CoinPostで今最も読まれています

Tenet、リキッドステーキングのハブを目指すレイヤー1ブロックチェーンを発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Tenetのテストネット公開

リキッドステーキングデリバティブ(LSD)のハブを目指すレイヤー1ブロックチェーン「Tenet」は3日、テストネットを公開したことを発表した。

Tenetはブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互運用)を実現するプロジェクトであるCosmosの技術をベースにしたイーサリアム仮想マシン(EVM)互換のL1ブロックチェーン。

Diversified Proof of Stake(DiPoS)を採用し、Tenetがサポートする他のL1エコシステムのLSDをステークすることによって、Tenetネットワークのバリデーター(検証者)が運用される。

レイヤー1ブロックチェーンとは

L1ブロックチェーンは、ブロックチェーン技術の基本層で、分散型台帳やトランザクションの検証を担当している層のこと。代表例としてはイーサリアム(ETH)、BNBチェーン(BNB)、コスモス(ATOM)、ソラナ(SOL)、ポリゴン(MATIC)など。

▶️仮想通貨用語集

LSDとは仮想通貨のステーキング報酬を受け取りながら、スマートコントラクトを通じて1:1で発行されたデリバティブトークン(LSD)を受け取り、DeFiで運用できるメカニズム。LSDは合意形成アルゴリズムにPoS(プルーフオブステーク)を採用するブロックチェーンで採用されている。

関連:リキッドステーキング(LSD)がDeFi市場でトップに、ETHステーキング需要の増加

Tenetネットワークに再ステークしたLSDは、他のLSDと同様に使用でき、Tenet上のDeFi(分散型金融)で運用できる。DEX(分散型取引所)やレンディング、ステーブルコイン発行などのユースケースが想定され、LSDで金利を得ることができる。

Tenetの共同設立者

このプロジェクトは、主要なLSDプロトコルAnkrで最高マーケティング責任者を務めたGreg Gopman氏と、企業評価額30億ドル規模のステーキング会社Blockdaemonで収益オペレーションスペシャリストを務めたDan Peterson氏によって共同設立された。Temet設立の経緯について、Gopman氏は以下のように述べている。

Ankrでは、Liquid Staking Tokensを8つのブロックチェーンに導入し、業界で最高のLSDインフラを構築するのを支援したが、誰もそれを使用しなかった。Tenetは、未開拓の流動性約200億ドルとクラス最高の技術を活用する上で、市場に最初に参入する絶好の機会だった。

Ankrのリキッドステーキングは、BNBチェーン上で利用可能なLSDの一つ。BNBトークンをステーキングして、aBNBbトークンやaBNBcトークンを発行できる。AnkrでのBNBの預入総額(TVL)は91億円(6,800万ドル)に留まっている。

Tenet設立に向けて、イーサリアム(ETH)の“再ステーキング”プロトコルであるEigenLayer等の競合を分析し、より優れたモデルを模索したという。TenetはveTenetというトークンを使ってプールへの金利を振り向けるゲージ機能や、その投票権を収益化する「賄賂」機能も備えている。Peterson氏は以下のように述べた。

我々は、ユーザー中心の道を選び、一般ユーザーにとってステーキングとLSDの体験をよりシンプルで安全なものにした。

Tenetのプロジェクトチームは、他のL1チェーンのLSDの流動性活用に関心のあるDeFiプロトコルや開発者に、テストネットに参加するよう呼びかけている。また、今後数ヶ月間にTenetブロックチェーンのメインネットローンチの準備をしながらコミュニティを形成すべく、助成金プログラムやDeFiハッカソンシリーズを展開する予定だ。

バリデーターとは

ブロックチェーンに記録されるデータの妥当性を検証するノードのことで、取引履歴を検証する役割などを持ち、その役割を果たすと仮想通貨で報酬が与えられる。

▶️仮想通貨用語集

関連:イーサ「再ステーキング」、EigenLayerがテストネットローンチ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア