dYdX(DYDX)の概要
dYdXは、2017年に元CoinbaseとUberのソフトウェアエンジニアを務めたAntonio Juliano(アントニオ・ジュリアーノ)氏により設立された、デリバティブを取り扱う分散型取引所(DEX)で、イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを基盤にしている。
dYdXはセカンドレイヤーでの取引に対応しており、イーサリアムの問題点として指摘されている高額なガス代などの「スケーラビリティ問題」に対処した取引所。また、証拠金取引やレンディングサービスを提供しており、現在3万人以上のユーザーに利用されている。
21年9月には、バイナンス上場や、中国政府による仮想通貨規制の影響と見られる動きにより、dYdXの取引高が36.8億ドルを記録し、Coinbaseの36.1億ドルを上回ったことや、一時UniSwapを抑えて取引量ナンバー1のDEX取引所となったことで話題となった。
DYDXトークンについて
dYdXが独自に発行するガバナンストークンが「DYDX」だ。用途は、流動性提供やネットワーク運営のためのステーキング、ガバナンス、トレードを行ったこと等への報酬付与の3つ。
21年8月に発行されたDYDXトークンは、当初はプラットフォーム内での利用が主だったが、21年9月にバイナンスを始め、複数の海外仮想通貨取引所に上場している。DYDXトークンは今後5年の間に10億トークンを発行される予定だとしている。
設立者のジュリアーノ氏によれば、プロトコルの完全分散化も計画されており、オープンソースのコードを公開することによって、dYdXのすべての機能がブロックチェーン上でネイティブに実行できるようになるとされている。