- 仮想通貨取引所ジェミニ、Deloitteのセキュリティ評価テストに合格
- ウィンクルボス兄弟が運営する仮想通貨取引所Geminiが、Deloitteによる大手金融会社向けのセキュリティ評価テストSOC 2 Type 1に合格した。現存する仮想通貨取引所及びカストディアンとしては、史上初の快挙である。
仮想通貨取引所ジェミニ、Deloitteのセキュリティ評価テストに合格
ウィンクルボス兄弟が運営する仮想通貨取引所Geminiは、Deloitteによる大手金融会社向けのセキュリティ評価テストに合格したと、同社のプレスリリースで発表した。現存する仮想通貨取引所及びカストディアンとしては、史上初の快挙となった。
DeloitteによるSOC評価テスト
Deloitteによって行われた評価テストは、本来大手金融会社向けに実施される機関設計や内部セキュリティー管理を測るものである。今回Geiminiが合格したSOC 2 タイプ1は、米国公認会計士協会が公式に設定しているセキュリティー評価基準に基づいたテストで、ジェミナイのセキュリティに関して、ユーザーへの情報開示と保証がなされている証明となる。仮想通貨取引所及びカストディアンでは史上初の快挙だ。
今回の評価に対して、フィンテック関連の規制に詳しい米弁護士のRichard Levin氏は、
SOC 2の合格は仮想通貨市場全体の評価の向上に繋がる。規制機関は仮想通貨関連のプラットフォームがユーザーに対して、内部のセキュリティー管理や運営に関する情報をきちんと開示しているかを気にしている。
と、コメントした。
今回の評価テストの合格によって、ウィンクルボス兄弟は、セキュリティーに関する懸念が持たれる仮想通貨取引所でも、現存の金融機関と同等のセキュリティー管理が実施されている証明し、仮想通貨市場の透明性の向上に貢献したいようだ。先日彼らが出演していたポッドキャストでも、「仮想通貨市場の透明性向上がカギ」だと述べていた。
また、仮想通貨市場への機関投資家の参入を推し進める計画の一貫としても行われたと言えるだろう。ウォール街などの大手金融機関は多くがブロックチェーン技術自体は評価しているものの、仮想通貨に関してはセキュリティーやユーザビリティの障壁などを理由に、懸念視する企業が多い。そのため、今回ジェミナイが世界的に監査法人として認知されているデロイトからのセキュリティテストを受けた意図として「信頼性の向上」もあったと言える。
仮想通貨市場への更なる規制へ
ウィンクルボス兄弟は、市場操作などのスキャンダルが止まない仮想通貨市場への厳しい規制に力を入れている。昨年には、米仮想商品協会(The Virtual Commodity Association)に発足・加入し、仮想通貨市場の自主管理組織を立ち上げている。
このような彼らの取り組みは、以前のビットコインETFの2度の却下を受け、SECやその他規制機関の市場操作への懸念に忠実に対応していく姿勢が現れている。
また、同プレスリリース内で兄弟は、
と、今後も引き続きこのテストを受けていく方針を明かした。
仮想通貨の将来性を長期的に高く見据えているウィンクルボス兄弟が、念願のビットコインETF承認の実現に向け、また新たな一手を打ったと言える。
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