- 仮想通貨取引の信頼度を調査
- Nomicsが、仮想通貨や取引所の出来高信頼度を調査。ビットコイン(BTC)は17%、イーサリアム(ETH)は8%と出来高の信頼性が極めて低い状況があると指摘した。
取引の透明性を評価
仮想通貨の取引に関するデータを提供するNomicsが、仮想通貨取引の出来高に対する信頼度を公表している。ビットコイン(BTC)の出来高のうち、信頼できる割合は約17%で、イーサリアム(ETH)に関しては8%だと算出した。
Nomicsは、米仮想通貨取引所コインベースの投資部門も支援する企業だ。調査では、複数の仮想通貨取引所の出来高を元にして、透明性のある取引が全出来高に占める割合を算出する。
また、167の取引所に対し、取引のデータの透明性を元に評価付けを実施。Coinbase Proやクラーケンやバイナンスといった取引所は、完全な取引履歴と正確なデータを供給しているAかA+の高評価をつけた。
一方、CoinMarketCapが追跡しているようなDランクの取引所というのは、日足の出来高や取引額を含め、不正確なデータしか提供していないと、NomicsのCEOであるClay Collins氏は説明する。
上述したようにビットコインとイーサリアムは、割合で見ると透明性のある出来高は比較的低いが、Collins氏によれば、これは両銘柄が様々なランクの取引所に上場しているからだという(不正を行う取引所も利用するため)。事実、Nomicsが調べた3873銘柄のうち、正確な出来高の数では両銘柄とも最も高い水準に該当するようだ。
バイナンスコイン(BNB)のように取り扱いしている取引所が少ない銘柄は、割合でみるとビットコインとイーサリアムよりも信頼度が高い数値が算出された。Collins氏は「BNBは、主にバイナンスやバイナンスに関係のある取引所でしか取り扱っていない。透明性が非常に高い取引所を中心にトレードされているため、その出来高も正確になる傾向がある」と語った。
また「透明性があると判断された銘柄は、Nomicsが追跡した全ての仮想通貨の内、上位25%に分類されている。仮想通貨業界にとって、これは悲しい現実だ」ともコメントを残した。不透明な出来高を公表している取引所はまだ存在していることに、怒りをあらわにした格好だ。
Collins氏のチームは、今年の3月にBitwise Asset Managementが公表した「95%以上のビットコイン取引高は偽物である」と指摘するレポートに刺激され、調査を実施している。現時点では、Nomicsが公表している評価は、取引所や投資家に評判が良いようだ。
Collins氏は、Nomicsについて以下のように語っている。
我々は、データの透明性に基づいて取引所の評価付けを行う初めての調査会社だ。
我々がは新しいユーザーを獲得しながら、取引所の調査を続けていく。自分たちの透明性を高め、NomicsがAランクの企業になれるよう努力していく。
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