CoinPostで今最も読まれています

世界の仮想通貨ランキング|ドイツが総合1位をキープ、日本は27位へ転落

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ドイツが総合1位をキープ

暗号資産(仮想通貨)分析会社Coincubは17日、2022年第3四半期の世界仮想通貨ランキングを発表した。

ドイツがQ1から3期連続で首位をキープする一方で、Q2で同点首位だった米国は7位となった。なお、Q2には11位だった日本は27位まで大幅に順位を下げた。

Coincubは2021年からランキングを発表している仮想通貨企業。各国の最新の法律や規制状況、中央銀行家金融セクターの制度的なスタンスなど定性的な情報を考慮して判断をする。

上位10カ国の評価

Coincubはドイツが首位を占めている理由として、仮想通貨に対して「ポジティブな見通し」を持ち、国として積極的に仮想通貨政策に取り組み、規制の明確化を図っていることを挙げた。また、仮想通貨への長期的投資が税制面で優遇されていることを付け加えた。

ドイツでは所得税法により、仮想通貨を取得後1年が経過したのちに売却した場合、利益が出ても非課税とされる。加えて、ドイツ財務省は5月に、仮想通貨の所得税の取り扱いについて、容易に適用できるガイドラインを発表。仮想通貨の売買だけでなく、マイニングやステーキング、エアドロップなどもカバーする内容となっている。

関連:ドイツ財務省、初の仮想通貨所得税ガイドラインを発行

2位にランクインしたスイスについては、ルガーノ市がビットコイン(BTC)を法定通貨にするという大胆な動きや、多くのブロックチェーン関連企業が集中するクリプトバレーを抱えている点を評価。3位となったオーストラリアは「肯定的な法律、妥当な税金、仮想通貨ベースの支払いシステム構築に政府が好意的である」と指摘した。

関連:スイスのルガーノ市、ビットコインやテザーを事実上の法定通貨へ

仮想通貨投資が広く浸透しているシンガポールはQ1では2位、Q2は3位だったが、今回は5位に順位を下げている。シンガポール金融管理局(MAS)は8月末に仮想通貨規制の強化方針を示した為、より厳格な金融系ライセンス制度の整備や、個人投資家の取引制限措置の強化が響いた。

関連:シンガポール金融管理局(MAS)、仮想通貨の個人投資家に対する規制強化方針を示す

注目されるのはアラブ首長国連邦(UAE)で、Q2の18位から、今回4位へ躍進。UAEは政府が積極的に仮想通貨経済圏の構築を推進しており、UAE内のフリータックスゾーンでは、仮想通貨取引から生じた利益も非課税となる見通しである為、仮想通貨コミュニティが急成長していると評価した。

トップから7位に転落した米国について、Coincubは課税政策が「かなり過酷」であると評価。一方、米国は仮想通貨取引量、ノード数、ブロックチェーン関連企業数では「比類のない仮想通貨大国」であることに変わりはなく、「バイデン政権の一連の提案の結果」次第で、来期には状況が変化する可能性があると評した。

ちなみに仮想通貨に対する税金のスコアを見ると、ドイツは+7、UAEは+10、バハマは+15、米国が-12、日本は-10と評価されている。

仮想通貨活動が活発な国は

仮想通貨関連活動の活発さは新たな取引所や仮想通貨銘柄の発行、ウォレット数やスタートアップ企業の成長率から判断。こちらについては、22年Q3だけで100社以上の仮想通貨関連企業が設立された米国が首位となった。上位10カ国は以下の通り。

  1. 米国
  2. シンガポール
  3. 英国
  4. スイス
  5. カナダ
  6. 香港
  7. 中国
  8. オランダ
  9. ドイツ
  10. フランス

世界全体では第3四半期に、233社の仮想通貨企業が新たに起業し、52の仮想通貨取引所(うち43は分散型取引所)が誕生した。また、約540種類の仮想通貨銘柄が新たに発行された。

Coincubは、弱気相場が続くQ3でも「世界の仮想通貨経済は依然として成長を続けている」と評価した。

仮想通貨保有人口

Coincubは人口に対する仮想通貨保有者の割合についてもランキングを発表。ベトナムがトップとなった。

  1. ベトナム:20.27%
  2. 米国:13.74%
  3. 南アフリカ:12.45%
  4. パキスタン:11.5%
  5. ナイジェリア:10.34%
  6. ロシア:10.1%
  7. ブラジル:7.75%
  8. インドネシア:4.45%
  9. インド:2%
  10. 中国:1.33%

仮想通貨を利用する人口の割合では2位となった米国だが、実際の利用人数は推定で4,600万人に相当する為、単純な保有者としては世界で最も利用者が多い国となる。

10位中国の中央政府は仮想通貨を全面的に禁止しているが。ケンブリッジ大学の統計では現在も中国はビットコイン(BTC)ネットワークにおける採掘シェア(ハッシュレート)で2位に位置していた。

出典:CBECI

関連:ビットコインの世界採掘シェア、中国が2位に返り咲く=英ケンブリッジ大学

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア