CoinPostで今最も読まれています

「サークル社」がSeedInvestを買収|セキュリティトークン普及の土台なるか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CircleがSeedInvestを買収
仮想通貨企業サークル(Circle)は、クラウド投資を手がける企業SeedInvestを買収と発表した。この決定により、Circleは個人や企業が資金を集め、仮想通貨を利用する投資家と対話できるセキュリティ・トークンプラットフォームの構築を加速させることができる様になるとされる。
サークルのビジョンとは
Circleのビジョンはオープンでグローバルなデジタル経済をブロックチェーンや仮想通貨に基づいて構築することだとされる。今回の買収も、以前Circleによって発行されたステーブルコインUSDCもこのビジョン達成のための動きであったと思われる。

CircleがSeedInvestを買収

米仮想通貨企業サークル(Circle)は公式ブログ にて、SeedInvestに対する買収を発表した。

SeedInvestはアメリカ証券取引委員会(SEC)やFINRAなどに登録されたブローカーディーラー(仲介業者)の資格を有する、クラウド投資を手がける投資機関である。

同社はニューヨークに本社を置く企業で、スタートアップの株式との交換によるクラウドファンディングを行うプラットフォームを提供してきた。

同社は20万人以上の投資家のネットワークを構築して資金を集め、数百社のスタートアップ企業の資金調達を担ってきたそうだ。

この結果、SeedInvestはInc.紙によってアメリカのスタートアップ急成長ランキング4位に位置付けられている。

サークルはこの買収により、個人や企業が資金を集め、仮想通貨を利用する投資家とコミュニケーションが取れるセキュリティ・トークンプラットフォームの構築を加速させることができると思われる。

今回の買収、ならびに今後の新たな業務申請は『FINRA』によって承認される必要があるという。

Circleのビジョン

サークル社のビジョンはオープンでグローバルなデジタル経済をブロックチェーンや仮想通貨に基づいて構築することだと掲載してある。

このビジョンの実現には、企業や個人が資金調達や流動性を促進するために仮想通貨を利用できる環境を作る必要があると掲げている。

さらに、サークル社はスタートアップがセキュリティトークンを発行できるようにするなど、法的規制に即した形で仮想通貨業界を推進していくと目論んでいる模様だ。

こうしたビジョンのために、仮想通貨をスタートアップ投資に合法的に用いる方法が必要となってきている。

今回の買収によってサークル社は上記のような仮想通貨投資を規制のもとで行うプラットフォームを投資家に提供できるようになり、サークル社が運営する取引アプリCircle Investでスタートアップ企業から得たセキュリティ・トークンを取引して流動性を持たせることができると見ている。

そういった点では、SeedInvestは規制下でのクラウドファンディングを行うに必要な機能性を備えている。

例えばスタートアップの調査活動であったり、投資家の認定であったり、あるいは決済と証券の監督、スタートアップにオンラインでのクラウドファンディングを可能にするなどの幅広い資金調達手段の提供などが含まれる。

さらに、こういった機能は今回の買収によってさらに強化され、今後USDC (サークル社独自発行)のような価格安定通貨を投資に利用できるようになるなど、仮想通貨建でによる投資の可能性を広げていくと思われる。

ライバル社Coinbaseとの競争が顕著化するか

先月CoinbaseのCEOであるBrian Armstrong氏はTechCrunchのインタビューで、Coinbaseのビジョンと仮想通貨市場の未来について語る際、仮想通貨が有価証券に該当するかどうかというテーマに関して、Coinbaseはすでに今年の初めに証券ディーラーを買収するなどして取り組みを見せている。

Coinbaseでは、一部のトークンは有価証券として扱われるようになると考えています。これまで我々は常にもっとも使いやすく、信頼できる取引所であり続けてきた。今後も、有価証券に当たるトークンを法に準拠した形で扱える場所になっていきたいと考えている。

さらに、9月28日、Coinbaseから、仮想通貨を簡単に購入することができるBundle(仮想通貨パッケージ)を発表したことに続き、Circle社は10月4日に、同社が運営している仮想通貨取引アプリCircle Investで、新たに仮想通貨の「バスケット取引」商品を提供する事を発表した。

このように、両企業の間の競争が顕著化し、業界全体の多様性と健全化にとってもポジティブな動きだと考えられる。

CoinPostの関連記事

ビットメインから出資を受ける「サークル社」もバスケット取引開始:コインベースに続く
仮想通貨企業Circleのモバイルアプリ「Circle Invest」で、新たに仮想通貨バスケット取引商品の提供開始することを発表した。少額でリスクが分散化されている投資手段の一つとなる事が予想される。
ペッグ通貨の競争が激化:米サークル社のステーブルコイン「USDコイン」取引開始
現金やクレカの代替手段としても期待されるステーブルコイン。USDCは分散型オープンソースCENTRE基準を満たすことで、政府金融当局規制に準拠する銀行等、他金融機関でも発行可能とされている。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/17 金曜日
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。
08:00
「BTCの短期の上値余地は限定的」JPモルガン
仮想通貨ビットコインの短期の上値余地は限定的であるとJPモルガンは予想。他にもビットコインの生産コストやマイナーの状況を分析した。
07:10
モルガン・スタンレー、420億円相当のビットコインETFを保有
米金融大手のモルガン・スタンレーが第1四半期の時点(3月末まで)で、420億円相当の仮想通貨ビットコインの現物ETFを保有していたことが13F書類で確認された。
06:20
ソラナ基盤のリステーキングSolayer、わずか45分で目標の31億円入金上限額を達成
Solayerの「epoch 0」は招待のみのアクセスで、仮想通貨ソラナネイティブステーキング、mSOL、JitoSOL、bSOL、INFのステーキングを対象としたもの。TVLが最も高いのは、mSOLで、833万ドルに達した。
05:45
コインベース、3つのソラナ銘柄の永久先物提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは16日、3つのソラナ基盤の銘柄のパーペチュアル先物取引を新たに提供した。JupiterやJitoが対象となった。
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。
13:04
SBI VCトレード、ジパングコインの貸暗号資産で特別年率を提供
暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードがジパングコイン取扱いを開始し、貸コインで年率99%の特別キャンペーンを実施中。デジタルゴールドでインカムゲインを得る機会が期間限定で提供される。
13:00
米資産運用大手Vanguard、ビットコインETFに前向きな新CEO就任へ
バンガードは、ブラックロックでIBITの立ち上げを主導したラムジ氏を新CEOに指名。ビットコインETFに対する同社の姿勢が変化する可能性が注目される。
11:10
米ミレニアム、3000億円近くのビットコインETFを保有
米ヘッジファンド大手のミレニアム・マネジメントが第1四半期の時点で、20億ドル相当の仮想通貨ビットコイン現物ETFを保有していたことが確認された。他の複数のヘッジファンドも投資していたことがわかった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア