Amazon、今年にもビットコイン決済導入か
米アマゾンが、仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)を決済通貨として受け入れる準備をしていることを関係者の証言として、英City A.M.紙が報道した。
City A.M.紙は、英国の三大無料新聞の一つで、仮想通貨やブロックチェーンに関する週間コラムの掲載も行っているビジネス紙。今回、アマゾンに関係する匿名の関係者の証言として、同社の仮想通貨関連ビジネスの展開について報道した。
主な内容は2点:①2021年末までにビットコイン決済を開始、②早ければ2022年にも独自通貨を発行
ビットコイン決済の開始は、ただ決済の選択肢として加えることを目的としたものではなく、アマゾンの未来の形を議論した上で必要不可欠と判断したものになると強調。指示は「トップ(ジェフ・ベゾス氏)」から行われたものだとした。
その上で、決済導入は何年も温められた仮想通貨関連プロジェクトの第一段階で、独自通貨も念頭においたトークンモデルを用いたインフラ整備に繋がる可能性を示唆した格好だ。
仮想通貨決済の銘柄は、まずはビットコインで安定した決済の仕組みを整え、将来的には主要な8つの仮想通貨を追加の可能性も示唆した。具体的な名前が挙がったのは、イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)、ビットコインキャッシュ(BCH)がある。
アマゾンは、暗号資産(仮想通貨)およびCBDC(中央銀行デジタル通貨)の経験を持つ人材を募集していることが求人情報から確認されているが、現時点で公式に暗号資産に関する採用を発表したことはない。
アマゾンと仮想通貨
求人情報では、今年2月に「新興市場の顧客向けの革新的な決済製品」を構築するための技術チームに加わるソフトウェア開発マネージャーを募集。7月に「デジタル通貨・ブロックチェーンの戦略およびプロダクトのロードマップの立案」を目的として、暗号資産(仮想通貨)およびCBDC(中央銀行デジタル通貨)の経験を持つ人材を募集している。
7月当時の報道で、同社の責任者が、仮想通貨スペースのイノベーションから発想を得ており、アマゾンに導入するとどんな風になるか模索しているところだ」、「未来は、顧客がアマゾンでより速く、且つコストの低いペイメントを利用できることだ」とコメントしている。
ジェフ・ベゾスCEOとしては、同氏の個人VCファンド「Bezos Expeditions」が、仮想通貨の購入サービスや株商品への投資などのサービス提供を目指すアフリカのフィンテック系スタートアップChipper Cash社への出資を20年11月に行っている。