
ビットコイン保有数量が80万BTC超に
大手資産運用企業ブラックロックが提供する暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETF「IBIT」は、保有するビットコインの数量が節目の80万BTCを超えた。
10日朝の本記事執筆時点におけるデータによるとIBITが保有するビットコインの数量は80万2,200BTCで、運用資産残高(AUM)はおよそ980億ドル(約15兆円)。8日には、1週間の資金流入が全てのETFの中で最も多いとの報告も聞かれた。

出典:CoinGlass
上記のヒートマップの画像からわかる通り、ビットコイン現物ETFの商品で最も多くのビットコインを保有しているのがIBIT。保有数量は、ストラテジー(旧マイクロストラテジー)の約64万BTCを超えており、ビットコインの最大供給量の3.8%超の水準に達している。
「ブルームバーグ」のETFシニアアナリストであるエリック・バルチュナス氏は8日、IBITが35億ドル(約5,350億円)の週間流入額で全ETF中トップとなり、これは同期間のETF全体への純流入額の10%に相当する規模だと報告した。
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ビットコイン現物ETFの需要
IBITなどのビットコイン現物ETFは、9月の終わりから資金流入の多さが際立っている。米政府閉鎖や10月にビットコイン価格が上昇する傾向が強いアノマリーなどによって、資金が集まっているとの指摘が多い。
ビットコイン現物ETF全体への資金流入は9月29日から現在データが確認できる10月8日まで8日連続でプラスだ。

出典:CoinGlass
BRNのティモシー・ミシル調査責任者はビットコイン現物ETFについて、仮想通貨メディア「The Block」に対し以下のようにコメントした。
ビットコイン財務企業が増加する中、ETFへの8日連続の資金純流入は継続的な構造的需要を裏付けており、ビットコインの戦略的準備金としてのナラティブ(物語)を強固にしている。
その間に、米トランプ大統領の中東和平案による地政学リスクの緩和は短期的なボラティリティ(価格変動)を低下させ、トレーダーに4Q(10月から12月)に向けての明確な道筋を示している。
なお、7日には、ビットコイン現物ETFを提供するBitwise(ビットワイズ)のマット・ホーガン最高投資責任者が、2025年4QはビットコインのETFに記録的な資金が流入すると同社が予測していると公表した。
大手の資産管理者の方針転換、ディベースメント取引の活発化、ビットコインの価格上昇という3つの要因によって、年間の流入額が2024年を超えるとも予測している。
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