はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ドイツ財務省、初の仮想通貨所得税ガイドラインを発行 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ドイツ初の、全国的ガイドライン

ドイツの連邦財務省は10日、法人や個人など様々な納税者に向けて、暗号資産(仮想通貨)の所得税取り扱いについて、容易に適用できるガイドラインを発行した。同国初の全国的なガイドラインとなる。

ガイドラインの内容は広い範囲をカバーしている。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など仮想通貨の売買に加えて、マイニングや、ステーキング、レンディング、ハードフォーク、エアドロップ、ユーティリティ・トークンやセキュリティ・トークン、従業員所得としてのトークンについて言及するものだ。

また、カーチャ・ヘッセル政務次官によると、今回のガイドラインは中間的なものであり、最終的な結論ではないという。

連邦財務省は、仮想通貨やその他のトークンに関する所得税の問題について、税務当局とも緊密に協議しながら、引き続き対処していく予定だ。記録保持義務などに関する補足文書も作成中だとしている。

保有して一年経過後は所得税非課税に

今回のガイドライン作成に当たっては、2021年夏ヒアリングが行われ、多くの団体や実務家、市民が意見を提出していた。この際に特に議論されたのは、レンディングやステーキングといった取引を行った場合の、課税対象期間である。

ドイツでは、取得したビットコインなどの仮想通貨を保有して、一年が経過した後に売却した場合、所得税がかからない。これは、ドイツ所得税法により、資産の取得から売却までの期間が一年以上の場合、利益の全額が非課税になると規定されているためだ。

しかし以前には、ステーキングなどの方法で利益を得るために使用された仮想通貨の売却を、所得税非課税とするためには、最大10年間保有しなければならない場合があった。

今回のガイドラインは、この最大10年間という規定は、仮想通貨には適用されないと述べている。レンディングやステーキングなどに用いた仮想通貨であっても、一年が経過すれば、売却した場合に所得税は課税されない方針だ。

関連仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

ステーキングとは

特定の仮想通貨を保有することで、その通貨のブロックチェーンネットワークを管理することに貢献し、対価として報酬を得る仕組み。厳密には、仮想通貨を保有するだけでなく、ネットワーク上に預け入れておく必要がある。銀行口座に法定通貨を貯金し、一定期間後に利子を受け取る仕組みに類似しているといえる。なお、ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している通貨で行うことができる。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨を推進する政策続く

ドイツの連立政権は2021年11月、今後4年間のドイツの推進プロジェクトの一つに、仮想通貨およびブロックチェーン技術を挙げている。

政権の発表した協定書には「私たちは、新しい金融イノベーション、仮想通貨、ビジネスモデルがもたらす機会とリスクに関連して、新しい動きを必要としている」と書かれていた。

また、伝統的なビジネスモデルと革新的なビジネスモデルの間で、平等な競争条件を持つ公平な市場を提唱していくとの方針も示した。

トークン化された株式の発行を認めるための法的枠組みを構築することにも言及している。

ドイツでは21年7月にも、機関投資ファンド(ドイツ語でSpezialfonds)が、資金の最大20%を仮想通貨に投資できるようにする新しい法律が採択されていた。

保険企業や年金基金などの金融機関もポートフォリオの最大20%を仮想通貨に充てられるようになる見込みだ。

ドイツの該当ファンドが運用する資産の合計から、仮に上限の20%が仮想通貨市場に流入した場合、その規模は約55兆円(4,250億ドル)にのぼるという見積もりもあり、仮想通貨市場への好影響が期待されている。

関連ドイツ、機関投資家マネーを仮想通貨市場に呼び込む法律が可決

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/15 木曜日
17:44
リミックスポイントが決算発表、経常赤字5.4億円に 来期の暗号資産は強気シナリオ想定
リミックスポイントが25年3月期の決算を発表。暗号資産(仮想通貨)評価損が影響し、5.4億円の経常赤字となった。一方、来期はビットコインETF資金流入やトランプ政権政策を背景に、業績の大幅回復を見込んだ。
17:16
NXPCとは|MapleStory N対応の仮想通貨を解説|買い方・将来性
Nexon発のMapleStory Nで使用される仮想通貨「NXPC」の仕組みや買い方を初心者向けに解説。メイプルストーリーのWeb3版ゲームの経済システムからウォレット設定まで徹底ガイド。
14:00
「イーサリアムにおける重要な転機」BTCS社、ETH保有増やすために最大84億円調達へ
ナスダック上場のBTCS Inc.が84億円規模の転換社債発行で仮想通貨イーサリアム購入戦略を強化。第一弾の調達ではバリデーターノード運用拡大とステーキング収益増加を目指す。
13:15
米民主党、トランプ一族の仮想通貨事業に関する「疑わしい活動報告」提出を財務省に要請
米下院の民主党幹部が財務省に対し、トランプ一族のDeFi事業「WLF」とミームコイン「TRUMP」に関する疑わしい活動報告(SAR)の提出を要請した。民主党は、要請の根拠として「贈収賄、汚職、利益相反」への懸念を挙げた。
13:00
パンテラCEO、ビットコインが米株式市場を凌駕する理由を解説
仮想通貨VC大手パンテラキャピタルの創設者がToken2049で講演。米政権の好意的な政策や市場の割安感から、ビットコインが株式市場を上回る成長をいずれは遂げると分析。
12:00
JPモルガン・Ondoなど、RWAトークン化のクロスチェーン決済実験に成功
チェーンリンク、JPモルガン、Ondo Financeが共同でトークン化米国債ファンドのクロスチェーン決済テストを実施した。DvP取引の効率化とリスク低減を実現するとしている。
11:53
アジア富裕層が仮想通貨投資を拡大、アルトコイン市場は節目を超える
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは10万ドル台を堅持し、過去最高値まであとあと6%の位置に迫る。アルトコイン市場も840億ドルの抵抗線を突破し、底打ち反転のシグナルも。UBSの調査ではアジアの富裕層が従来の資産から仮想通貨へ資金を移している現状が指摘された。
11:20
ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ=報道
ウクライナが国家戦略としてビットコイン準備金創設を進める模様。トルコでのロシア・ウクライナ首脳会談の動きと併せて解説。
11:15
カルダノ創設者ホスキンソン、3700万ウォレットに仮想通貨エアドロップ計画を発表
チャールズ・ホスキンソン氏がConsensus 2025で8つのブロックチェーンをまたぐ「Glacier Drop」を発表。ベンチャーキャピタル排除の新エアドロップ戦略で仮想通貨コミュニティの統合を目指す。
10:30
セイラーのストラテジー社、「ビットコイン戦略でナンバーワンの上場企業へ」=アナリスト
アナリストのジェフ・ウォルトン氏はFTの特集で、ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを基盤に市場で最強の企業になると予測。
09:50
リミックスポイント、ビットコインを追加購入 暗号資産保有総額は111億円超に
リミックスポイントがビットコインを5億円分追加購入。イーサリアムやリップルなども含めた暗号資産(仮想通貨)の総保有額は111億円を突破。Web3領域の投資事業を加速。
09:45
イーサリアム価格急騰の3つの要因とは、資産運用会社が分析
仮想通貨イーサリアムの価格急騰の背景には、ステーブルコインとトークン化、Layer 2の進展、投資家のショートポジション解消などが影響。市場動向と成長要因を詳しく解説。
09:31
BTC以外の仮想通貨に分散投資するメリット、Bitwise幹部が考察
ビットコイン以外の仮想通貨にも分散投資を行うメリットをBitwise幹部が考察。インターネット業界の株価の歴史を例に挙げ、大多数の投資家がアルトコインも保有すべきだと主張している。
09:25
メタプラネット1Q決算、ビットコイン投資で135億円の含み益
メタプラネットが2025年第1四半期決算を報告。5月時点で保有ビットコイン量が6,796BTCに到達し含み益へ転換している。株主数も増加中だ。ビットコイン財務戦略の最新状況を解説する。
08:41
テザー社、AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表 ビットコインとUSDT決済も対応
テザー社が分散型AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表。ユーザーのデバイス上でAIが動作し、クラウド接続不要。AIエージェントがビットコインやUSDTで自律取引が可能。2025年第3四半期リリース予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧