
株価高騰
米ナスダック上場のビットコインマイニング企業テラウルフ(TeraWulf)は8月14日、AI高性能コンピューティングプロバイダーのフルイドスタック(Fluidstack)と2件の10年コロケーション契約を発表した。
コロケーション契約とは、データセンター事業者が施設内のスペース・電力・冷却システムを顧客に提供するサービス形態を指す。テラウルフの契約総額は初回10年間で37億ドル、5年延長オプション2回を含めると最大87億ドルに達する規模となる。
この事業をサポートするために、IT大手グーグルはフルイドスタックのリース債務18億ドルを保証し、テラウルフ株式約8%に相当する4,100万株のワラントを取得する予定だ。グーグルの参加を受け、テラウルフの株価は日中約60%以上高騰し、市場の注目を集めている。
テラウルフはニューヨーク州西部のレイクマリナーデータセンターで200メガワット以上のクリティカルIT負荷を提供する。同施設は水力・原子力発電による低炭素エネルギーで運営され、液冷AI向けに特別設計されている。
展開スケジュールは第1段階として2026年前半に40メガワットが稼働開始予定だ。2026年末までに全200メガワット超が展開完了し、フルイドスタックに大規模な計算能力を短期間で提供する。
同社のポール・プレイガーCEOは声明で「世界クラスの資本・計算パートナーと連携し次世代AI基盤を提供する転換点」と評価した。テラウルフは2025年を通じて高性能コンピューティング投資により純損失が拡大していたが、今回の契約で収益基盤の大幅強化は見込まれているようだ。
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