CoinPostで今最も読まれています

米決済大手Visa、デジタルウォレットの自動支払いを提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ウォレットからの定期支払いを可能に

米決済大手Visaは20日、ブロックチェーンを利用した定期的な自動支払メカニズムを提案するブログ記事を発表した。

例えば人々は、毎月、公共料金や定期購入などの代金を支払うために、自動支払いを使っている。Visaは、こうした支払いをブロックチェーン技術によって実施したり、改善することを探っている形だ。

具体的には、Visaの研究チームは、セルフカストディ(自己管理)型ウォレット用のスマートコントラクト・アプリケーションのプログラム方法を提示している。これを用いれば、ユーザーはセルフカストディ型ウォレットから、別のアカウントに、定期的に自動で送金できるようになる、

セルフカストディ型のウォレットとは

取引所などではなく、自分で秘密鍵を管理して資産を保有するために使用するウォレットのこと。「自己ホスト型」や「自己管理型」などと呼ばれることもある。

▶️仮想通貨用語集

StarkNetでテストを実施

この仕組みを築く上で、Visaのチームは「Account Abstraction(AA:アカウント抽象化)」というコンセプトを土台にしている。これは、イーサリアム(ETH)創設者のヴィタリック・ブテリン氏が2015年に発表したものだ。

セルフカストディ型ウォレットでは、ユーザーが秘密鍵を管理しているため、通常では各取引で、ブロックチェーン上で支払いを開始するためにユーザーの操作が必要である。「アカウント抽象化(AA)」の仕組みを応用すれば、こうした支払いを自動化することができる。

研究チームは、既にAAをサポートしているイーサリアムのL2ネットワーク「StarkNet」を使ってこの自動支払いアプリケーションを構築したと説明した。

関連イーサリアムL2「StarkNet」、トークン(STRK)がメインネット公開

レイヤー2(L2)とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。

▶️仮想通貨用語集

Visaのプロトコル責任者であるCatherine Gu氏は、次のように説明した。

自動決済は、既存のブロックチェーンインフラに欠けている核心的な機能の1つだ。今回紹介した方法を使えば、定期的な支払い以外でも、ブロックチェーンで様々な実世界での導入事例を実現できる。

Visaの目標は、既存のものに加えて新しい決済レールを活用した、より良いユーザー体験の創造を促進することだ。

Web3に積極姿勢

Visaは、暗号資産(仮想通貨)決済可能なカードの発行など仮想通貨分野を始め、多くのWeb3領域へと乗り出しているところだ。

10月には、仮想通貨やNFTを扱えるデジタルウォレットやメタバースを念頭に置いた商標登録を申請している。3月には、アーティスト向けのNFT支援プログラムを開始。ミュージシャンやデザイナーなどクリエイターがNFTプロジェクトを始める上での成長機会を提供していく。

関連Visa、NFTやメタバースに関連する商標登録を申請

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。
10:45
「FTXの返済が仮想通貨相場の上昇につながる可能性」K33
FTXの顧客への返済は、仮想通貨相場の強気要因になる可能性があるとK33リサーチは分析。その根拠や影響を書いたレポートを公開している。
10:10
NFTカードゲーム「Cross the Ages」350万ドル調達 アニモカら出資
Web3ゲーム「Cross the Ages」はアニモカブランズ主導で約5.4億円を資金調達した。同時にCTAトークンを様々な仮想通貨取引所へ上場させている。
08:15
株式取引アプリのロビンフッド、欧州でSolanaステーキング提供開始
仮想通貨ソラナのステーキングはロビンフッドが提供する最初のステーキング商品だ。ローンチ時に提供するステーキング年利は5%前後となる。
07:20
ソラナのSuperteam、日本で発足
仮想通貨ソラナの技術の日本での普及を推進するSuperteam Japanが発足。今後の活動内容が明らかになった。
06:30
エルサルバドル政府、過去3年間で48億円相当のビットコインを採掘
エルサルバドル政府は2021年以来、火山の地熱エネルギーを活用した300台のプロセッサを導入し環境に優しい方法で仮想通貨ビットコインの採掘を進めてきた。
06:05
ビットコイン66000ドル台まで反発、米CPI結果受け利下げ期待高まる
主要株価指数だけでなく、コインベースやマイクロストラテジーなどの仮想通貨関連株銘柄もCPI結果に反応し大きく反発した。
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア