はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FTXの売却懸念でアルト市場弱含む、国内IEO「NIDT」が公募価格17倍以上に高騰した背景は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

11日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比87ドル(0.25%)高、ナスダック指数は156ポイント(1.1%)高で取引を終えた。

関連:NYダウ続伸 仮想通貨関連株全面安、日銀年内のマイナス金利解除あり得るか|12日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比0.3%安の1BTC=25,798ドルに。

BTC/USD 日足

25,300ドルのサポートライン(下値支持線)の節目で推移しているが、割り込めば下げ足を強めるおそれもある。

主要アルトでは、イーサリアム(ETH)の前週比4.68%安、XRPの前週比6.46%安に対し、ソラナ(SOL)は前週比12.6%安と下落幅が大きい。

仮想通貨分析機関IntoTheBlockの分析によれば、暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの保有資産の内、30億ドル(5000億円)規模の仮想通貨の清算が近日中に発生する可能性がある。

この点について、海外のアナリストである hitesh.eth氏の解説によれば、FTXが資産清算の承認を得たとしてもすぐに全資産の売却を始められず、長期に渡り段階的に売却される可能性が高い。

杜撰な経営や数々の不正が明るみとなり、債務超過に陥ったFTXは22年11月11日、米連邦破産法11条(チャプターイレブン)に基づき破産申請した。その後、FTXの新CEOに着任したジョン・レイ氏主導の元で事業再生の可能性を検討しており、債権者は10万人超に及ぶとされる中、保有資産の整理や回収を急いでいる。

FTXは多くのプロジェクトに積極投資していた経緯もあり、保有資産の中にはソラナ(SOL)やFTT、ビットコイン(BTC)などが大量に含まれているために市場の警戒が高まった。

米デラウェア州裁判所に対する資産売却の申し立ては、資産運用企業ギャラクシー・デジタルに委任されており、裁判所判断は13日に下りる見込み。条件付きながらも、毎週最大2億ドル相当の特定のトークン売却が提案にあるとされる。

FTXは11億ドル相当のソラナ(SOL)のほか、数億ドル相当のBTCとETH、アプトス(APT)やスターゲイト(STG)のポジションを保有しているが、裁判所承認が下りたとしても個別銘柄には、VCなど初期投資家に対する長期のロックアップが掛かっており、市場価格に影響を与える可能性のあるトークン量は700万SOL、1000WBTC、2500WETHなど、市場の警戒水準は大きく下回るとみる有識者もいる。

直近では、大手トレーディング企業らがBTCやETHなどを仮想通貨取引所に大量送金した動きが確認され、市場心理の悪化を招いた。一方、マーケットメーカーによる流動性提供を目的としたものである可能性も指摘される。

関連:大手企業ウォレットから仮想通貨取引所に40億円相当の入金、市場で売却の警戒感高まる

国内銘柄

暗号資産(仮想通貨)取引所coinbookでは、『IDOL3.0 PROJECT』のユーティリティトークンNippon Idol Token(NIDT)が、一時前日比50%高の88.8円台まで値上がりした。

NIDT/JPY 時間足

NIDTは国内4例目のIEO銘柄としても個人投資家から注目を浴びた。

IEO(Initial Exchange Offering)とは

仮想通貨取引所が主催し、新規トークンを一般投資家に販売する方法。取引所がプロジェクトの審査やマーケティングを行い、トークンの流動性が確保されることが期待される。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

関連:仮想通貨IEOの成功事例から学ぶ、トークンセール5つの注意点 

NIDTは上場直後こそ公募価格の5.0円をすぐに割り込み失望売りを誘ったものの、オーディション参加者のメンバーや次世代アイドルプロジェクトの全貌が明かされるにつれて右肩上がりに上昇。11日時点で公募価格の17.7倍まで高騰した。

ただ、急騰の反動で値下がり場面があるなど、ボラティリティ(価格変動性)には注意が必要だろう。

上昇の背景

秋元康プロデュースの次世代アイドル『IDOL3.0 PROJECT』のメンバーを決めるオーディションが8月上旬より始まり、現在はFinal Stageまで進んでおり、10月7日に最終発表が迫るなど佳境を迎えつつある。

惜しくも落選した候補生の復活投票「ホワイトナイトシステム」の稼働も、NIDT需要を大きく押し上げた。

ホワイトナイトシステムでは、NIDT保有数に応じて追加投票できる仕組みが用意されており、デビュー前からファン投票が過熱しているものと見られる。

NIDTの上場先はDMM Bitcoin(販売所)とcoinbook(取引所)の2つのみとなっており、販売所のスプレッドの広さや取引所の板の薄さなど出来高及び流動性の低さも足元ではプラスに働いた可能性がある。

『IDOL3.0 PROJECT』は、運営スタッフにAKB48や乃木坂46などの大手アイドルグループの育成経験を持つキングレコード株式会社をはじめとするプロフェッショナルが集結し、新しいアイドルブームを作り上げることを目指している。

さらに、これまでのアイドル活動にはなかった「ブロックチェーン技術とメタバース(仮想空間)を利用した活動領域の拡大」をミッションとし、日本だけでなくグローバル展開を目指すプロジェクトとして、web3.0業界からの関心も高い。

半年のオーディション期間を経て、最終合格者は10月7日(土)に発表される見込み。

関連:IDOL3.0 PROJECT、アイドル候補救済のファン投票「ホワイトナイトシステム」開催中

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/01 水曜日
11:40
リップル社のデビッド・シュワルツ最高技術責任者が年末退任へ
リップル社のデビッド・シュワルツCTOが2025年末に退任することを発表した。仮想通貨XRP台帳のコーディングに貢献した同氏は、取締役として引き続き関与していく。
11:20
SBI Ripple Asia、東武トップツアーズとの提携を発表
SBI Ripple Asiaは、新たな決済プラットフォームの構築に向け、東武トップツアーズと基本合意書を締結。独自トークンの発行に仮想通貨XRPのブロックチェーンXRPLを使う。
11:17
bitFlyer、後藤真希さん起用の新TV CMを全国放映開始
暗号資産取引所大手のbitFlyerが、歌手・タレントの後藤真希さんを起用した新CM「暗号資産知らなかった篇」を10月1日から全国で放映開始。記念キャンペーンも実施中。
11:10
「テザー社は過去最大の利益企業になる可能性」Bitwise幹部
Bitwiseの最高投資責任者は、テザー社が過去最大の利益企業になる可能性があると試算。定期公開するメモで今回は仮想通貨が目指す市場規模の大きさについて論じている。
09/30 火曜日
19:30
ビットコインで利回りを狙う|Lombard(ロンバード)・LBTCの始め方
Lombardを通じてビットコインを利回り資産として活用する方法を解説。LBTCの仕組みや始め方に加え、注意点やリスクも整理しました。
19:11
USDHがハイパーリキッドの成長を加速させる理由
USDHはなぜハイパーリキッドを強化するのか?仕組みから収益循環、HYPEへの影響までわかりやすく解説します。
17:14
ハイパーリキッド「Hypurr NFT」エアドロに高い関心、初動のフロアプライス1000万円弱に
暗号資産(仮想通貨)HYPEを発行する分散型取引所ハイパーリキッドのNFTコレクション「Hypurr」が配布され、フロア価格800万円、24時間取引高105億円を記録した。特に希少NFTは最高7000万円で落札するなど反響を呼んだ
16:34
マーチャント・バンカーズ、ビットコイン購入 不動産の暗号資産決済に本格参入
マーチャント・バンカーズが3億円分のビットコインを購入し、FINX JCryptoと協業。不動産決済サービスや暗号資産事業強化へ動き出す。
16:25
ネイルサロン運営コンヴァノ、ビットコイン取得額が累計104億円に
東証グロース上場のコンヴァノが約15億円相当のビットコインを追加購入し、累計取得額が104億円に到達。同社は2027年3月末までに21,000BTC保有を目指している。
15:08
金融審議会が「第3回暗号資産WG会合」開催、上場審査プロセスにも言及
金融審議会が暗号資産の金商法一本化を検討。インサイダー取引規制と情報開示義務を導入し、投資家保護を強化する方針。JVCEAの審査実績や委員からの懸念も明らかに。
13:40
NYDIG、仮想通貨トレジャリー企業の評価指標「mNAV」を批判 ”不正確で誤解招く”
NYDIGは最新レポートで、仮想通貨トレジャリー企業の評価に使われるmNAV指標を強く批判した。不正確で投資家を誤解させる可能性があると指摘し、「業界から削除すべき」と主張した。
13:15
仮想通貨ファンドから1200億円流出 FRB利下げ観測後退受け=CoinShares
CoinSharesが先週、仮想通貨投資商品から約8億ドルが流出したと報告した。ビットコインとイーサリアムから流出し、ソラナとXRPでは流入が続いた。
11:51
米政府閉鎖危機に警戒感募る中ビットコイン反発、SECの新基準はアルトコインETFに追い風
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+2.56%の1BTC=114,666ドルと反発した。 デリバティブ市場では、3億3000万ドル以上の…
11:30
バイナンス、企業向けインフラソリューションをローンチへ
仮想通貨取引所バイナンスは、従来の金融企業向けにインフラソリューション「Crypto-as-a-Service(CaaS)」をローンチすると発表。ローンチの背景や内容を説明した。
11:05
仮想通貨購入発表で株価22倍暴騰のQMMM、米SECが株取引を停止
米SECがデジタル広告企業QMMMホールディングスの株式取引を強制停止した。仮想通貨購入計画発表後に株価が暴騰し、SNSを通じた価格操作の疑いが指摘されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧