CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン難易度4ヶ月ぶりマイナス調整、NFT出来高は3ヶ月連続減少 CoinPost週次データレポート Vol.37

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

11月の仮想通貨動向

11月第4週の暗号資産(仮想通貨)市場。新型コロナウイルスの変異種オミクロン株が確認され、世界経済に対する悪影響の警戒感が台頭した。米国では年間行事の第4週木曜日の「感謝祭(サンクスギビング)」に先駆け、ビットコイン(BTC)が急落、デリバティブ市場の大量清算などの影響で一時53,000ドル台まで下落した。

出典:CoinMarketCap

時価総額2位のイーサリアム(ETH)は、180億円相当の大量清算で−10%急落して一時3,000ドル台(3,915ドル)まで下落した。

出典:CoinMarketCap

一方24日には、総バーン(焼却)量が100万ETHを突破するなど、中・長期的には需給面にポジティブな影響を与えている。

関連:イーサリアム、総バーン量100万ETHの大台突破

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(28日時点:ステーブルコイン除く)

  • テラ(LUNA)+14.89%
  • バイナンスコイン(BNB)+4.45%
  • クリプトドットコムコイン(CRO)+3.36%
  • ポリゴン(MATIC)+3.09%
  • イーサリアム(ETH)+0.58%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

クリプトドットコム(CRO)トークンは月初来の騰落率は+404%を記録(25日時点)。オンチェーンデータ分析サイトSantimentによれば、24日時点の日間アクティブアドレス数は9,000を超えており、ERC-20トークンでは7番目の活況だという。

Crypto.comは11月中旬に、米NBA強豪のロサンゼルス・レイカーズなどの本拠地である旧:ステイプルズ・センターの命名権を獲得。スタジアム名は12月25日のネッツ戦から今後20年間「Crypto.com Arena(クリプトドットコム・アリーナ)」となる。

関連:NBAレイカーズなど4チームを擁するホームスタジアム、Crypto.comが命名権を取得

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは、以下の通り。

難易度調整

ビットコイン・ネットワークは28日、-1.49%で難易度調整を完了。およそ4ヶ月ぶりのマイナス調整となった。

出典:btc.com

ビットコインの難易度は7月31日の調整以降、9度連続でプラス調整に終わっていたが、依然として22テラハッシュと春先のピーク時に近い水準を保っている。

難易度調整とは

過去2016ブロックで実現したブロック生成時間を基準として、算出されるハッシュレートの推定値から次回2016ブロックの生成時間10分になるように調整する仕組み。平均で2週間に1回難易度が変更される。

▶️仮想通貨用語集

ハッシュレート

一方、7月右肩上がりを続けていたビットコイン・ネットワークのハッシュレート(採掘速度)は19日以降、減少傾向に入りつつある。7日移動平均は158EH(エクサハッシュ)と11月初旬の水準まで低下している。

出典:Blockchain.com

月間下落度の比較

感謝祭期間の下落が大きく注目された一方、月単位における過去最高値(ATH)からの下落幅は比較的少ないとの声もある。

オンチェーン分析サイトGlassnodeは29日、11月中の急落は他の月と比べると比較的落ち着いていたと分析。それぞれのATH価格時点との変動率は以下の通りだとした。

  • 1月:-29.4%
  • 2月:-24.2%
  • 4月:-26.5%
  • 5月〜6月:-54%
  • 9月:-37.2%
  • 11月:-21.8%

また、Santimentによれば、ビットコイン価格が10月上旬以来となる54,000ドル台まで急落した際、SNS上でビットコインの押し目買い「Buy the Dip」に関するメンション(言及)数が急増したと指摘。市場のセンチメントに対する影響は予想を下回ったと分析した。

クジラの最新動向

下落調整が取り沙汰される反面、この状況を逆張り局面として押し目買いを行う投資家もオンチェーンデータから伺える。

Santiment社によれば、BT市場が一服しているタイミングで100BTCから10,000BTCを保有する大口アドレスが累計59,000BTCを買い増したと分析。これはビットコインの総供給量の0.29%に相当するという。

その他の購入事例

また、上場企業として最多のビットコイン保有量を誇る米マイクロストラテジー社は29日、新たに7,002BTCを総額470億円(4.14億ドル)の資金で追加購入。これにより、保有総量は12万BTC(計121,044BTC)を超えた。

これはビットコインの総流通量の約0.6%に相当する量だ。

関連: 米マイクロストラテジー、7,000BTCのビットコイン買い増し

さらに、国家としては最多のBTC保有量を持つエルサルバドルも26日、100BTCの押し目買いを実施したことを公表。同国の保有量は1,220BTCとなった。

関連:エルサルバドル政府、ビットコイン再び「押し目買い」

ファンディングレート

Santiment社によれば、バイナンス上のビットコイン・ファンディングレートが大幅なプラスからニュートラル(中立)に回復したため、今後反発の余地が生まれたと分析している。

ファンディングレートとは

暗号資産(仮想通貨)先物市場のポジション保有コストのこと。ポジションを保有し続ける限り掛かるコストを指しており、ファンディングレートの偏りは、すなわちポジションの偏りを示唆している。

▶️仮想通貨用語集

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:840万ETH(前週比+6万ETH)

CrytoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

バーン量

イーサリアムのバーン量は24日、100万ETHの大台を突破。30日時点では106万ETHに達しており、前週比で10万ETH増加した。

(参照:Watchtheburn

バーン(焼却)とは

株式の「自社株買い」に近い形で仮想通貨の供給量を減らす仕組み。自社株買いをする企業は、発行している株式を自分たちのお金で買い戻す。買い戻されると市場に流通する株数が減少することで一株あたりの価値が向上し、株主に対してプラスの影響を与える。

需要と供給の影響により、トークンをバーンすることで、流通するETHの一枚あたりの価値が高まることになる。

▶️仮想通貨用語集

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは29日時点で2,653億ドル(30.1兆円)だった。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

NFT

11月におけるNFT市場の取引量は2,100億円(186億ドル)を記録。これにより、8月以降、3ヶ月連続で取引高が低下し続けている格好となった。

また、OpenSeaの取引量は2,000億円(179億ドル)を占めており、全体の96%に相当。依然としてNFTマーケットプレイスとして首位の座を保っている。

クリプト指標

                               
日程 指標

11/29

Bancor V3の情報を公開へ

11/29

The Sandbox Alpha開始

11/30

SBI 仮想通貨ファンドをローンチ予定(2021年11月末予定)

11/30

NEM 「Harlock Ⅱ」ハードフォーク予定日

11/30頃

バイナンス・スマート・チェーン v1.1.5アップグレード

12/1頃

QTUM 半減期

12/02

Lisk 「AmpliFire」カンファレンス開催

12/02~12/09

Polkadot パラチェーンオークション 4回目

前回の週次レポートはこちら:ビットコイン下落後の投資家感情は?イーサリアムのバーン量は100万ETH目前に

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/19 日曜日
12:00
ビットトレードのビットコイン・ピザ・デー記念キャンペーン シバイヌなどが当たるチャンス
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットトレードの特別企画。ビットコイン・ピザ・デーを記念して、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)も含む豪華景品が当たるラッキールーレットキャンペーンが開催される。2024年5月20日から24日までの期間限定。
11:30
オプション市場では6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中、翌週の展望は?|bitbankアナリスト寄稿
CPI発表後のテクニカル分析や6.5万ドルと7万ドルストライクに建玉集中するオプション市場を踏まえ、bitbankのアナリスト長谷川氏がビットコインチャートを図解。今週の暗号資産(仮想通貨)相場考察と翌週の展望を探る。
11:00
週刊ニュース|金持ち父さん著者キヨサキ氏のBTC投資推奨に高い関心
今週は、金持ち父さん著者ロバート・キヨサキ氏による仮想通貨ビットコイン・金・銀投資の推奨、ジャック・ドーシー氏のビットコインについての発言、GameStop株やミームコインの暴騰に関するニュースが最も関心を集めた。
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア