不正対策を導入するも批判続出
暗号資産(仮想通貨)デリバティブの分散型取引所dYdXは今週、Webカメラを使った新たなアカウント確認方法「Liveness Checks」を導入した。
「Liveness Checks」は、Webカメラを使用して利用者のイメージをスキャンし、dYdXの他アカウントで使用されたことがあるかを確認する仕組み。
シビルアタック(複数のアカウントや偽のIDを使用したネットワーク攻撃)防止を目的としており、別アカウントで使われていた場合、チェックは不合格となる仕組みだ。
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同システムはdYdXが8月末に開始。アカウント登録後、最初に500ドル以上を入金したユーザーは25ドルのボーナスを受け取れるという、プロモーションキャンペーンに伴って実装された。なお、キャンペーンはすでに終了。
キャンペーンでの不正防止のために導入された本システムだが、「分散型」を謳っているにも関わらず、ユーザーの情報を収集することから批判の声が出ている。
dYdXはキャンペーンでの違反行為の検出のみに使用され、プラットフォームにおけるユーザー登録や既存ユーザーに強制的に適用されるわけではないと説明したが、有識者らは異を唱えている状況だ。
the backlash isn't about what the data is collected for
— phasepunk (@phasepunk) September 1, 2022
it's antithetical for an exchange that is supposedly striving for decentralization and censorship-resistance to collect biometric data that is shared with and stored by a third party *for any reason*
独自チェーンの構築を計画中
dYdXはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、アバランチ(AVAX)、ポリゴン(MATIC)、コスモス(ATOM)など主要銘柄のレバレッジ取引をオンチェーンで提供していることで知られる分散型取引所だ。
これまではイーサリアムのレイヤー2ネットワークとして稼働していたが、6月にはコスモス(ATOM)の開発フレームワークを使用して、独自ブロックチェーンを新たに構築する計画を発表。
dYdX V4専用のブロックチェーン(アプリチェーン)を作成することで、サービス構成の完全な分散化と現行の100倍の処理能力を獲得することを目指している。
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なお、同プラットフォームでは最近、コンプライアンス要件に抵触して自動的にブロックされるユーザー数が増加していた。
これは、仮想通貨ミキシングサービスTornado Cash(トルネードキャッシュ)が米国で制裁対象となった影響。Tornado Cashを直接使用していないユーザーがブロックされたケースも確認されており、dYdXは、後に一定数の制限を解除したことを報告している。
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