CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨イーサリアム(ETH)、ICOによる売り圧力の終わり間近か|BitMEXの報告書

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ETHの売り圧力は終了間近か
大手取引所BitMEXの最新研究報告書は、ICOプロジェクトによるETHの売却や保有データを解析。 「ICOプロジェクトはすでに当時調達したUSドル分のETHを売却した」との分析結果を公開した。

ICOのイーサ:所有>売却

レバレッジ最大100倍で有名な大手仮想通貨取引所BitMEXが本日、『ICOによるイーサリアム(ETH)の所有量』という研究報告 を発表しました。

その詳細を要点に振り分けて紹介します。

まず、これまで222のICOプロジェクトのETH残高からすると、「ICOプロジェクトはすでに当時調達したUSドル分のETHを売却した」とBitmexの報告書が報じました。

補足:ここで資料が示す当時の調達分のUSドルは、ICOのキャップ(上限)に設定されたドルの価格や、その当時のイーサリアム価格を基準に算出された金額を指します。

よって、その当時よりETHの価格が高ければ、調達したETHを全て売却せずとも、調達予定額のUSドルに達することになります。

下図を見てみると、合計調達した1518万3779ETHに対して、9月現在の残りイーサリアムは385万8659ETHとなっています。

しかし、マクロレベルでは調達した当時より高値での売却をすでに行なっていることから、ICOプロジェクト自体は資金調達額より7億2700万ドル(≒828億円)多くの利益獲得に成功している模様です。

下図ではICOプロジェクトの含み益(潜在的な利益、)が9300万ドル(≒105億円)と示されており、イーサリアムのATH(過去最高値)から85%下落した現在も高い含み益を保っていることがわかります。

なお、以下のチャート(青=ETH所有量;赤=ETH価格)が示すように、「多くのICOは現在より高値の時に、ETHを売却した」と指摘しました。

これにより、プロジェクトに必要とされる資金(調達目標額)に達していることを暗に示し、過度な売却に繋がらない可能性が浮上しました。

さらに、「ETHの所有量のピークはたったの510万ETHであり、合計調達量の1520万ETHよりはるかに低い数値であったことから、おそらく初期のICOは新しいICOへ再投資したと考えられる」と記載されています。

同報告のチャート(青=含み損益、赤=実損益)では、ETHの価格変動による最も純利益の高いトップ20プロジェクトの中で、FilecoinはETHの価格変動により、最も高い純利益になっている模様です。

一方で、こちらのチャートが最も純損失を抱えているICOを示すものとなりますが、損益額が大きくないのが示されている上で、「過半数以上は含み損のままである」と説明されています。

BitMEXの結論とは

「我々は、ICOの持つETHの在庫が一般的に思われるより、相場に影響された程度は限定的である…噂された『パニック売り』という観点が正確でないことが明らかになっている。」

*なお、Bitmex側の免責事項にて、この報告書は、ICOを計算に入れそこなったり、誤って売却に計算すること、またこれらの数値が推定額であることも明記されています。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。
08:00
「BTCの短期の上値余地は限定的」JPモルガン
仮想通貨ビットコインの短期の上値余地は限定的であるとJPモルガンは予想。他にもビットコインの生産コストやマイナーの状況を分析した。
07:10
モルガン・スタンレー、420億円相当のビットコインETFを保有
米金融大手のモルガン・スタンレーが第1四半期の時点(3月末まで)で、420億円相当の仮想通貨ビットコインの現物ETFを保有していたことが13F書類で確認された。
06:20
ソラナ基盤のリステーキングSolayer、わずか45分で目標の31億円入金上限額を達成
Solayerの「epoch 0」は招待のみのアクセスで、仮想通貨ソラナネイティブステーキング、mSOL、JitoSOL、bSOL、INFのステーキングを対象としたもの。TVLが最も高いのは、mSOLで、833万ドルに達した。
05:45
コインベース、3つのソラナ銘柄の永久先物提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは16日、3つのソラナ基盤の銘柄のパーペチュアル先物取引を新たに提供した。JupiterやJitoが対象となった。
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア