
香港富裕層も
24日のブルームバーグ報道によると、香港の富裕層向け資産管理会社VMSグループが初の仮想通貨投資参入を発表した。運用資産40億ドル(5,800億円)規模の同社は、分散型金融ヘッジファンドRe7 Capitalの戦略に最大1000万ドルを配分する計画だ。
VMSマネージングパートナーのエルトン・チョン氏は「需要拡大と規制当局の明確な支援、大手機関投資家の後押しを受けた適切なタイミング」と投資理由を説明した。同社は20年間プライベートエクイティ中心だったが、流動性の高い投資への多様化を進めている。
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同社は香港の億万長者一族の資産管理を手がけ、不動産から複合企業まで幅広い分野に投資している。2023年には中国AI企業SenseTime元幹部と連携し、AI分野の初期段階投資ファンドも設立した。
仮想通貨への直接投資ではなくRe7を選んだ理由について、ボラティリティ抑制を挙げている。Re7は分散型取引所での流動性提供とステーブルコイン貸出によるマーケットニュートラル戦略で、2021年設立以来一貫して2桁利回りを達成している。
VMSはベトナム不動産プロジェクトでの仮想通貨決済導入も検討中だ。ロンドン拠点のジー・リー氏は「規制された仮想通貨エクスポージャーへの機関投資家と富裕層の関心が非常に強く、若い世代の一族が新しい取り組みを求めている」と述べている。
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