CoinPostで今最も読まれています

金融庁、暗号資産規制の抜本的見直しへ 金商法適用も視野=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

資金決済法か金商法か

金融庁が暗号資産(仮想通貨)規制の抜本的な見直しに着手する方針だ。ブルームバーグが30日、金融庁の関係者の匿名情報として報じた。現行の資金決済法による規制が投資家保護に不十分と判断された場合、金融商品取引法(金商法)の枠組みに暗号資産を組み込むことも視野に評価するという。

この動きは、暗号資産を決済手段として扱う現行の規制枠組みが、急速に進化する市場実態と乖離しているとの認識に基づいている。金融庁は9月25日に資金決済法改正に向けた金融審議会の作業部会を立ち上げたばかりだ。今後数カ月間の議論を経て、2025年1月の通常国会への改正案提出を目指すとされる。

金商法の枠組みに組み込まれることで、暗号資産が正式に金融資産として認知される可能性が高まる。この動きは、税制改正の議論において業界側に有利に働くとみられている。暗号資産業界は長年、個人投資家の収益に対する課税方式の変更を訴えてきた。具体的には、現行の最大55%の税率が適用される雑所得から、株式投資と同様の20%の申告分離課税への移行を求めている。

ブルームバーグによると、金融庁の関係者は、暗号資産を金商法の対象とした場合の具体的な影響については言及を避けたという。

関連:金融庁、暗号資産やステーブルコイン含むフィンテック時代の資金決済法を検討開始

暗号資産の多面性が争点に

東洋大学法学部の泉絢也准教授はWebX2024で、「暗号資産が単なる支払い手段であるという考えは現状と合っていない」と指摘していた。投資資産性やガバナンス機能を持つトークンの登場により、暗号資産の多面性が顕著になっているためだ。

自民党の小倉將信副幹事長も同様に、「決済手段であり、投資対象であり、イノベーションの基盤でもある暗号資産。この多面性を大切にしながら、どう制度的に担保するかが課題だ」と述べ、新たな法体系の必要性を強調していた。

両者は日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の税制検討部会に参画。JCBAは今年7月、2025年度税制改正要望書を政府に提出しており、個人の暗号資産所得を申告分離課税へ移行することや、「譲渡所得」として扱う可能性を含む要望をまとめた。将来的に、譲渡所得として扱われることになれば、保有期間に応じた課税方法の適用も検討される可能性がある。

関連:暗号資産税制改革の最前線 申告分離課税・実現の可能性を探る|WebX2024

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/06 日曜日
13:00
今週の仮想通貨市場、主要アルト材料まとめ アプトス日本進出やスイ「Walrus」発表
ビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRP、スイなど主要仮想通貨銘柄の最新動向を解説。価格変動や市場の影響要因、中東情勢や米雇用統計、ETFの動きまで、今週の注目トピックをまとめた。
11:30
ビットコインは中東情勢不安定化で神経質な値動き、ETFへの資金フローに引き続き注目|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、今週のビットコイン(BTC)相場と来週の展望を分析。中東情勢の不安定化すによりビットコインは神経質な値動きが続く中、機関投資家のビットコイン現物ETFへの資金フローが注目される。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米SECのリップル裁判控訴に高い関心
今週は10x Researchによるビットコイン相場分析、金融庁による仮想通貨規制の抜本的見直し、米SECによるリップル裁判控訴に関するニュースが最も関心を集めた。
10/05 土曜日
14:30
Ubisoft新作「Captain Laserhawk: The G.A.M.E.」、アービトラムでNFTリリースへ
新ゲーム「Captain Laserhawk」 フランスの大手ゲーム会社Ubisoftは、近日中にイーサリアムレイヤー2のアービトラム上で1万体のNFTコレクションを発売する計…
13:00
26000以上のBTC保有 米マラソン、ビットコインHODL戦略を継続
米マイニング大手マラソンがビットコインHODL戦略を継続。9月に売却を行わず26,842BTCを保有している。9月の採掘実績も発表した。
11:30
ビットワイズ、ビットコインとイーサリアム先物ETFで戦略変更 米国債ローテーションを採用
ビットワイズが3つの仮想通貨先物ETFの戦略変更をSECに申請。独自の「トレンドワイズ」戦略で市場下落時に米国債へローテーション。
10:45
EigenLayer、8億円の仮想通貨EIGENが不正売却 公式側が調査
イーサリアムのリステーキングプロジェクトEigenLayerで約8億円相当のEIGENトークンが不正売却。投資家のメールが侵害され、攻撃者がトークンを売却。
07:40
IMF「エルサルバドルはBTC投資に制限を」
仮想通貨ビットコインへの公的な投資に制限を課すことなどをIMFはエルサルバドルに勧告。IMFの報道官が会見で、同国のビットコイン政策に言及した。
07:15
コインベース、欧州でUSDTなどのステーブルコイン廃止へ MiCA法準拠で
大手仮想通貨取引所コインベースは10月4日、年末までに欧州連合(EU)域内で規制に準拠していない「ステーブルコイン」の上場廃止を行うと発表した。
06:45
ビットコインクジラ、2009年採掘のBTCを5億円分取引所へ送金
古参のビットコインクジラが5日、5億円相当のビットコインを米仮想通貨取引所クラーケンに送金したことが明らかになった。
10/04 金曜日
23:26
Sanctum(サンクタム)でソラナのステーキング利益最大化
仮想通貨ソラナ(SOL)のブロックチェーン上のDeFiプロトコル「Sanctum(サンクタム)」を詳しく解説。LSTの仕組みやCLOUDトークン、具体的な使用方法、将来展望まで。SOLのステーキングなど、投資利益を最適化したい方向け。
17:30
Web3事業のセキュリティをAI監査で強化【Bunzz Audit独自取材】
Web3時代のセキュリティ課題に挑むAI駆動スマートコントラクト監査サービス「Bunzz Audit」を解説。従来の監査の問題点と革新的解決策を探る。DeFi、NFT事業者向け。
16:38
バイナンス、4種類の仮想通貨取引ペアを取扱い中止
海外の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは4種類の現物通貨ペアの取扱いを中止した。流動性向上を目的とした戦略の一環で、他の通貨ペアは引き続き利用可能。
15:00
ソラナの猫系ミームコイン「MEW」、米クラーケンに新規上場
米大手仮想通貨取引所クラーケンは8日にソラナ(SOL)基盤の猫をモチーフにしたミームコイン「MEW」を新規上場する予定だ。
14:30
リップル社、ラテンアメリカ大手仮想通貨取引所と協業
仮想通貨を活用した国際送金を変革するため、リップル社がラテンアメリカ大手取引所Mercado Bitcoinと協業。今後のユースケースなどを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア