CoinPostで今最も読まれています

スイス証券取引所、新デジタル資産プラットフォームで債券を発行

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

120億円のデジタル債券を発行

スイスの証券取引所SIX Swiss Exchangeは18日、新たなデジタル資産取引所「SIX Digital Exchange(SIXデジタル取引所、略称SDX)」を立ち上げ、全体で1億5,000万スイスフラン(約185億円)の債券を発行した。

この社債は2026年に満期を迎え、償還される予定。全体の3分の2(約123億円)はトークン化されたデジタル形式でSDXに上場、残りはSIXの従来型取引所で通常の形式で発行される。

SDXは9月、スイスの規制当局から、仮想通貨取引所及びカストディアンを運営する許可を受けたことを発表していた。SIXの公式発表によると、「完全に規制された環境で、純粋にデジタル化された部分を持つ債券が発行されるのは世界初」であるという。

SIXの市場担当グローバル責任者、Thomas Zeeb氏は次のようにコメントしている。

SIXデジタル取引所でのトークン化債券の発行と、その上場は、規制の厳しい資本市場においても、先進的な分散型台帳技術(DLT)が非常によく機能することを証明するものだ。

SDXのDavid Newns CEOは、投資家にとって債券をデジタル化することのメリットは、取引と決済を1回で瞬時に行う「アトミック」にあると説明。これまでの市場では、取引と決済が通常2日間に及ぶため、取引途中でカウンターパーティリスク問題が発生するリスクも存在していた。

Newns氏は、今回の債券発行は始まりに過ぎず、今後「さらに多くの(デジタル化された様々な資産の)取引が予定されている」と語った。デジタル形式のデリバティブ商品も検討しているという。一方で、ビットコイン(BTC)など暗号資産(仮想通貨)については、近いうちに提供する計画はないとした。

R3社のCordaブロックチェーンを採用

SDXのワークフローは、取引後のプロセスも含めて、R3社の提供する分散型台帳技術「Corda」により実現されている。Cordaは、許可型のエンタープライズ向けプライベートチェーンで、世界の金融機関を中心に採用されているものだ。

プライベートチェーンとは

ネットワーク参加に承認が必要なブロックチェーンを指す。特定の用途のために活用する場合に使われる秘匿性の高い方式。内部構造を外部から把握することができず、セキュリティ面においてはプライベートチェーンを運営する企業の運営に依るところが大きくなるため、パブリックチェーンに比べると透明性・公共性が低く、中央集権的な要素が含まれる。

▶️仮想通貨用語集

R3社によると、取引の実行から台帳上での即時決済まで、シームレス(円滑)なワークフローと顧客体験を提供しているという。

R3社は、SDXについて、従来の証券取引所とは異なり「24時間、世界中の人々を対象に取引を行うことができる真にグローバルな取引所」だと説明。また、この時代の金融市場インフラで目撃される、最大の変化を体現しているとも表現している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。
08:00
「BTCの短期の上値余地は限定的」JPモルガン
仮想通貨ビットコインの短期の上値余地は限定的であるとJPモルガンは予想。他にもビットコインの生産コストやマイナーの状況を分析した。
07:10
モルガン・スタンレー、420億円相当のビットコインETFを保有
米金融大手のモルガン・スタンレーが第1四半期の時点(3月末まで)で、420億円相当の仮想通貨ビットコインの現物ETFを保有していたことが13F書類で確認された。
06:20
ソラナ基盤のリステーキングSolayer、わずか45分で目標の31億円入金上限額を達成
Solayerの「epoch 0」は招待のみのアクセスで、仮想通貨ソラナネイティブステーキング、mSOL、JitoSOL、bSOL、INFのステーキングを対象としたもの。TVLが最も高いのは、mSOLで、833万ドルに達した。
05:45
コインベース、3つのソラナ銘柄の永久先物提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは16日、3つのソラナ基盤の銘柄のパーペチュアル先物取引を新たに提供した。JupiterやJitoが対象となった。
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア