
米政府のビットコイン購入
米トランプ政権でAI(人工知能)・暗号資産(仮想通貨)特命官を務めるデビッド・サックス氏は28日、大型カンファレンス「Bitcoin 2025」に登壇し、準備金のためのビットコイン(BTC)購入について語った。
現時点では何も約束はできないと強調した上で、大統領令で指示された通りに、新たな税金を導入したり債務を増やしたりせずに新たにビットコインを購入する方法はあるだろうとの認識を示している。
サックス氏は今回、仮想通貨取引所Geminiを創設したキャメロン・ウィンクルボス氏とタイラー・ウィンクルボス氏と共に登壇。対話形式で話す中で、米政府のビットコイン購入が話題に上がり、準備金に言及した。
米国のトランプ大統領は今年3月、大統領令に署名してビットコインの準備金創設を指示している。その際の条件に、過去に押収したビットコイン以外に新たに購入する場合は、予算に中立的な(納税者に負担をかけない)方法で行うことを含めていた。
今回サックス氏は、おそらく他の政府プログラムの余剰資金を使用するなどの方法でビットコインを購入することはできるだろうとの認識を示し、問題は財務省や商務省に興味を持たせることができるかだと語っている。
今後の見通し
他にもサックス氏は、シルクロードの創設者ロス・ウルブリヒト氏に対する恩赦や仮想通貨企業に対する「チョークポイント2.0」の終了、CBDC(中央銀行デジタル通貨)発行の禁止令などを挙げてトランプ氏の実績をアピールするなど、準備金以外の話題についても話した。
シルクロードとは
違法ドラッグなどの売買が行われていた闇サイト上のマーケットプレイス。ビットコインで決済することが可能だった。
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その中で、仮想通貨政策に関する見通しにも言及。目安として今年の8月を挙げ、詳細は語っていないが、仮想通貨規制の枠組みが整う可能性がある時期であることを示唆した。
一方、現時点でトランプ政権の任期は約3年半も残されていると説明。8月以降も驚くようなことを実現していくと意欲を見せた。
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