- 弁護団が仮想通貨禁止のインド政府に「バランスの取れたアプローチ」呼びかけ
- 昨年インドの中央銀行が発した仮想通貨の禁止令に対する嘆願書を提出したNishith Desai弁護団がインド政府によって提案書を発表するよう招待されていたことが判明した。同弁護団は、インド政府に対して完全なる禁止ではなく、「バランスの取れた規制」の重要性を示した。
仮想通貨禁止令のインド政府、仮想通貨弁護団を招待
昨年から仮想通貨の取引が全面的に禁止を行なっている、インド中央銀行「インド準備銀行(RBI)」に新たな動きがあった。
世界的に見ても、中国と並び急成長しているエマージング市場であるインドにおいて、『仮想通貨の禁止』は大きな可能性を秘めるブロックチェーン技術や同国における仮想通貨事業の発展を妨げるものとなっているとの指摘もあり、仮想通貨市場からみても、購買力の平均単価がGDPリストでは日本を凌ぐ3位に位置するインド市場から仮想通貨の禁止令からの法緩和は、新たに13億人の人口を誇る大国が、仮想通貨に触れるチャンスとなる事を意味する重要な動きとなる。
しかし、ここにきてインド政府内からは仮想通貨に対する規制緩和に向けたある程度の積極性が見られ始めている。
その一つとしてインド政府は、『仮想通貨規制のフレームワーク』といった仮想通貨禁止令に対する嘆願書を提出したNishith Desai弁護団にプレゼンテーションを依頼、1月初旬に政府側が弁護団を招待したことがわかった。
このNishith Desai弁護団は、インド準備銀行(RBI)が金融機関に対して発令した「仮想通貨取引禁止措置」に対する最高裁判所への嘆願書において、「Internet and Mobile Association on India」(IAMAI)を代表する団体として知られている。
提案書の中には、禁止令の回避、バランスの取れた法的アプローチ、ライセンスオプション、産業に対する自己規制、などが含まれており、提案書を作成した3人の一人である弁護士のJaideep Reddy氏はよれば『政府は公的な提案や意見に耳を傾ける法的義務はない』としたうえで次のように語っている。
我々の提案書は財務省の目に留まり、政府からの招待を受けることができた。プレゼンテーションは提案書に基づいた形で行われ、政府側は関心を持って我々の話を聞いてくれた。
提案書の中には仮想通貨の取引に対して『禁止ではなく規制』というバランスの取れたアプローチを強調しおり、次のような言葉も残している。
歴史を振り返れば、ブロックチェーン技術は禁止するものではなく、規制するべきものであることだと教えている。
禁止することは非生産的であり、法の不完全性が生じる可能性もあるからだ。
この言葉を支持する形で、国際的コンセンサスに基づく、平衡の取れた仮想通貨規制を設けることでブロックチェーン技術がもたらす様々な益を享受し、またリスクを最小限に抑えることが出来る、と述べられている。
仮想通貨に対してのライセンス導入に関しても、仮想通貨関連のビジネスを行なう上で重要だと提案書は主張。
弁護団の一人であるReddy氏は、
既存の法律の下で行政規制を組み立てれば、マネーロンダリングを防止し、規制することは可能である。
と述べている。
提案書の中にはそのほかに、仮想通貨の種類の仕分け、自己規制に関してなど、様々な提案が述べられている。インド政府がこれらの提案に耳を傾け、どのような反応を示すかにより、インドの禁止令が解除され、仮想通貨の取引が自由に行えることが可能なのか、注目すべきだろう。
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