CoinPostで今最も読まれています

Poloniexとジャスティン・サン氏、「マージ」後のイーサリアム分岐を支持

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ETHWのサポートを表明

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のマイナーが主導している「分岐(フォーク)コイン」について、海外の取引所Poloniexが初の取引所としてサポートを表明。フォークが実現した場合に派生するコインの配布を約束しており、先行市場も設置する。

Poloniexは4日、「ETHのアップグレードと、可能性のあるハードフォークを完全にサポートする」と発表。イーサリアムのアップグレード後にチェーンが分岐した場合、取引所でETHを保有していた者は「フォークにより生まれる資産を1:1の比率で受け取る」と説明した。

Poloniexはまた、マージ後に存在する可能性がある2つの資産と、現在のETHのマーケットペア(ETHS/ETH、ETHW/ETH)を、8月8日13時(日本時間)からアップグレード時点まで限定で設置する。ETHSはマージ後にPoS化したETHを表し、ETHWはマイナー主導でフォークするPoW版のETHを表す。

分岐チェーンが誕生してもしなくてもETHSは1:1の比率でアップグレードされたETHに自動的に変換され、ETHSペアは上場廃止になる。一方、PoW版ETHのフォークが成功した場合、ETHWの市場は残ることになる。

関連:イーサリアム開発者、「マージ」実施目標を9月に設置

ETHWの実現可能性

イーサリアムがPoS(プルーフオブステーク)に移行するアップグレード「マージ」は、22年9月19日に仮予定されている。

マージ後に元のPoW(プルーフオブワーク)チェーンが終了することにより、ETHを採掘していた大量のマシンの振り分け先を探す必要があるが、有力なチェーンがない場合に従来のETHをフォークして存続させることに経済的メリットが生じる場合があるとされている。

マージとは

イーサリアム・ブロックチェーンのコンセンサス(合意形成)アルゴリズムを「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」から「PoS」へ移行する大型アップグレード。現在のメインネットとコンセンサス形成を担う新しいチェーンを統合することで、新たなネットワークが構成される。

▶️仮想通貨用語集

特に、イーサリアムのマイナー分野の重要人物とされるChandler Guo氏が中心になって、マイナーに「ETHW」を採掘し続けるよう働きかけていることが明らかになっている。

Poloniexの所有者でもあるトロン創設者のジャスティン・サン氏も、この動きに賛同。同氏はETHWをサポートするため、PoW版ETHのエコシステム構築のために自身が受け取る可能性があるETHWを一部寄付すると表明した。

実際にETHがフォークするかどうかは不確定だ。失敗する要因としては、難易度を高めるディフィカルティボムの廃止や、ノードクライアントの構築が難航したり、取引所やウォレットなどのサポートが得られない場合が想定される。また、市場では現在、マイナーの移行先としてイーサリアムクラシック(ETC)に対する期待が最も高く、ETCの価格は過去1か月で約170%増加している。

関連:イーサリアム開発チーム、難易度爆弾の発動延期

一方で、仮想通貨取引所BitMEXのリサーチ部門は、フォークコイン「ETHW」が誕生した場合に「魅力的なトレード機会になる」と主張。「ETHW」が実際に登場すると、投資家の関心を集め、BinanceやFTX等の中央管理型取引所もこれを取り扱う可能性があるとの見解を示していた。水面下では大手取引所HuobiもETHWを支援しているとも伝えられている。

関連:イーサリアム「マージ」後のチェーン分岐の可能性に注目高まる

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア