はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムL2「StarkNet」、トークン(STRK)がメインネット公開 分散化計画の進展

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

StarkNetの進展

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションを開発するStarkWare社は17日、StarkNetトークン(STRK)をメインネット上で公開したことを発表した。

トークンセールやエアドロップ(無料配布)などの配布プランはまだ公表されていないため、詐欺に注意する必要がある。

StarkNetは、オフチェーンで処理した数百件のトランザクションを1つの暗号証明に集約し、イーサリアム・ブロックチェーンに保存する「ZKロールアップ」を使用。競合のOptimisticロールアップより不正耐性が高く、送金の処理時間が短い等の利点がある。

関連スケーリング問題の打開策「ロールアップ」とは|仕組みや注目点を詳しく解説

STRKトークンの発行は、イスラエルを拠点にするStarkWare社が開発するL2(セカンドレイヤー)「StarkNet」の分散化に向けた重要なマイルストーンとなる。

これは、ステーキング機能やネットワークのアップグレードに関するガバナンス投票の開始時期が近づいていることを意味する。StarkNetは現在、「再生計画(Regenesis Plan」の最中にあり、スマートコントラクト構築をより簡単にする「Cairo 1.0」リリースを年末に控え、23年第1四半期中のCairo 1.0サポートに向けたアップグレードを予定。おそらくStarkNetの正式ローンチはその後になるだろう。

出典:StarkWare

StarkWare社は22年6月のシリーズDにて、約1兆円(80億ドル)の企業評価額で約127億円(1億ドル)の資金を調達した。そのため、STRKトークンに対する市場の関心も高いが、株式とは異なるのでStarkWareという企業への一切の影響力はない点に留意したい。

11月10日にStarkNetのエコシステムの成長を支援する非営利団体StarkNet財団が設立されており、具体的なトークン配布計画は同財団より発表される。

StarkWare社の研究は、イーサリアム(ETH)のエコシステムで重要な役割を果たしてきた。イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が9月に公開した「レイヤー3(L3)」コンセプトは、StarkWareのレポート「L2からL3、スケーリング技術のフラクタル構造」に基づいたもの。

同氏が11月に公開した最新版ロードマップでは、従来取り組んできた取引の並列処理技術「シャーディング」の記載が消え、OptimisticロールアップやZKロールアップ(SNARK)を軸に処理能力向上を目指す形に変化していた。

関連:ヴィタリック氏、イーサリアムのロードマップを更新

STRKトークン設計

22年7月に公表されたStarkNetトークン(STRK)の初期発行計画によると、STRKはネットワーク手数料(ガス代)の支払いのほか、2023年に開始予定のガバナンス投票、ステーキングなどの使用方法(ユーティリティ)が設けられる。

出典:StarkWare

StarkNetトークンの総発行量は100億STRK。総発行量の17%はStarkwareの初期投資家、32.9%は主要な貢献者・開発パートナーに配布される。

総発行量の50.1%(50.1億STRK)はStarkNet Foundationに配分され、コミュニティに対して以下のように割り当てられていた。

  • 9%:コミュニティ規定の検証作業参加開発者
  • 9%:22年7月以前にEthereumからStarkNetへETHを移動した人へのコスト還元
  • 12%:StarkNetプロトコル開発の研究助成金
  • 10%:エコシステム発展に向けた戦略基金
  • 2%:大学、NGOなど機関や組織への寄付
  • 8.1%:未設定(コミュニティに委ねられる)

StarkWareのコア貢献者と初期投資家の配分は約4年かけて徐々に配布される予定。当初は完全にロックアップされ、1年経過した時点から段階的にリリースされる。ロックされたトークンは投票やステーキングに使用することができるが、売却や他人への譲渡はできない仕様だ。

関連:イーサリアムL2「StarkNet」、独自トークンを発行 運営を分散化へ

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。
06:45
米裁判所、SECとリップルの和解案を「手続き上不適切」として却下 再申請へ
米連邦地裁がSECとリップルの和解申請を「手続き上不適切」として却下。民事訴訟規則違反が原因で、両者は適切な手続きでの再申請を迫られる状況に。
06:25
イーロン・マスクの『Kekius Maximus』切り替えでミームコインが2倍以上急騰
イーロン・マスク氏がツイッターのプロフィール画像とユーザー名をミームトークン「Kekius Maximus」に変更し、関連トークンが2倍以上急騰。昨年の900%上昇・急落事例に続くマスク氏のSNS活動による仮想通貨市場への影響力を示す展開に。
06:05
サウジ中央銀行、15億円相当のストラテジー株保有でビットコインに間接投資
サウジ中央銀行がセイラーのストラテジー社の株を25656株取得し仮想通貨ビットコインへの間接投資を開始したことが確認された。
05/16 金曜日
17:00
マスクネットワークとは?仮想通貨MASKの買い方・取引所まで徹底解説
Mask NetworkはSNS×Web3をシームレスに接続するSocial-Fiプラットフォーム。本記事では特徴とMASKトークンの買い方を初心者向けに解説します。
13:50
米ステーブルコイン法案、来週末までの成立視野に 次の「起爆剤」との見解も
米上院のステーブルコイン法案「GENIUS法案」で新たな超党派修正案が決定された。消費者保護や倫理規定が強化され、5月19日に討論終結投票が予定されている。
11:58
ビットコイン高値圏推移もアルトコインは上昇一服
仮想通貨ビットコインは104,100ドルと高値圏で推移、アルト市場ではメイプルストーリー(NXPC)はバイナンス対応で一時高騰したほか、XRPは7,300万ドル相当の大口売りとリップル和解手続き却下で下落した。コインベースはサイバー攻撃で最大4億ドルの損失も被害者への返金を約束した。
11:30
ブラックロックの「BUIDL」、初めてDeFiと接続へ アバランチ利用で
ブラックロックの米国債ファンド「BUIDL」がアバランチ上のプロトコル「Euler」に導入された。セキュリタイズは、機関投資家のDeFi参入を促進する一歩になったとしている。
10:55
加速する企業のビットコイン争奪戦、米上場のDDC社が5000BTC取得計画
香港発DDCエンタープライズが5000ビットコイン取得計画を発表。テザーの4812BTC購入、アデンタックスの8000BTC購入のための交渉、ウクライナの国家準備金構想など、企業・国家レベルでビットコイン争奪戦が激化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧