弁済プロセス開始か
昨年11月に破産した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは11日、顧客が債権を主張できるポータルサイトをローンチした。
なお、約1時間は使えたようだが、現在は使用できないようになっており、その理由は説明されていない。実際の画面は以下のツイートのようになっており、グローバル版のFTXに加え、FTX US、Blockfolio、FTX EU、FTX JP、Liquidのユーザーが対象になっている模様だ。
Customer Claims portal is live https://t.co/ymtbrvT3eF
— Sunil (FTX 2.0 Champion) (@sunil_trades) July 11, 2023
Select platform to proceed: https://t.co/vW9S9i3Cxy , https://t.co/gZZ85SJX7r, Blockfolio, FTX EU, FTX JP, Liquid pic.twitter.com/Crhe8lMNhp
ポータルサイトでユーザーは本人確認後に、FTXのアカウント情報へアクセスして破産時点の残高を確認したり、必要に応じて債権の電子証明を提出したりできる。
現在は利用できないが、FTXは公式ツイッターアカウントで先月29日、ポータルサイトが利用できるようになったら知らせると発表。そこからツイッターアカウントは更新されていない。
また、訴状などが閲覧できる「KROLL」のウェブサイトにもポータルサイトが利用できるようになることは明記してある。
ポータルサイトが使用可能になれば、FTXの弁済プロセスが開始すると期待の声が上がった。FTXの独自トークン「FTT」の価格はポータルサイトの開設を受け、一時急騰した。
KROLLの画面や訴状によると、債権の電子証明は日本時間で9月30日の5時までに受領されるように提出する必要がある。
なお、FTX Japanは今年2月に法定通貨の出金および仮想通貨の出庫のサービスを再開。このサービスはLiquid Japanを通じて提供されている。
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FTXの取引所再開か
グローバル版のFTXについては、取引所の再開に向けた動きがあることが報じられている。先月末には、再開に向けて投資家と話し合いを開始したことがわかった。
取引所の再開は、共同事業になる可能性がある。FTXは、リブランディングして再出発することを検討。また、特定の既存の顧客に対し、新しい企業体の株式を付与して補償を行うことも考えているという。
この報道にも市場は反応。当時FTTトークンの価格は24時間比で26.8%、2週間比では112.9%上昇していた。
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FTXとは
サム・バンクマン=フリード前CEOが率いていた仮想通貨取引所。2019年の創設後、急速に頭角を表し、業界最大手バイナンスに次ぐ大手取引所へと成長していた。その後に経営破綻し、2022年11月に破産申請を行なっている。
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