていたUSDTだが、送金時間問題やバイナンスの受け入れ体制などを受け、19年以降はDEX対応可能な「ERC-20」準拠のトークン発行が急増している。

DeFi貸付サービスMakerDAOのステーブルコイン「DAI」も第3四半期に好調に推移しており、7月初旬から9月にかけて供給量を600%以上伸ばした。

現在の価格レートが維持された場合、イーサリアムの年間取引量は1兆ドル(100兆円)を超える見通しだ。

今月20日には、PoS(プルーフオブステーク)トークンをイーサリアム基盤の分散型金融(DeFi)で使用可能にするStakeHoundが、仮想通貨Dashと提携。6日にはネム(XEM)との提携を発表するなど、エコシステムを拡大させている点も追い風となっている。

イーサリアムの現物買いを支える高騰の背景には、次世代イーサリアム2.0への大型アップグレード(フェーズ0)が迫っていることも挙げられる。ステーキング利回りを目的とした投資家需要だ。

ETH2.0のバリデータを管理するイーサリアムの心臓部「Beacon Chain」が実装される「フェーズ0」は早ければ今年中に、ステーキング需要を最大限喚起するPoS移行は、2021年中に実施される見込みとなっている。

  • フェーズ0:2020年(バリデータを管理する「ビーコンチェーン/Beacon Chain」実装)
  • フェーズ1:2021年(ユーザーが利用する「シャードチェーン」実装)
  • フェーズ1.5:2021年(シャードチェーン・メインネット稼働、PoS移行)
  • フェーズ2:2021年〜(シャードチェーンの全稼働)

関連:イーサリアム2.0、デポジットコントラクトは数日以内=米ConsenSys開発者

海外アナリストThe Crypto Dog(@TheCryptoDog)は、ビットコインのエクスポージャーを12,900ドルでヘッジするため、資金の一部をアルトコインに移動したことを明かした。

以前までは、基軸通貨ビットコインとの相関性が高いアルトコインはヘッジとしては機能しにくかったが、The Crypto Dog氏は変化を感じ取り、「今はビットコインよりも遙かに魅力的に映る」との見解を示している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア