CoinPostで今最も読まれています

日本発 仮想通貨市場にオプション市場を創設|クリプタクトがみるビットコイン市場とデリバティブの成熟化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日本発 仮想通貨市場にオプション市場を創設
クリプタクトは、仮想通貨保有の課題である価格変動リスクへの回避手段として、仮想通貨のオプション市場創設に動く。仮想通貨市場の課題とデリバティブの成熟化で変化する仮想通貨市場とは?

日本発 仮想通貨市場にオプション市場を創設

国内最大級の仮想通貨管理プラットフォームを手がける株式会社クリプタクトは5日、仮想通貨保有の課題である価格変動リスクへの回避手段として、仮想通貨のオプション市場創設に動く。仮想通貨のオプション販売子会社『株式会社Protoption』の設立を公式プレスリリースで発表した。

日本発の仮想通貨オプション市場の創設に踏み切った理由には、仮想通貨市場の大きなボラティリティ(価格変動)が、仮想通貨を長期保有する上での障害となり、機関投資家を含めた幅広い層の投資家の参入を阻む中で、ボラティリティ抑制や価格変動リスクの回避手段の一つである「オプション取引市場」が未整備である状況がある。

伝統的な金融市場では、金融取引に係るリスクをヘッジする手段としてデリバティブ取引が非常に活発に行われているが、現在の仮想通貨市場では、投機を助長するような仕組みが多く、従来のデリバティブ最大の社会的意義「ヘッジ手段の提供」が十分になされていない。

出典:クリプタクト

このような現状を受けクリプタクトは、「オプション取引市場」の創設を通しヘッジ手段を提供、機関投資家を含めた投資家層の拡大を促すほか、ボラティリティの低下を実現し、投資家が安心して仮想通貨を保有できる健全な市場発展を目指すとしている。

仮想通貨市場におけるオプション取引のハードル

これまで仮想通貨市場のオプション取引市場が未整備にあった状況として、以下の2つがある事を、代表取締役 斎藤岳氏が、CoinPostの取材に対して語った。

  • オプションを正しくプライシングし売り手として適切なリスク管理を行える主体がいなかったこと
  • これらを達成するための高度な金融取引システムの開発にはハードルがあること

また、オプションは売り手には高度なリスク管理能力が求められるため、Protoptionがオプションの売り手となることで、買い手である顧客には限定的なリスクとなるような仕組みを考えていることを明かした。

これらを実現するためには、オプションの価格を計算するだけではなく売り手としてのリスク管理のノウハウが求められるが、スケーラビリティの効いた高度な金融システム開発や、ヘッジファンドでのデリバティブ運用・リスク管理の経験を持つ創業メンバーの知見を生かし、解決していくとしている。

日本市場における、オプション市場の需要

オプション市場の需要では、仮想通貨を中長期的に保有するための、ヘッジ手段としての需要があると見ている。

これには、個人投資家に限った話ではなく、ヘッジ手段があることで機関投資家の参入も促されると考えているほか、仮想通貨交換所のような仮想通貨を保有している事業者によるニーズもあると考えているようだ。

ヘッジ手段としてのデリバティブ市場の成熟化で、これまでの仮想通貨市場に新たな変化が見られるか、日本発の仮想通貨のオプション販売会社『Protoption』が始動する。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

仮想通貨の損益計算ツール「クリプタクト」|投資家支援プラットフォームの構築へ
誰もが暗号資産(仮想通貨)のメリットを簡単に享受できる社会を目指し変革を推し進める、仮想通貨の損益計算ツールを提供するクリプタクト。仮想通貨の魅力や、税制の今後などにも言及。また同社が見据える将来の展望についても語られる。
個人向け無料 なぜ仮想通貨の確定申告に税金計算ツール「クリプタクト」が魅力的なのか|現場で使用するプロが解説
自動損益計算ツール「クリプタクト」、会計事務所のプロのコメントを紹介 煩雑な仮想通貨の損益計...
CoinPostのLINE@スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者13,000名突破。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。
10:45
「FTXの返済が仮想通貨相場の上昇につながる可能性」K33
FTXの顧客への返済は、仮想通貨相場の強気要因になる可能性があるとK33リサーチは分析。その根拠や影響を書いたレポートを公開している。
10:10
NFTカードゲーム「Cross the Ages」350万ドル調達 アニモカら出資
Web3ゲーム「Cross the Ages」はアニモカブランズ主導で約5.4億円を資金調達した。同時にCTAトークンを様々な仮想通貨取引所へ上場させている。
08:15
株式取引アプリのロビンフッド、欧州でSolanaステーキング提供開始
仮想通貨ソラナのステーキングはロビンフッドが提供する最初のステーキング商品だ。ローンチ時に提供するステーキング年利は5%前後となる。
07:20
ソラナのSuperteam、日本で発足
仮想通貨ソラナの技術の日本での普及を推進するSuperteam Japanが発足。今後の活動内容が明らかになった。
06:30
エルサルバドル政府、過去3年間で48億円相当のビットコインを採掘
エルサルバドル政府は2021年以来、火山の地熱エネルギーを活用した300台のプロセッサを導入し環境に優しい方法で仮想通貨ビットコインの採掘を進めてきた。
06:05
ビットコイン66000ドル台まで反発、米CPI結果受け利下げ期待高まる
主要株価指数だけでなく、コインベースやマイクロストラテジーなどの仮想通貨関連株銘柄もCPI結果に反応し大きく反発した。
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア