CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所ビットメックス、米銀行秘密法違反で有罪認める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットメックスに対して新たな有罪認定

米ニューヨーク南部地区のダミアン・ウィリアムズ連邦検事は10日、暗号資産(仮想通貨)取引所Bitmex(ビットメックス)が銀行秘密法違反の罪を認めたと発表した。

ビットメックス側は、この認定は過去の経営状態に関連するもので、運営改善はすでに完了しているとの声明を出している。

連邦検事は、ビットメックスが適切なマネーロンダリング防止(AML)プログラムを確立、実装、維持することを故意に怠っていたとしている。

ビットメックスはその取引所を大規模なマネーロンダリングや経済制裁回避の手段となるような状態にして、金融システムの健全性に深刻な脅威をもたらしたとも続けた。罰金など刑罰の詳細については、裁判官の決定を待っている状態だ。

銀行秘密法とは

1970年に施行した米国法。金融機関に資金洗浄を探知・防止する枠組みを策定し、違法行為を探知した場合には米政府に報告することを義務付ける。違反した場合には、最長で禁錮5年の刑が下される可能性がある。

▶️仮想通貨用語集

ビットメックスは以前米国のトレーダーにサービスを提供し、米国にオフィスを構えていた。このため、米商品先物取引委員会(CFTC)に登録して、適切なAMLプログラムを運営することが義務付けられていた。

しかし検事によると、ビットメックスは取引所サービス提供の際、顧客に電子メールアドレス以外の情報を要求していなかった。幹部は米国在住の顧客が2018年頃までビットメックスにアクセスできたことを知っていたとされる。

なお、2021年時点で本件に関してビットメックスは、米CFTCおよび米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)との裁判で和解し、適切な顧客身元確認(KYC)プロセスを設置していなかったとして100億円超の罰金を支払った。

また、2022年には、ビットメックスの元CEOであったアーサー・ヘイズ氏と共同設立者のベンジャミン・デロ氏が裁判で個人的に銀行秘密法違反を認め、罰金としてそれぞれ約11億円を支払っている。

これらに追加された今回の有罪認定は、ビットメックスという企業自体についても銀行秘密法違反を認めるものだ。

関連: BitMEXの元CEOらが有罪認める、11億円の罰金支払いへ

関連: BitMEXに100億円超の罰金、米CFTCらとの和解で

ビットメックスは「運営改善は完了」と声明

ビットメックスも、連邦検事の発表を受けて声明を出した。今回の有罪認定は過去の事例に関するものであり、ビットメックスはすでに運営を完全に改善していると強調している。

また、すでにCFTCらとの裁判の和解でビットメックスに科された罰金、および銀行秘密法違反を認めた旧経営陣らに科された罰金を考えると、これ以上の金額を支払うことが求められるべきではないと主張した。

コンプライアンスについては2020年に、米国人がビットメックスで取引できないようにする、独立監査人によって検査済のユーザー検証プログラムを実装していると述べた。世界中の主要な金融センターでもKYC/AMLプログラムの独立監査を受けていると続けている。

さらに、今回の有罪認定がビットメックスの事業運営に影響することはないとも述べた。

関連: BitMEXがミームコインバスケット型先物を発表 シバイヌやドージコインも含む

関連ミームコインの買い方・探し方 PEPEやWIF、BONKをDEXで購入する方法

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/07 土曜日
15:00
2026年までに米国企業が最大1.5兆円のビットコインを購入か=レポート
仮想通貨ビットコインを財務資産として購入する米企業が増加中。リバー社は、企業によるビットコイン保有量は2026年までに最大94万枚になると推算。
12:30
リップル共同創業者ら88名の実業家、米大統領選でハリス氏支持を表明
米リップル社のラーセン氏、著名投資家キューバン氏など88名の実業家が米大統領選でハリス氏支持を表明した。
11:15
予測市場KalshiがCFTCに勝訴、11月米国選挙で市場立ち上げへ
米予測市場KalshiがCFTCとの裁判に勝利。11月の米国選挙に向けて新たな予測市場の開設が可能になった。
07:50
ビットコイン、米雇用統計発表後に乱高下
仮想通貨ビットコインの価格は、米雇用統計発表後に乱高下し、現在は下落基調に。米国の景気後退への懸念が根強く、株式市場も下落している。
07:10
イーサリアム財団が主要ウォレットに約900億円相当の仮想通貨を保有、財務報告書発表へ
イーサリアム財団は、財団による仮想通貨ETHの運用透明性が欠けていると指摘される中、投資家やコミュニティメンバーの懸念を解消するために近いうちに財務報告書を発表する予定としている。
06:40
バイナンスとOKX、NEIROなどのミームコインの永久先物取引提供
大手仮想通貨取引所バイナンスおよびOKXは6日、ミームコインの永久先物取引を新たに提供開始した。一部のトークンは高騰していた。
09/06 金曜日
17:22
サイバー攻撃から暗号資産を守る「NordVPN」とは|市場トップシェアVPNの活用方法を解説
NordVPNは、市場トップシェアを誇るVPNサービスです。高速の通信速度と多くのユーザーから高い評価を得ているNordVPNの特徴と活用法を詳しく解説します。
16:26
ビットバンク、ポリゴンエコシステムトークン(POL)の取扱い開始
ビットバンクは、ポリゴン(MATIC)から新トークン「ポリゴンエコシステムトークン(POL)」への移行を完了し、POLの現物取引を開始。トークンの特徴と取引方法について解説。
14:30
テレグラムCEO、逮捕後初の声明でフランス当局の対応を批判
テレグラムCEOパベル・ドゥーロフ氏が逮捕後初めて声明を発表。フランス当局の対応は「誤ったアプローチだった」と強く非難した。
14:00
「知的財産権(IP)をWeb3でどう活用すべきか」講談社、サンリオ、手塚プロダクションの有識者が討論|WebX2024
WebX 2024で講談社、サンリオ、手塚プロダクションが、Web3を知的財産(IP)にどう活用するか徹底討論。二次創作、ライセンス管理、新たなビジネスモデルなどを議論した。
13:05
米上場仮想通貨マイニング企業Riot、保有ビットコインが1万BTC突破
米マイニング企業Riotが8月の採掘状況を報告。保有するビットコインが1万枚を突破。今後の成長戦略も明らかにしている。
11:42
ポリゴン(POL)の買い方|STEPN GOユーザー向けおすすめ取引所
STEPN GOで必要なポリゴン(POL)の買い方・使い方を解説。おすすめの取引所やPOLの送金方法も詳しく紹介しています。
11:25
DMM Crypto、ミレディ・メイカーNFT発行のRemilia社と戦略的提携
DMM Cryptoは9月5日、Web3ゲームとデジタルカルチャーにおける新たな基準の確立を目指すべく著名NFTコレクション「Milady Maker」を展開するRemilia社と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
10:50
イーサリアム、BTC建の価値が21年4月以降最低水準に
仮想通貨イーサリアムは、ビットコイン建の価値が21年4月以降最低水準になっているとCryptoQuantが指摘。その要因を分析している。
10:15
トランプ氏「米国を仮想通貨の中心地に」再選時の経済政策を演説
ドナルド・トランプ氏は再選した場合の経済政策を発表。米国を「仮想通貨の中心地」にすると述べた。イーロン・マスク氏率いる「政府効率化委員会」の設立も計画。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア