CoinPostで今最も読まれています

テザー社、ブルームバーグの「数千億円ローン」調査に反論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

テザー社が反論

テザー社は8日、Bloomberg BusinessWeekが報じた同社の財務状況に関する調査について反論する声明文を公開した。

背景となるのは、同日にブルームバーグが公開した調査報告の記事でテザー社に関する以下の数点が指摘されている。

  • 仮想通貨貸付企業Celsius Networkに1,100億円のローンを提供
  • 複数の仮想通貨関連企業に、ビットコインを担保に数千億円を貸している
  • テザーの準備金には、数千億円に相当する複数の大手中国企業の短期債券(コマーシャルペーパー)が含まれている。

記事によると、Celsiusはテザー社からのローンで、5%~6%の年利を支払っているという。テザー社はCelsiusが2020年6月に資金調達を行う際の主導投資家だった。

また、中国企業の短期債券について、調査記事を執筆したブルームバーグの記者Zeke Faux氏はテザー社の最高財務責任者Giancarlo Devasini氏が一部の準備金を会社の投資で運用していると指摘し、「1%のリターンでも年間770億円のリターンが得られるが、仮に債務不履行になれば、USDTの価値は1ドル以下になるリスクがある」としている。

一方、Faux氏が指摘する根拠について、テザー社にサービスを提供しているバハマ諸島の1つの銀行に対してのみ裏を取れたという。

コマーシャルペーパーとは

企業が短期で資金調達するために発行する無担保の約束手形のこと。社債に似ているが、通常、社債の償還期間は1年以上なのに対し、コマーシャルペーパーは1年未満である。金利は発行する企業の信用力で決まるとされる。

▶️仮想通貨用語集

テザー社:「メディアの繰り返し」

テザー社は声明で、「調査報告は虚偽な内容などで同社を傷つけようとしている」と批判。

同社はFaux氏が入手した情報の正確性を疑い、「調査報告のソースは、我々が以前解雇したJohn Betts氏という銀行員によるもののようで、彼は以前、不当利益を得ようとしたことで法的追及をされたことがある」と説明した。

また、Devasini氏の資金運用の判断について、「テザー社役員に対する指摘のソースも真実から遠く離れている」として、USDTは完全に裏付けを持つトークンで、これまで公開した書類でもそう証明されているはずだとした。

関連米テザー社がUSDTの準備資産内訳を公開、短期国債の割り当て増加

8月に公開された、6月30日時点における財務資産の内訳では、628億ドル(約7.5兆円)の準備資産の85%が「現金及び現金同等物、その他の短期預金、コマーシャルペーパー」で保有されている。また、9月に中国恒大集団(Evergrande)の債務動向が注目される際に、テザー社は、USDTの裏付け資産に、恒大が発行するコマーシャルペーパーや他の有価証券が含まれていないと明かした。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア