CoinPostで今最も読まれています

「マイクロストラテジーの株価から概算するビットコイン価格は17万ドル超」米投資会社が株の割高感を指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

同社株を空売り

米投資会社のケリスデール・キャピタル(以下、ケリスデール)は28日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を大量保有するマイクロストラテジーの株価(MSTR)に関するレポートを公開した。

マイクロストラテジーの株価は、本記事執筆時点で前年比560%超上がっており、この上昇の大きな要因はビットコインの価格上昇だとみられている。ケリスデールは同社の株について、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。

ケリスデールは現在、ビットコインをロング(買い注文)し、マイクロストラテジーの株をショート(売り注文)しているとレポートの冒頭で説明。そして、マイクロストラテジーの株価はビットコインの最近の価格上昇に合わせて上がっており、興奮を伴って過大評価されていると指摘した。

具体的には、マイクロストラテジーの株価から概算すると、ビットコインの価格は17.7万ドル超(約2,670万円)になると分析。これは現在のビットコイン価格の2.5倍であると説明した。

ケリスデールは、マイクロストラテジーの株は長期に渡って、特殊なビットコインへの投資手段として利用されていると指摘。そして、現在は取引所や手数料の安いETF(上場投資信託)やETP(上場取引型金融商品)などを通してビットコインを容易に入手できるため、2.5倍もの投資コストをかける正当な理由は見当たらないと述べている。

ETPとは

「Exchange Traded Products」の略。ETFや上場投資証券(ETN)などの金融商品の総称として使われる。

▶️仮想通貨用語集

ケリスデールは、マイクロストラテジーの株がビットコインの特殊な投資手段だった時代は終わっていると主張。また、ビットコインに対する同社の株価プレミアムは1.3倍であることが多かったため、ビットコイン価格に対して同社株には約50%の下落余地があるとの見方も示した。

マイクロストラテジーの株価は今週に最高値を更新した後に現在は下落。本日は前日比11%超下がっている。

関連米上場企業マイクロストラテジーがビットコインを大量に買い続ける理由とは?

株式投資の魅力

マイクロストラテジーは企業の資産としてビットコインを大量保有し、戦略的に購入を継続。転換社債を売って資金調達もしながら現在は21万4,246BTC保有しており、この数量はビットコインの供給量の1%超に相当する。

関連米マイクロストラテジー、さらなる買い増しでビットコイン総供給量の1%以上保有へ

これまでも、特にビットコイン現物ETFの誕生によって、同社の株の魅力が減退しうるとの声は上がっていた。この点について同社のマイケル・セイラー会長は昨年12月、ビットコインETFは同社株の脅威にはならないと主張している。

この時、同氏は「ビットコインETFはレバレッジがなく手数料がかかる。一方、我々(の株式)はレバレッジを提供するが、手数料は取らない」と説明。そして、「マイクロストラテジーはビットコインをロングする投資家のために、高性能のETFを提供している」と主張。さらに、同氏はビットコイン至上主義者であり、SNSで頻繁にビットコインに対する強気な投稿を行い、「ビットコインこそが出口戦略だ」とも語っている。

関連「ビットコインETFは同社株の脅威にならない」米マイクロストラテジーのセイラー会長

関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/20 月曜日
17:07
コインチェック、ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表
コインチェックは20日、「Coincheck IEO」において、暗号資産(仮想通貨)ブリリアンクリプトトークン(BRIL)のIEO予定を発表した。本IEOは国内における6例目で、上場企業100%子会社による初のIEO。
16:39
仮想通貨企業の資金調達、2024年第1四半期に急増=レポート
大手投資データプロバイダー「PitchBook」は、2024年第1四半期の仮想通貨市場レポートを発表。ビットコインETFの承認を背景にスタートアップ企業が518件の取引で総額3,741億円の資金調達に成功したことが明らかになった。
14:03
米国の経済制裁対象国ベネズエラ、仮想通貨マイニングファームへの電力供給停止へ
ベネズエラ政府は、電力需要への影響を避けるため国内すべての仮想通貨マイニングファームを電力システムから切り離すと発表した。
11:46
ビットコインの週末相場は高止まり、オンチェーンデータは「利確フェーズ」の終焉を示唆
FRBの利下げ期待を背景にNYダウが史上初の4万ドルに達するなど米国株指数が好調に推移する中、オンチェーンアナリストはSOPR指標を分析。2ヶ月間の利確フェーズが終わりつつあることを指摘した。
11:19
仮想通貨ウォレットのファントム、米国のApple Storeユーティリティランキング3位に浮上
ソラナ基盤の代表的な仮想通貨ウォレットとして普及した「Phantom Wallet (ファントムウォレット)」(現在はマルチチェーン対応)が、米Apple Storeのユーティリティ・アプリで3位にランクインした。
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア