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ビットコイン一時4万ドル付近まで高騰、好材料と地合い好転で資金再流入

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ビットコイン相場と金融マーケット

週明け26日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比+12.5%の423万円(38,467ドル)と高騰した。

下落トレンドの長期化で下目線強まる中、底割れの危機に瀕していたBTCは、20日に直近安値付近の約29,000ドルのサポートラインで踏み止まると反転。 上値抵抗線(①)をブレイクして騰勢を強めると、揉み合いながら続伸している。

日本時間10時頃には、大規模なショートスクイーズ(踏み上げ)が発生し、約10分間で1億1100万ドルものショートポジションがロスカット(清算)され、一時4万ドル目前の39,770ドルまで急騰した。日足の50日移動平均線(50SMA)を上抜けるのは5月12日以来となり、2021年の下落トレンド転落後初めて。

主要レジスタンスライン(②)の41,000〜42,000ドルでは、上値が重くなることが想定されるが、上抜けることができれば200日移動平均線(約45,000ドル)やトレンド転換からの強気相場(最高値更新)も視野に入ってくる。22日にはMACD(Moving Average Convergence Divergence)が再びゴールデンクロス(③)しており、ゼロラインを超えれば、より強いトレンドが出る可能性がある。

全面高の様相を呈しているが、その中でも最も強いのがビットコインであり、ここ数日の反騰局面はビットコイン主導の高騰であることがわかる。

Messari

背景には、金融市場の地合い好転と好材料が挙げられる。23日の米株式市場では、ダウ平均株価が続伸し、終値では過去最高値となる35,000ドルを超えた。先週・先々週の相場は、新型コロナの変異種(デルタ型)感染拡大でリスク回避姿勢が一時強まったが、4~6月期の米決算相場が好調だったことも相場を後押しした。

27~28日には、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えており、テーパリング(量的緩和縮小)に関する議論について、米連邦準備理事会(FRB)の動向が注視される。

仮想通貨市場では、米Amazonがビットコインの決済導入準備をしているニュースが好感された。英City A.M.紙が関係筋の情報として報じた。 公式発表はなく未確定情報である点には注意が必要だが、早ければ2021年末までにビットコイン決済を開始するほか、2022年にも独自通貨を発行する予定があるという。

詳細:Amazon、今年にもビットコイン決済導入か City A.M.紙が関係筋の証言として報道

先日開催されたオンライン会議「The ₿ Word」にも登壇した米Twitterのジャック・ドーシーCEOは24日、同社の決算説明会にて、Twitterの関連サービスにビットコインを導入する考えを明かした。「インターネットのネイティブ通貨があれば、今後のサービスにおいて重要な役割を果たす」としている。

「The ₿ Word」に出演した米アーク・インベストメントのキャシー・ウッドCEOらと共に登壇したイーロン・マスク氏が言及したドージコイン(DOGE)は、前日比+5.8%、前月比-14.9%に。

ドージコインの取引量は、21年第2四半期(米国)に13倍以上増加し、日間で10億ドル近くを記録した。

Business Insiderが報告したCoinbaseがまとめたデータによると、ドージコインの取引量は4月から6月の間​​に1,250%急増し、直近四半期平均で9億9,500万ドル/日 相当が取引された。21年第1四半期(米国)のドージコインの平均取引高は、7400万ドル/日だった。

クジラの活動状況は

金融マーケットの地合い悪化局面も重なり、ビットコイン価格が”底割れの恐怖”のどん底にあった中、大口保有者(クジラ)は淡々と買い集めていた。オンチェーンアナリストのWill Clemente(@WClementeIII)氏が指摘した。

1,000〜10,000BTCを保有するウォレットに関するオンチェーンデータによれば、同アドレス群は、下落トレンド真っ只中にあった過去3週間で、96,044BTCを買い集めた。

また、仮想通貨取引所の準備金では、月平均36,000BTCが外部送金で減少(アウトフロー)しているという。このデータは、取引所保管の短期売買ではなく、中・長期保有を見据えてカストディサービス及びコールドウォレットへの移転が進んでいることを示唆している。

今年5月以降の相場において、ビットコインを売却するエンティティ数は150,000から100,000に減少した一方で、BTCを蓄積するエンティティ数は190,000から250,000に大幅増加した。

一方、ブロックチェーン分析会社のSantimentによると、前日比+10.7%、前週比+14.7%上昇したライトコイン(LTC)では、1000〜100,000LTCを保有するクジラの動きが活発だ。7月頭から約270,000LTC(約3,000万ドル)が増加した。

Santimentは、ライトコインの「MVRV」は、2019年、2020年の底打ち時と同様の推移を辿っているとの見立てを示している。

Santiment

MVRVは、コインのバリューを測る指標で、算式は(市場時価総額:MV-実現時価総額:RV)/MVを用いる。0以上だと「オーバーバリュー(割高圏)」で、0以下は「アンダーバリュー(割安圏)」を示すものだ。

個別銘柄の動向

次世代イーサリアム2.0のバリデーター数が、20万の大台を突破したことがわかった。 ステーキングプラットフォームのデポジットコントラクトには、660万ETHがロックアップされている。現在想定される年間利回り(APR)は6.1%。

ETH Launchpad

ETH Launchpad

8月4日には、ネットワーク手数料(ガス代)に関するオークション・メカニズムの変更提案「EIP-1559」を含む、イーサリアムのロンドンフォークが控えている。ベースフィーのバーン(焼却)により、一定のデフレ効果をもたらす見込みで、プルーフ・オブ・ステークへの移行に向けて進んでいく。

「The ₿ Word」では、イーロン・マスク氏が、自身のイーサリアム保有を初めて明かした。

SpartanGroupのパートナーであるブロックチェーン投資企業のSpartanBlackは、Axie Infinity(AXS)やSandbox(SAND)などの分散型ゲームプロジェクトが、昨夏のDeFi(分散型金融)市場を彷彿とさせるような目覚ましい成長を記録していると指摘した。

AXSは、非代替トークン(NFT)として収集および取引可能な「Axies」と呼ばれるトークンベースのモンスターを繁殖・対戦させるAxieInfinityのガバナンストークンだ。

SandboxやDecentraland(ディセントラランド)はユーザーがメタバースと呼ばれる仮想空間の中で、ボクセルアートのアバターや建物などのアイテムやゲームを作成して遊ぶ「ユーザー主導のゲームメイキングプラットフォーム」。ゲーム内や二次流通マーケットなどで収益化可能であることからも、今後の将来性に着目が集まる。

20年3月には、The Sandboxを開発するTSB Gamingが、スクウェア・エニックスなどから総額200万ドル(2億2000万円相当)の出資を受けたことを発表したほか、21年には、コインチェックのNFTマーケットプレイスにて、コインチェック社が取得したSandboxの限定LANDが販売された。

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