CoinPostで今最も読まれています

米CPI鈍化継続 ナスダック続伸、ドル急上昇|15日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2/15(水)朝の相場動向(前日比)

    伝統金融

  • NYダウ:34,089ドル -0.4%
  • ナスダック:11,960ドル +0.5%
  • 日経平均:27,602円 +0.6%
  • 米ドル/円:133 +0.5%
  • 米ドル指数:103.2 -0.11%
  • 米国債10年:年利回り3.75 +0.9%
  • 金先物:1,866ドル +0.1%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:22,227ドル +2.8%
  • イーサリアム:1,557ドル +4.8%

本日のニューヨークダウは昨夜のCPI発表を受けて下落していたが下げ幅は限定的。ナスダックは続伸した。予想を上回ったインフレ指標となり、FRB利上げ継続への観測が高まりドル相場と米国債利回りは急上昇した。

1月の米CPIはほぼ予想通りではあったもののインフレ圧力の継続を示唆した。前年比の伸びは総合、コア指数ともに予想をやや上回った。前月比ではインフレの鈍化は継続しているが、減速ペースは昨年秋以降最小に。住居費とガソリンの上昇はCPIの押し上げ要因だった。

5月以降利上げ停止への観測は後退しつつあるが、米CPI発表後に米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は「個人的な見解として、一連の利上げはまだ終わっていないが、近いうちに終了する可能性が高い」と指摘した。また、FRBはCPI発表前のスタンスを変更していないとの見方もあるようだ。

大手企業からの見方については、米ゴールドマン・サックスのソロモンCEOは昨日、景気後退に向かっているとの予測が相次ぐ中、「CEOらのコンセンサスは、ややハト派方向に転換した」として過去数カ月で各企業のCEOのセンチメントが改善しつつあるとの見方も示したとコメントした。

米労働省の労働統計局(BLS)は今回1月のCPIからその算出に使用するウェイトを更新した。住宅のウェイトは引き上げられたが、運送と食品のウェイトはともに引き下げられた。また、BLSは2021年からの消費者支出データを用いて、1暦年のデータに基づいて消費者物価指数のウェイトを毎年更新する方法に変更。2年分の支出データを用いて2年ごとにウェイトを更新してきた従来の慣行を変更するものとなるという。

また、13日夜発表のニューヨーク連銀の米消費者の1月のインフレ期待調査によると、1年先のインフレ期待率は3ヶ月連続で前月を下回った。3年先までの期待値も前回から低下し2020年10月以来の低水準となった。インフレ鈍化傾向が示されたことが、投資家心理改善につながったもようだ。

出典:NY連銀

一方、先週金曜日に発表された米ミシガン大学調査の1年先の期待インフレ率は1月から上昇したが、昨年上半期の水準を大きく下振れたままだった。

関連不確実性高まる仮想通貨相場、ビットコイン投資信託GBTCのディスカウントは過去最低水準に

2月の重要な経済指標日程

  • 15日22時30分(水):米1月 小売売上高
  • 16日22時30分(木):米1月 生産者物価指数
  • 23日22時30分(木):米10-12月期 四半期GDP個人消費とコアPCE・改定値
  • 24日22時30分(金):米1月 個人消費支出(PCEデフレーター)
  • 24日24時(金):米ミシガン大学消費者態度指数2月・確報値

関連仮想通貨市場も注目のCPI(消費者物価指数)とは|わかりやすく解説

米国株

米IT大手のマイクロソフトは昨日、XboxやHoloLens、Surfaceといったハードウェア部門で617人以上の人員削減を行うことが報じられた。同社代表は具体的なコメントを控えたが、同社のミックスドリアリティ(複合現実)事業へのコミットメントに変わりはないと話した。そのほか、同社傘下のビジネス特化型SNS「LinkedIn」も求人部門での人員削減を伝えた。

マイクロソフトは1月にも1万人相当のレイオフを実施すると発表。メタやアマゾンなどもレイオフを進めている背景から、今年のIT・ハイテク大手の業績リセッションへの懸念が高まっているようだ。ロイターによると、リフィニティブIBESデータに基づく現時点での米S&P500指数採用の主要企業の利益は、前年同期比2.8%の減少が見込まれているという。

大手GPUメーカーのエヌビディアは続伸。アナリストは人工知能(AI)がデータセンターの長期的な成長を推進する可能性があるとして目標株価を引き上げた。チャットGPTなどのAIツールは大量のデータを瞬時に処理する必要があることから、同社提供の高性能GPUやデータセンター関連製品への注目が高まっている。

個別銘柄の前日比では、NVIDIA+5.4%、c3.ai+10.2%、ビッグベア.ai+5.8%、テスラ+7.5%、マイクロソフト+0.3%、アルファベット+0.07%、アマゾン+0.16%、アップル-0.42%、メタ+0.02%、コインベース+4.6%、シルバーゲート・キャピタル+18.1%。

関連仮想通貨投資家にもオススメ、お得な株主優待「10選」

仮想通貨・ブロックチェーン関連株(前日比/前週比)

  • コインベース|59ドル(+4.6%/+3.4%)
  • シルバーゲート・キャピタル|17.3ドル(+18%/+15.7%)
  • SBIホールディングス|2,777円(+0.65%/+0.9%)

シルバーゲートについては、Citadel Securities、Susquehanna Advisors Group、ジョージ・ソロス氏傘下のファンドSoros Fund Managementが昨日同社株を購入していたことが明らかになった。Citadelは5.5%、Susquehannaは7.5%の株式を保有しているという。

コインベースについては、Cathie Wood氏率いる大手ヘッジファンドArk Investが2月の間に1,600万ドル相当のコインベース株を買い増ししたことが伝わった。同社は1月にも買い増しを実施した。

また、SBIホールディングスは昨日、連結子会社のSBICAH合同会社を通じて、仮想通貨取引所ビットポイントジャパンの全株式を取得すると発表した。

関連SBIHD、国内取引所運営のビットポイントジャパンを100%連結子会社化

関連仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

ドル円133円台に

ドル円は1ドル=133円、前日比+0.5%。ドルはCPI発表を受けて買い先行となった。利上げ継続への観測が高まっており、年内利下げ期待は後退している。

出典:Yahoo!ファイナンス

関連仮想通貨市場にも影響する「ドル高」の背景は 相関性や円安要因についても解説

次回のGMラヂオ

関連「GM Radio」 次回はイーサリアムL2開発企業Scrollが参加

今週木曜日12:30から第6回GMラヂオを開催予定。ゲストに、zkロールアップ開発企業「Scroll」の共同創設者Sandy Peng氏を招待し、「EVMの等価性におけるZK競争」をテーマにL2間の競争や今後の計画などについて質問していく予定だ。

先週のGMラヂオ

先週木曜日には第5回GMラヂオを開催した。ゲストのConnextの共同創設者Rahul Sethuram氏で、米VC関連の動向や、ConnextのパブリックローンチやxAppsのメリット、今後の計画などについて語った。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。
09:30
SECの仮想通貨保管ガイドライン覆す決議案、米両院で可決
米連邦議会上院は、下院に続き、SECが発行した仮想通貨の保管に関する会計公報を覆す決議案を可決した。議員やSECがコメントを発表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア