10億ドルの大型調達
暗号資産(仮想通貨)に特化したベンチャーキャピタルElectric Capitalは1日、新たな資金調達ラウンドで約1,150億円を調達した。
Electric Capitalは2018年に創業されたVCで、これまでL1ブロックチェーンのニア(NEAR)、仮想通貨投資企業Bitwise、分散型取引所dYdX、プライバシー仮想通貨Iron Fishなどに出資。前回調達を実施したのは2020年の8月で、約127億円を調達した。
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同社は今回調達した金額をもってパラダイムの2,900億円ファンドやFTXの2,300億円ファンドといった超大型ファンド勢に加わることになる。
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新規資金はWeb3.0(分散型ウェブ)のインフラを開発するプロジェクトやDeFi(分散型金融)プロトコル、NFTとDAOをサポートするプラットフォームのプロジェクトに充てられる。アロケーションについては1プロジェクトあたり、1.1億円〜23億円の投資額が見込まれ、トークン及びエクイティも取得対象となるという。
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Electric Capitalの共同創設者Curtis Spencer氏は発表で、「Electric Capitalはエンジニアリング重視のVCで、これまで構築してきたインフラを利用し流動性を提供、バリデータノードも運用。また、投資先のチームがエコシステムをより理解するために新しいデータといったリソースを共有している」と説明した。
最近1,000億円以上の調達例としては、テラ(LUNA)のエコシステムをサポートする非営利組織「Luna Foundation Guard」が2月22日、LUNAトークンのプライベートセールで約1,150億円を調達した事例がある。
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