ビットコインETF承認の効果
米証券取引委員会(SEC)のコミッショナーHester Peirceが、ビットコインETFを規制当局を承認することで、ビットコインの価格決定プロセスをより公平なものにすることができるとの見解を示した。
米ブルームバーグの28日のインタビューで、最新のビットコインETFに関する見解を語った。
機関投資家などに人気を博すグレースケール社のビットコイン投資信託(GBTC)のような未上場の金融商品と比較して、ETFが承認されるで、より公平な価格決定プロセスが実現するとした。
GBTCは適格投資家向けの私募で、OTC市場において有価証券形式で販売されている。米国では仮想通貨ETFが実現しておらず、GBTCに機関投資家のマネーが集中して流入している現状がある。
20年Q1には、資金流入額の最高値を記録。3ヶ月で5億370万ドル(約544億円)に達していることがわかった。仮想通貨投資信託の価格は、現物と乖離し、高いプレミアムも発生している。
Peirceは、証券取引所にビットコインETFが上場させることのメリットについて、「一般的に取引所に上場している金融商品の良い点は、価格発見機能がしっかり働くことだ。これが、投資家が取引所に上場している商品の取引を望む理由になる」と語っている。
Peirceは「クリプトママ」という愛称で親しまれ、以前から仮想通貨擁護派として知られている。SECがビットコインETFを承認しないことについて、技術革新を妨げると批判してきた。
今回のインタビューでも、米SECは仮想通貨に関連する金融商品を不公平に扱っていると指摘した。
現在のSECは、個人投資家が購入できる仮想通貨関連の上場投資商品(ETP)を承認する意思がないように思える。
仮想通貨関連の金融商品と他の金融商品には別の承認基準があるように感じると語り、「それは正しいとは思えない」とコメント。今後も技術革新を受け入れるように進言し続けると語った。
参考資料 : ブルームバーグ