
コーヒーチェーンも参入か
スペインのコーヒーチェーン「Vanadi Coffee」は、11億ドル以上(1,600億円相当)のビットコイン(BTC)投資を計画し、完全に「ビットコイン・ファースト」企業への転換を目指すと発表した。サルバドール・マルティ会長はマイケル・セイラー会長率いるストラテジー社の戦略に倣い、株式発行による資金調達と取締役会でのビットコイン蓄積計画承認を求める方針を明らかにした。
同社は6月の株主総会で最大10億ユーロ(約11億ドル)のビットコイン蓄積提案を審議する予定だ。5月19日にPatblasc Software Consultingから5,000万ユーロ、22日にWGTO Securitisation Fundから同額の投資提案を受けており、両案とも会長の個人・財産保証が条件となっている。ビットコイン戦略発表後、同社株価は一時30%急騰したが、過去一週間では-16.87%下落している。
Vanadi Coffeeは現在6店舗(カフェ5店舗、製造所1店舗)を運営するが、業績は厳しい状況が続いている。2024年は330万ユーロの損失を計上し、2027年まで黒字化は見込めない見通しだ。同社は2023年7月に上場したものの、複数回の増資により株価は約99%下落している。ストラテジーの成功例(2年間で24倍上昇)を参考にした大胆な戦略転換に注目が集まっている。
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