CoinPostで今最も読まれています

米スクエア5億円規模のビットコイン基金、初の交付先が決定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインによる金融アクセス向上目指す

米決済企業スクエア(Square)が、500万ドル(約5.5億円)規模の「ビットコイン(BTC)基金(Bitcoin Endowment)」を新たに立ち上げ、最初の交付先を発表した。黒人を対象として暗号資産(仮想通貨)や富についての知識を普及することを目指す団体「Black Bitcoin Billionaire」を助成する。

スクエアは企業の財務資産として購入したビットコインを、仮想通貨レンディング事業を行うGenesisに貸し付けており、その利息によって「ビットコイン基金」に資金を供給するという。

「ビットコイン基金」は、ビットコインを通じた金融アクセスの向上に注力する基金となる。世界中の様々な資源が不足している地域で、金融教育やビットコインの普及に取り組む組織や個人に助成金を提供することが目的だ。

担当者によると、同社は今後数年間、四半期ごとに順次500万ドルの資金から、様々なプロジェクトへの助成を行う予定で、ビットコイン基金への申請をオンラインで受け付けている。「Black Bitcoin Billionaire」へ幾ら助成金が交付されたかのは現在明らかになっていない。

スクエアは、ビットコインの金融包摂を可能にする側面、例えば銀行口座を持てない人が金融サービスへアクセスできるようにするという面にも注目してきた。

同社は合計1億ドル(約109億円)をマイノリティや十分な金融・公共サービスなどを受けられていない人々の状況改善のために投資するプログラムを開始しており、今回のビットコイン基金もその一環だ。

マイノリティを支援する1億ドルのプロジェクト

スクエアは、プロジェクトの背景として「経済的に人々を力づけるという当社の目的を推進するため、マイノリティや恵まれないコミュニティに1億ドルを投資することを決めた」と説明。目標として次の3つを掲げた。

  • 金融サービスを通じてマイノリティが所有する中小企業の成長を支援する。
  • 地域開発金融機関(CDFI)や少数民族預託機関(MDI)が地元の中小企業のオーナーに融資する能力を高める。
  • 銀行口座を持たない人々に、貯蓄やその他の金融手段を提供することで、経済的エンパワーメントを実現する。

プロジェクトの他の投資先としては、Netflixが主導する黒人経済開発基金や、地域開発金融機関(CDFI)と少数民族預託機関(MDI)それぞれへの2,500万ドル(約27億円)の寄付が含まれている。CDFIおよびMDIは、これまで投資が少なかった地域に信頼性の高い低価格の金融サービスを提供することを目的とした組織だ。

またマイノリティの中小企業経営者を支援する「Entrepreneurs of Color fund」にも、1,000万ドル(約11億円)を寄付。「Entrepreneurs of Color fund」を運営するLocal Initiatives Support Corporation(LISC)のファンド子会社で社長を務めるGeorge Ashton氏は次のように語った。

マイノリティの経営者は、白人の経営者に比べてビジネスを立ち上げ、成長させるための融資を受ける上で、これまで高いハードルに直面してきた。スクエア社の協力は、この問題に対応するものであり、市場に流動性を与え、革新的な起業家への資金供給を促進し、彼らのコミュニティが経済的な機会を得る上で助けとなる。

ドーシー氏はビットコイン開発基金も設立

スクエアを率いるツイッター創設者のJack Dorsey氏は、2月に著名ラッパーのJay―Z氏と共同で、「Btrust」という名の基金を設立していた。この基金については、ビットコイン開発の支援を目的にしたもので、まずアフリカとインドのチームを支援するという。規模は500ビットコイン(現在の時価で約20億円)と発表されている。

関連ツイッター社のドーシー氏とJay-Z氏、共同でビットコイン基金「Btrust」設立 約25億円のビットコインを寄付

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア