CoinPostで今最も読まれています

ビットコインキャッシュ、dApps開発向けの新規格「BDIP」を公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインキャッシュのdApps向け新規格が公開
ビットコインキャッシュのネットワーク上でdAppsの開発を行うプロジェクト提案の場を設ける事を目的とした新規格、BDIPが、日本人開発者の宇佐美氏によって提案された。

BCHネットワークの新規格、BDIPが公開

11月15日に予定されているハードフォークを前に、ここ数日で急激な価格上昇を見せているビットコインキャッシュ(BCH)だが、11月3日、新たに、分散型アプリケーション(dApps)開発の提案を行う場を提供しようと、BDIPという規格が世界最大のソフトウェア開発プラットフォームGitHub上に公開された。

ビットコイン(BTC)の技術的な限界を改善するため、2017年8月に分岐して単横したビットコインキャッシュ(BCH)は、アップデート内容について対立している2つのチェーン(BitcoinABCとBitcoinSV)に分裂してしまう可能性が取り沙汰されており、バイナンスなどがサポートアナウンスを行ったことをきっかけに「付与通貨の可能性」を目的とした買いが殺到している。

仮想通貨ビットコインキャッシュが6万円まで急騰|高騰要因のハードフォークはどうなる?
ビットコインキャッシュは11月15日に技術的なアップデートによるハードフォークを迎える。その際、ビットコインキャッシュのチェーンはアップデートの内容について対立している二つのチェーン(BitcoinABCとBitcoinSV)に分裂する可能性があるが、投資家の中には付与通貨を目的とした買いが殺到している。

BCHに特化したウォレットを提供しているYenom(エノム)社の開発者チームによってローンチされたこのBDIPとは、Bitcoin Dapps Improvement Proposal (ビットコインdApps改善提案)の略で、ビットコインブロックチェーン上のBIP (Bitcoin Improvement Proposal)や、イーサリアム・ブロックチェーン上の「EIP (Etherium Improvement Proposal)」モデルに相当するものだと説明されている。

開発者の宇佐美俊氏は、ツイッターで、その開発理由を次のように述べている。

GitHubの概略説明によると、BDIPは、BitcoinのdAppsコミュニティに、機能の簡潔な技術仕様とその機能の根拠に関する情報を提供する設計仕様書式で、 BDIP作成者は、コミュニティ内でコンセンサスを構築し、反対意見を文書化する責任を負うものとされている。

また、BDIPは、新しい機能の提案、課題に対するコミュニティの技術的インプットの収集、Bitcoin dAppsに取り入れられた、設計決定を文書化するための主要なメカニズムとなることを見据えていると述べている 。

BDIPはバージョン管理されたリポジトリ内のテキストファイルとして管理されるため、改訂履歴は、同時に機能提案の履歴ともなる。

BDIPにより、プログラマーならびにユーザーは、次のような一連の作業が可能になる。

  • 実装の状況確認
  • フィードバック提出
  • 課題の確認
  • 開発者の活動状況

そのため、開発者チームは、このプロセスがBCHチェーン上に構築された分散アプリケーションを追跡するのに適した方法だと考えているようだ。

BDIPは次の3つのタイプから構成されている。

1. スタンダードトラックBDIP

Bitcoin dApps実装に関する変更事項

2. 情報BDIP

設計に関する課題、一般的な情報とガイドライン(新しい機能提案はしない)

3. メタBDIP

Bitcoin dAppsのプロセス説明または、プロセス変更のための提案

なお、この概略説明で使われている Bitcoin dApps とは、 ビットコインではなく、ビットコインキャッシュを指している点に注意していただきたい。

BDIPプロセスの公開は、BCHコミュニティ内では歓迎されている様子で、既に同日中にBCH開発者の一人が、” dApps ID” というコードを公開している。

このBDIP開発を行ったYenom社は、スマートフォン向け英単語学習アプリ「mikan」 の開発からスタートした企業で、共同設立者でCEOの宇佐美峻氏が、ビットコイン技術の魅力に取りつかれたことから、ウォレット開発に着手したという背景がある。

また10月半ば、米サンフランシスコで開催されたBCH ハッカーソンで優勝を果たしたYenom社の開発者チームは、同月21日に、Deep Link Payment Protocolという支払いプロトコルを提案している。

ウォレットと他のアプリとの通信システムに相当する、このプロトコルを使用することで、ユーザーはウェブサイトのリンクをクリックするだけで、BCH建てで、商品の支払いができるという。

価格低迷と低い価格のボラティリティが続く仮想通貨市場だが、その裏では着実に開発活動が続いている模様だ。

CoinPostの関連記事

仮想通貨ビットコインキャッシュが6万円まで急騰|高騰要因のハードフォークはどうなる?
ビットコインキャッシュは11月15日に技術的なアップデートによるハードフォークを迎える。その際、ビットコインキャッシュのチェーンはアップデートの内容について対立している二つのチェーン(BitcoinABCとBitcoinSV)に分裂する可能性があるが、投資家の中には付与通貨を目的とした買いが殺到している。
ビットコインキャッシュ(BCH):ストレステストを実施、新記録を達成
2018年9月1日ビットコインキャッシュチェーンはストレステストを行い、昨日で約200万のトランザクションが処理され、BCHはリップルやイーサリアムの一日のトランザクション処理数をしのいだ。その期待感からか、9月2日にはBCH価格の値上がりが見られた。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。
10:45
「FTXの返済が仮想通貨相場の上昇につながる可能性」K33
FTXの顧客への返済は、仮想通貨相場の強気要因になる可能性があるとK33リサーチは分析。その根拠や影響を書いたレポートを公開している。
10:10
NFTカードゲーム「Cross the Ages」350万ドル調達 アニモカら出資
Web3ゲーム「Cross the Ages」はアニモカブランズ主導で約5.4億円を資金調達した。同時にCTAトークンを様々な仮想通貨取引所へ上場させている。
08:15
株式取引アプリのロビンフッド、欧州でSolanaステーキング提供開始
仮想通貨ソラナのステーキングはロビンフッドが提供する最初のステーキング商品だ。ローンチ時に提供するステーキング年利は5%前後となる。
07:20
ソラナのSuperteam、日本で発足
仮想通貨ソラナの技術の日本での普及を推進するSuperteam Japanが発足。今後の活動内容が明らかになった。
06:30
エルサルバドル政府、過去3年間で48億円相当のビットコインを採掘
エルサルバドル政府は2021年以来、火山の地熱エネルギーを活用した300台のプロセッサを導入し環境に優しい方法で仮想通貨ビットコインの採掘を進めてきた。
06:05
ビットコイン66000ドル台まで反発、米CPI結果受け利下げ期待高まる
主要株価指数だけでなく、コインベースやマイクロストラテジーなどの仮想通貨関連株銘柄もCPI結果に反応し大きく反発した。
05/15 水曜日
18:00
仮想通貨ウォレット「メタマスク」の使い方、送金、セキュリティ対策
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
14:45
「SusHi Tech Tokyo 2024」でSUDACHI TechとEchoXがWeb3プラットフォームを技術協賛
「SusHi Tech Tokyo 2024」では、SUDACHI TechとEchoXがNFT活用のWeb3プラットフォームを技術協賛。NFTデジタルスタンプラリーを展開する。CoinPostがアンバサダーを務めるグローバルスタートアッププログラムも開催される。
13:10
自由な取引ツールとしてのビットコインは実現しないのか、開発者が憂慮
仮想通貨ビットコイン開発の貢献者であるマット・コラロ氏は、現在「自由のためのツール」というビットコインのビジョンが実現できるかどうかが危ぶまれているとの考えを明らかにした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア