CoinPostで今最も読まれています

暴騰後のビットコイン(BTC)は膠着状態へ|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン(BTC)市況
29日の仮想通貨ビットコインは100万円前後で推移。直近では、中国関係ヘッドラインを受け中華系銘柄が動意づいたほか、BTCには南米からの資金流入も観測されていた。

仮想通貨市況

中国習近平国家主席による「共産党がブロックチェーンを重要な革新的ブレイクスルーのコア技術と見なし、テクノロジー開発の推進に取り組むべき」との発言を受けたほか、28日には、中国人民銀行がブロックチェーンに基づいたデジタル通貨の開発に言及、「デジタル通貨『DCEP』の発行を正式に示唆した。

「DCEP」は、中国人民銀行(PBoC)が公式に進めていた国家関連デジタル通貨のことで、Digital Currency Electric Payments(≒デジタル通貨電子決済)の略称となる。

ブロックチェーン・仮想通貨関連プロジェクトに大きな注目が集まる中、トロン(TRX)、イオス(EOS)、ネオ(NEO)、オントロジー(ONT)、VeChain(VET)など、中国発の銘柄が急騰するなど思惑買いも呼んでいる。

BTCドミナンスは、67.6%まで低下している。

関連:中国人民銀行、デジタル人民元の発行を正式に示唆

南米からの資金流入

デフォルト(債務不履行)危機を抱えるなど国際的な債務・通貨不安を抱えるアルゼンチンにて、法定通貨アルゼンチン・ペソのインフレ対策の一環として月200ドルの米ドル購入規制が行われた。

外貨取得手段を制限された影響で、迂回ルートとしてビットコイン(BTC)の取引高が急上昇。P2P仮想通貨取引所であるLocalbitcoinsでは、10月26日までの週で、出来高1,415万ARSの取引が実施。記録上3番目に取引高の多い週になった。

出典:CoinDance

また、コインチェックを傘下に収めるマネックスやナスダックの出資する機関投資家向け仮想通貨取引所「ErisX」にて、年内にもBTC・ETH・LTC・BCHの先物取引を提供する予定を明かされた。Bakktも、先物取引を基にしたビットコイン(BTC)オプション商品を12/9から開始しており、追い風となっている。

ナスダック出資の仮想通貨取引所 BTC・ETH・LTC・BCHの先物取引を年内開始へ
ナスダックなどの大手金融企業が出資する機関投資家向けの仮想通貨取引所ErisXは、年内にも複数銘柄の現物決済先物取引を提供すると明かした。

ビットコイン(BTC)市況

25日(金)のビットコイン(BTC)は、前日比一時40%高(約30万円幅)もの暴騰を経て、一時112万円台を記録した。トレンド転換を示唆するような巨大陽線であるが、急騰の反動で長い上髭と日足陰線を付けており、市場は不安と期待が交錯しているような状況にある。

現在は、一目均衡表の上限かつディセンディングトライアングル下限付近で推移しているが、97.2万円まで上昇している200MAや先日までレジスタンスとして機能していた8700ドル(95万円)付近、1D雲下限の93万円辺りは支持線として、上値は反落地点かつ心理的節目の1万ドルが意識されやすいか。

ストック対フロー(SF)比率分析

2009年のビットコイン誕生後、4年毎に迎える半減期にエコシステムに新たに取り入れるビットコイン数を半分にすることによりデフレ資産化しており、高いストック対フロー比率をもたらした。

ストック対フロー(SF)比率は、金や銀などの商品において希少性を確認するために用いられる分析方法だ。

仮想通貨アナリストのPlanB氏は、このモデルを適用してビットコイン(BTC)市場を分析。金(ゴールド)を例にとり、ストック対フローモデルが各年の金の新規産出量と供給が金の希少性を示していたと述べていた。

PlanB氏はこの例を活用し、ストック・フロー比率を示すチャートを作成。2020年の半減期以降にビットコインが5,5000ドル(約600万円)に達するとの予想を立てた。

一方で、プログラマーのROb Wolfram氏(Twitterアカウント@hamal03)は、この大量のデータを別のチャートの偏差帯に組み込み、過去の半減期前のビットコインの急落を明かした。

チャート上に赤線で示されるBTC価格は、上昇局面では価格乖離も大きく上放れしている事がわかるほか、平均線に沿いながら上昇している様子が確認できる。

偏差帯上の位置を見ると、半減期を迎える前年は、平均値下のバンドレベルを試している事がわかる。

2012年と2016年の半減期後、上昇トレンドに乗っていたビットコイン(BTC)は、次の強気相場まで平均値を下回って推移。更に2012年と2016年の半減期前には弱気相場に入り、紺色で示す乖離帯の底辺に留まっていた。

2018年以降にも似たように紺色の偏差の底辺に留まっていた事があるが、過去2回の半減期前の弱気相場に比べ、発生時期が早いと思われる。

Stephen LiveraによるTrace Mayerのpodcastインタビューを聞いていたWolframは、Mayerが「予想価格に対して標準偏差帯が1つ上回るか下回った時に売買する」と言っているのを耳にし、PlanBのストック対フロー理論をベースに2つの理論を組み合わせる事を思いついたという。

Wolframは、10月23日の7300ドルへの下落を評価するためにこの作業に取り組むことを決め、この価格への下落は特に重要ではないと結論づけていた。

CoinPostの関連記事

リップル最重要カンファレンス『SWELL 2019』、注目ポイントと仮想通貨XRPへの影響
米リップル社主催の最重要カンファレンス「SWELL 2019」が迫るなか、仮想通貨相場に影響を与え得るポイントを特集した。前回、前々回のSWELL時のXRP価格推移も掲載。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/17 金曜日
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。
08:00
「BTCの短期の上値余地は限定的」JPモルガン
仮想通貨ビットコインの短期の上値余地は限定的であるとJPモルガンは予想。他にもビットコインの生産コストやマイナーの状況を分析した。
07:10
モルガン・スタンレー、420億円相当のビットコインETFを保有
米金融大手のモルガン・スタンレーが第1四半期の時点(3月末まで)で、420億円相当の仮想通貨ビットコインの現物ETFを保有していたことが13F書類で確認された。
06:20
ソラナ基盤のリステーキングSolayer、わずか45分で目標の31億円入金上限額を達成
Solayerの「epoch 0」は招待のみのアクセスで、仮想通貨ソラナネイティブステーキング、mSOL、JitoSOL、bSOL、INFのステーキングを対象としたもの。TVLが最も高いのは、mSOLで、833万ドルに達した。
05:45
コインベース、3つのソラナ銘柄の永久先物提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは16日、3つのソラナ基盤の銘柄のパーペチュアル先物取引を新たに提供した。JupiterやJitoが対象となった。
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。
10:45
「FTXの返済が仮想通貨相場の上昇につながる可能性」K33
FTXの顧客への返済は、仮想通貨相場の強気要因になる可能性があるとK33リサーチは分析。その根拠や影響を書いたレポートを公開している。
10:10
NFTカードゲーム「Cross the Ages」350万ドル調達 アニモカら出資
Web3ゲーム「Cross the Ages」はアニモカブランズ主導で約5.4億円を資金調達した。同時にCTAトークンを様々な仮想通貨取引所へ上場させている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア