CoinPostで今最も読まれています

ガス代高騰を受けオーキッドがxDaiに対応、1ドルからアカウント開設が可能に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

xDaiサポートでガス代高騰に対処

イーサリアムブロックチェーンを基盤に、分散型VPNサービスを提供しているオーキッド(Orchid)が、高騰するイーサリアムのガス代への対処を目的に、xDaiチェーンのサポートを開始。これにより、オーキッドのVPNサービス利用に必要なアカウント作成が、1ドル(約100円)から可能になる。

オーキッドのサービスを利用するには、帯域幅プロバイダーおよびユーザー共に、アカウントを開設し、アカウント内でOXTを保有する必要がある。OXTとは、ネットワーク内で経済的インセンティブとして機能している、オーキッドの独自トークンだ。アカウント開設に必要なコストは、イーサリアム(ETH)価格、ガス代、およびOXT価格によって変動するが、現在は185OXT(約1万3,600円)の保有が推奨されている。

xDaiに対応することにより、このコストが最小で1ドルにまで大幅に減少。アカウント開設コスト、すなわち新規参入コストが削減されることにより、新規ユーザーが増えるのではないかと期待されている。

一方でxDaiのサポート開始以降も、オーキッドのVPNプラットフォーム設計は、従来のものと全く同様であり、ピアツーピアで行われるサービス利用料の支払いに、オーキッド独自のL2ソリューション「確率的ナノペイメント」が利用されている点や、帯域幅プロバイダーがOXTをステークする必要がある点などに変更はない。

開発背景

今回オーキッドがxDai対応に至った背景には、オーキッドが構築されているイーサリアムネットワークの、ガス代高騰問題が存在している。ガス代が高騰したことにより、オーキッドのVPNサービス価格にも影響が出ている。

20年夏以降、イーサリアムブロックチェーンでは、分散型金融(DeFi)プロジェクト数、トランザクション数、およびユーザー数が激増。イーサリアムでは、手数料の高いトランザクションから優先的にブロックに取り込まれる仕組みになっているため、トランザクション数が増えるにつれて競争が激化し、結果的にガス代が高騰している。

出典:Etherscan

オーキッドは、xDaiをはじめEVM(イーサリアム仮想マシン)と互換性のあるチェーンをサポートし、ブロックチェーンインフラを拡充することにより、この課題に対応していくという。

関連:DeFi相場高騰の火付け役、イールドファーミングでは何が起こったのか|特徴と熱狂の理由を解説

xDaiチェーンとは

オーキッドがサポートを発表したxDaiチェーンとは、高速かつ低コストのトランザクションを特徴としたブロックチェーンで、イーサリアムおよびMakerDAOのDaiステーブルコインと互換性を持つように設計されている。バリデーター、およびバリデーターを選出するデリゲーターから構成される、POSDAOと呼ばれる一種のPoS(Proof-of-Stake)メカニズムをコンセンサス形成に採用することにより、平均5秒かつ500トランザクションあたり0.01ドル(約1円)で、トランザクションを完了することができる。

xDaiチェーンのネイティブトークン「xDai」は、MakerDAOのステーブルコイン「Dai」にペッグされているステーブルコインだ。Dai自体が米ドルにペッグされているため、xDaiも間接的に米ドルにペッグされていることになる。Token Bridgeと呼ばれるxDaiのブリッジ機能(あるチェーンにある通貨を他のチェーンに持ち込む機能)を利用することにより、イーサリアム上で発行されるDaiを、xDaiチェーン上のxDaiに変換可能だ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア