リンク(LN)の概要
リンク(LN)とは、「LINE Blockchain」で発行・利用されている仮想通貨である。LINE Blockchainは、コミュニケーションアプリを運営するLINEが先導するブロックチェーン。LINEトークンエコノミーとの連携により、LINEの経済圏を拡大することを目指している。
LINE Blockchainはホワイトペーパーで、仮想通貨の多くが、初期の投資家へのリターンを大きくすることで、規模の拡大を後押ししていることに懸念を表明。リンクは、初期の投資家による独占を抑止したり、保有の偏りをなくすために、ユーザーの活動によって分配される。
発行開始は2018年9月で、発行可能枚数は10億枚。そのうち8億枚がユーザーへのインセンティブとして配布され、残りの2割がLINEのグループ会社「LINE TECH PLUS」により管理されて、運営費用等に利用される予定だ。
ブロックチェーンについて
LINE Blockchainは上述した懸念について、投機的な需要が実用性を上回り、そのような動機付けがエコシステムの成長を妨げていると主張。その上でプラットフォームの理念として、「ユーザーへのインセンティブ」、「均衡の取れた決済システム」、「心地よいユーザー体験」という3つの柱を掲げて運営を開始した。
dAppsを支えるプラットフォームとして運営され、日常的なユースケースが見込まれるSNSや、契約の作成を助けるものまで、幅広いサービスで利用されることを想定している。
2021年の予定としては、決済への利用やNFT関連サービスの拡張、取引所へのリンクの新規上場、dApps拡大に取り組むと発表した。
ユースケース
この予定はすでに実行されており、2021年6月にはLINE子会社のLVCが、NFTのマーケットプレイス「NFTマーケットβ」の提供を開始。決済にはリンクが利用されている。
また、同年8月には仮想通貨取引所Bithumbにリンクが上場。傘下の取引所以外では初の上場となった。
その他には同月、電通、オルトプラス、アクセルマークの3社が共同で、NFT事業にLINE Blockchainを利用することを発表。さらに、クリプトスペルズの開発企業CryptoGamesが、LINE Blockchainを利用したNFT発行サービスを開始した。