CoinPostで今最も読まれています

「ユニバーサル・ゴールド」豪州政府が保証する金トークン発売

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

豪州政府裏付けの金トークン

オーストラリア政府のパース造幣局が保管するする金(ゴールド)を担保にしたステーブルコインが発売されたことがわかった。

Bittrex Global、Ledger、CertiK、Upholdをメンバーに含む仮想通貨関連企業のコンソーシアム「ユニバーサル・プロトコル・アライアンス」がリリースするもので、トークン名は「ユニバーサル・ゴールド(UPXAU)」である。

1ドルから購入可能で、購入できるトークンの数に制限はない。また主流のゴールド商品は月々0.4%の保管料がかかることが多いが、このトークンは無料で保有可能だという。

イーサリアムのブロックチェーン上で検証可能なERC20規格で、セキュリティ会社のCertiKによって監査されている。

仮想通貨や貴金属・法定通貨の取引アプリUpholdは、UPXAUの利点を以下のようにまとめた。

ユニバーサル・ゴールド(UPXAU)は次のことが出来る唯一のもの。

✓無料で保有できる(ストレージ料金がかからない)

✓政府が裏付けしている

✓最小購入数が設定されていない

✓デビットカードで使用可能

Forbesの報道によると、UPXAUを購入するとすぐにその一部をUpholdのクレジットカードで支払いとして使うことも、現物に変えて受け取ることもできるという。

金の現物配送を保証する「GoldPass」を利用

トークンが作られたきっかけは、Upholdの投資家の一人であるゴールド支持者が、オーストラリア政府が金の現物配送を保証する証明書「GoldPass」を発行していることを偶然知ったことであったという。

投資家がUpholdのCEOにこのプログラムについて知らせたことで、Upholdはこれを使用してユニバーサル・ゴールド・トークンを作成するに至った。

西オーストラリアのパース造幣局は世界最大のゴールドの精錬所で、連邦預金保険公社(FDIC)がアメリカの銀行で保有する米ドルを保証するのと同じように、同社が保有するすべてのゴールドを保証している。

パース造幣局が裏付けするゴールドの仮想通貨トークンは以前からも存在する。オーストラリアのフィンテック企業「Infinigold」は昨年、パース造幣局の所有者である西オーストラリア州政府が保証するゴールドトークン「PMGT」を立ち上げた。

この際「PMGT」は「世界初のソブリンゴールドデジタルトークン」と銘打たれていた。

しかしUpholdによると、これまでもデジタル化されたゴールドの試みはあったが、UPXAUのように「保管料と管理料がゼロ」「金の現物と交換可能」「即日決済」「原資産の裏付け保証」「振込手数料無料」という利便性が揃った投資商品は存在していなかったという。

過去最高値を更新したゴールド

ゴールドの価格は7月末に2000ドルを突破して、過去最高値を更新した。ニューヨーク金先物で中心限月の12月物が2000ドルの大台にのった形だ。

ドル相場の下落や、米中の対立深刻化による世界経済への不安が背景にあり、各国が金融緩和を進める中でも、逃避資産であるゴールドに注目が集まっている。

大手金融メディアのブルームバーグは、米国人は安全資産とされる米ドルの貯蓄からビットコインや株、ゴールドのようなリスクの高い商品に移りつつあるとの分析を発表した。

金融緩和政策や経済刺激策の影響で、銀行の定期預金金利はほぼゼロとなり、投資先として米ドルの魅力は衰えてきたという。

関連:投資先は米ドルからビットコインやゴールドに、ブルームバーグ考察

一方で、ゴールド購入には現物を手元で保管する場合、紛失・盗難リスクがあり、専門ストレージを用意すると大抵費用が発生する。また売買手数料を取られることが多く、今回のようなデジタルトークンはそうした課題を改善するものとなりそうだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。
08:35
TON基盤の「Notcoin」、800億トークンをエアドロップ
仮想通貨NOTトークンはエアドロップの実施に際しBybitやOKX、バイナンスに新規上場した。現在0.0075ドルで取引されている。
08:00
「BTCの短期の上値余地は限定的」JPモルガン
仮想通貨ビットコインの短期の上値余地は限定的であるとJPモルガンは予想。他にもビットコインの生産コストやマイナーの状況を分析した。
07:10
モルガン・スタンレー、420億円相当のビットコインETFを保有
米金融大手のモルガン・スタンレーが第1四半期の時点(3月末まで)で、420億円相当の仮想通貨ビットコインの現物ETFを保有していたことが13F書類で確認された。
06:20
ソラナ基盤のリステーキングSolayer、わずか45分で目標の31億円入金上限額を達成
Solayerの「epoch 0」は招待のみのアクセスで、仮想通貨ソラナネイティブステーキング、mSOL、JitoSOL、bSOL、INFのステーキングを対象としたもの。TVLが最も高いのは、mSOLで、833万ドルに達した。
05:45
コインベース、3つのソラナ銘柄の永久先物提供
米仮想通貨取引所大手コインベースは16日、3つのソラナ基盤の銘柄のパーペチュアル先物取引を新たに提供した。JupiterやJitoが対象となった。
05/16 木曜日
15:14
アークとフィデリティが牽引するビットコインETFの資金流入
米国のビットコイン現物ETFに巨額の資金流入が2日間続いている。直近ではブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への資金流入が一服した一方、ARKBとFBTCが注目され、累積純流入額は121億ドルに達した。暗号資産(仮想通貨)投資信託に対する直近の流入動向を分析。
14:30
メタマスク、ボット対策の取引機能を提供開始
米Web3ソフトウェア企業Consensysは、 仮想通貨ウォレットのMetaMaskで同社が開発した新技術「スマート・トランザクション」が利用可能になったと発表した。
14:10
米デリバティブ大手CME、ビットコイン現物取引の提供を計画
現物の仮想通貨ビットコインへの直接アクセスは、規制された最大のデリバティブプラットフォームを通じて、金融商品として本格的な普及につながる見込みだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア