FTXトークン(FTT)の概要
FTXとは、サム・バンクマン・フリード氏がCEO(最高経営責任者)を務める、バハマに拠点を置く仮想通貨取引所だ。
主に仮想通貨のデリバティブを中心に、株トークンやNFTプラットフォーム、決済サービスFTX Payなどの関連サービスも提供。デリバティブ取引の出来高はバイナンスに次ぐ規模となっている。ビットコイン(BTC)価格のボラティリティやマイニングにおけるハッシュレートも商品化している。
また、積極的なプロモーションでも知られており、米プロ野球リーグMLBとの長期的パートナーシップや、米プロバスケットボールリーグNBAチームのホームアリーナ命名権、米プロeスポーツ組織「TSM」の命名権を獲得したことなども話題となった。また、米NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)を代表するトム・ブレイディ選手と、妻のジゼル・ブンチェン氏がFTX Trading Ltd.の株主となったことも発表されていた。
FTTトークン
FTX取引所の独自トークンである「FTT」は、FTXでの取引手数料の削減、先物取引の証拠金などとして利用できるユーティリティートークンだ。
FTX取引所では多くの金融商品の取り扱いや、「レバレッジトークン」と呼ばれる特殊なトークン取引でき、高いレバレッジをかけた取引ができることが特徴となっている。またFTTを保有することで、手数料の割引を受けられたり、FTTのステーキングやトークンバーン(焼却)をしたりすることも可能だ。
FTTをステークすることによる手数料割引、またガバナンストークンとしてボーナスがつくなどの特典も準備されている。
その他
FTXを運営する企業FTX Trading Ltd.は、21年7月には業界最高の調達金額である約1,000億円(9億ドル)を調達したことがわかっており、企業価値は約2兆円(180億ドル)に達すると試算されている。
FTXは、分散型取引所(DEX)である「Serum」をローンチしており、Solana(ソラナ)ブロックチェーンを活用した、高速処理を実現するノンカストディアルなDEXとして運営されている。
日本進出
FTXは22年2月、日本国内の取引所Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)の親会社Liquid Groupの買収を発表。買収したLiquid by Quoineを通じて、日本ユーザーへの商品・サービス提供を行う。