CoinPostで今最も読まれています

米下院議員、ステーブルコイン法案の重要性を強調 PayPal USDを受けて

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

改めてステーブルコイン規制の必要性を強調

米国下院金融サービス委員会のパトリック・マクヘンリー委員長は7日、ステーブルコインを規制する法案を可決することの重要性を強調する声明を発表した。

この発言は、米送金大手PayPalが独自のステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」をローンチすることを受けたものだ。

関連米PayPalがステーブルコイン「PYUSD」をローンチ|8日朝の重要速報まとめ

マクヘンリー議員が提出した「決済ステーブルコインの明確化に関する法案」は7月末、下院金融サービス委員会を通過した。しかし、民主党と共和党の間で議論は紛糾しており、今後いつ交渉が再開されるかについては見通しが不透明な状況だ。

マクヘンリー議員は、次のように述べた。

PayPalの発表は、ステーブルコインが明確な規制枠組みの下で発行された場合、それが将来の決済システムの柱として有望であることを示す明確なシグナルだ。

ステーブルコインがその可能性を最大限に発揮できるようにするには、明確な規制と強力な消費者保護が不可欠である。

そのため、特にステーブルコインについて、包括的なデジタル資産規制を規定する法案を制定することがこれまで以上に重要になっている。

また、議会では現在、「米国が将来の金融システムを主導していくことを可能にする法案」に関して、超党派で大幅な進展を見せていると指摘。こうした仕事を完成させなければならないとも続けた。

複数法案が審議中

マクヘンリー議員が述べたように、現在米国の議会では暗号資産(仮想通貨)について複数の法案が進められているところだ。

主要なものとしては、7月末に仮想通貨業界に対する規制を明確化するための「21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法」が米下院農業委員会を通過した。

この法案は、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)に対して、仮想通貨に特化したルールを共同で作成することを求める内容も盛り込んでいる。

現在、特にSECに対しては、ある仮想通貨トークンが証券にあたるかどうかの判断プロセスが恣意的になっていると一部で批判する意見もある。このような規制状況の不明確さを改善することも期待できるものだ。

関連米下院農業委員会、仮想通貨規制を明確化する法案可決 下院での審議へ

ステーブルコイン法案の論点

マクヘンリー議員のステーブルコイン法案については、超党派の交渉が進行中であり、成立のためには今後、下院全会での審議や、上院と大統領による検討が必要だ。

この法案では特に、州レベルの当局に委ねられる権限が大きく、連邦準備理事会(FRB)の権限が限定的であるとして民主党から批判が上がった。

マキシン・ウォーターズ議員は、現在の内容では、連邦や州の規制当局に「適格なステーブルコイン裏付け資産」となれるような資産の範囲を拡大できる権限を与えてしまうと指摘。ステーブルコインの準備金要件を損なうと述べている。

一方で共和党からは「FRBはすでに手一杯」であり、ステーブルコインについての完全な権限を持つ余力はなく、FRBに完全な権限を付与すればイノベーションを阻害することにもつながるという発言があった。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/20 月曜日
17:07
コインチェック、ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表
コインチェックは20日、「Coincheck IEO」において、暗号資産(仮想通貨)ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表した。本IEOは国内における6例目で、上場企業100%子会社による初のIEO。
16:39
仮想通貨企業の資金調達、2024年第1四半期に急増=レポート
大手投資データプロバイダー「PitchBook」は、2024年第1四半期の仮想通貨市場レポートを発表。ビットコインETFの承認を背景にスタートアップ企業が518件の取引で総額3,741億円の資金調達に成功したことが明らかになった。
14:03
米国の経済制裁対象国ベネズエラ、仮想通貨マイニングファームへの電力供給停止へ
ベネズエラ政府は、電力需要への影響を避けるため国内すべての仮想通貨マイニングファームを電力システムから切り離すと発表した。
11:46
ビットコインの週末相場は高止まり、オンチェーンデータは「利確フェーズ」の終焉を示唆
FRBの利下げ期待を背景にNYダウが史上初の4万ドルに達するなど米国株指数が好調に推移する中、オンチェーンアナリストはSOPR指標を分析。2ヶ月間の利確フェーズが終わりつつあることを指摘した。
11:19
仮想通貨ウォレットのファントム、米国のApple Storeユーティリティランキング3位に浮上
ソラナ基盤の代表的な仮想通貨ウォレットとして普及した「Phantom Wallet (ファントムウォレット)」(現在はマルチチェーン対応)が、米Apple Storeのユーティリティ・アプリで3位にランクインした。
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア